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【DEEP96】ストロー級王者=越智晴雄に挑戦、川原波輝─02─「ホンマに日本の格闘技界を背負うつもり」

【写真】股関節が柔軟になると、蹴りの威力はどのように変わって来るのか。凄く興味深い (C)MMAPLANET

23日(日)、東京都港区のニューピアホールでDEEPがダブルヘッダー=夜の部、DEEP96 IMPACTのメインでDEEPストロー級チャンピオン越智晴雄に挑戦する川原波輝インタビュー後編。

昨年6月、RIZINでの征矢貴戦における敗北、11月の潤鎮魂歌戦のKO勝ち、アルファメール修行、そして緊急事態宣言下のエアリアルヨガにより、川原はどう変わり、何を手にしたのか。そして──ここから先に何を見ているのか。

<川原波輝インタビューPart.01はコチラから>


──股関節が柔らかいと、腰に負担がくるという話をきいたことがありますが、その辺りは?

「いや、最初は反動で腰が痛くなりました。ビックリするぐらい。でも、そういう時期を越えないといけないということで。これも試合がある時期なら、突き詰めることはできなかったと思います。普段使っていないので、体がビックリして痛くなるということで、乗り越えれば全然使えるようになりました」

──それで打撃の威力は増すのですか。

「増します。パンチ力、めっちゃ上がっていますよ。蹴りもパンチも。2カ月ぶりにミットを持ってもらったら、『お前、何やっててん?』ってコーチに言われましたからね(笑)。そんな変わんねやって言われました」

──寝技も以前に東京に来ていた時に、ここまでできるのかと思ったのですが、ヨガ効果は寝技でもありますか。

「あんなん8、9カ月ぐらい前ですよ。あの頃とは別人ですよ。全然、あの頃を参考にして越智が来てくれるなら、有難いですよ。それでなくても、負けるとこないんちゃうん?
って感じなんで(笑)。

自分でも楽しくてしょうがないです。前の越智との試合後に最後にテイクダウンを取られて、時間を使われたから負けたので、『テイクダウンされないともう負けない』と言っていたんですけど、そこを徹底してきたので。あそこで負けると、僕ももう厳しいです。でも、全く負ける気がしないんです」

──越智選手の魂の組みに対しても、自信があるということですか。

「怖さは全くないです。自分を試す、世界に行くための練習試合でしかないです」

──ここでタイトルを取ると、その後は世界を目指すということですか。

「僕はONEに行きたいんです。それは変わっていないですよ。RIZINに出たのもONEに行きたいからです。59キロで戦って、そこで勝てばストロー級の選手として同じ階級の強い相手と戦えると思っていたんで。で、もう1回勝ってONEに行くつもりだったんです。

ONEっていうも、僕は世界一になりたいからで。今、ストロー級の世界一はONEだからってことなんです。世界しか見ていないです。夜叉坊、ノリピー、優作さんもそういう目標を持っていたから憧れて、あの道に行きたいからついて行っていたんです。僕は今も世界一を夢見ています。

だからRIZINでストロー級世界一を証明できるなら、RIZINで戦いたいです。でもジャレッド・ブルックスに勝って、僕が世界一やって言ったらONEの奴らは黙っていないですよね。だからONEで世界一になってから、RIZINで暴れてやろうって。僕、ホンマに日本の格闘技界を背負うつもりでやっているんで。世界一になることで、DEEPに恩返しをしたいと思っていますし」

──そういう今後の進むべき道を聞けば聞くほど、征矢戦の敗北は痛かったですね。

「落としたらダメなところでした。3週間前のオファーで59キロ、緊張して自分に負けました。どれだけ急なオファーでも、どこの舞台でも、体重がどうであれ、自分の動きができへんかったことは収穫になりました。征矢とか、越智がどうこうでなくて自分の動きができないと、世界には勝てない。そこを学ばせてもらいました。

やってきたことが出せなかったのは、あの試合が初めてやったんです。体重も威圧感も関係ないです。自分自身に勝っていれば……。自分との向き合い方をもっとシビアにせなアカンって分かったんです。それがあって潤鎮魂歌戦のKO勝ちに結びつきました」

──自分に向き合って勝つとは、どのような解決法があったのですか。

「日常生活ッスね。普段の生活のなかで一瞬の選択、判断。そういうことから試合に関係してくると思います。どれだけ練習していても、普段の生活がだらしなかったり、試合の時と矛盾するような生活をしていると、それは全て戦いに跳ね返ってくると思います。どれだけ強くても、生き方が伴っていないとダメです。

自分ではこれまでもベストを尽くしていたと思っていました。でも、もっとできていた。人に対して、もっと優しくすることもできただろうし」

──人に対して優しくとは、つまり人間として成長しないとMMAで勝てないということですか。

「MMAは人間力やと思います。それが征矢戦に負けてから、潤鎮魂歌戦までに凄く考えたことでした。1日3部練習をして、やり過ぎだ、ケガをするって言われました。でも自分のなかで設定していた限界の先ってありましたね。怪我せずにできたし。

そこからアルファメールに行って、ヨガをやってからの試合ですから、本当に楽しさしかないんです。ただ純粋に自信があって、勝てるって思っているだけで。越智さんは僕が戦ってきた相手のなかで一番強いって言って良い選手です。でも、全く怖さがなくて楽しみが強すぎます」

■ DEEP96計量結果

<DEEPストロー級選手権試合/5分3R>
[王者]越智晴雄:52.1キロ
[挑戦者]川原波輝:52.15キロ

<バンタム級/5分3R>
昇侍:61.45キロ
CORO:61.4キロ

<フライ級/5分3R>
村元友太郎:56.9キロ
鮎田直人:57.15キロ

<バンタム級/5分3R>
高野優樹:61.65キロ
笹晋久:61.35キロ

<フライ級/5分2R>
島袋チカラ:56.95キロ
松丸息吹:56.95キロ

<バンタム級/5分2R>
橋本優大:61.55キロ
ヒロヤ:61.65キロ

<フェザー級/5分2R>
岩永翔吾:65.25キロ
西谷大成:66.15キロ

<ライト級/5分2R>
レバナ・エゼキエル:69.7キロ
畠山祐輔:70.55キロ

■ DEEP95計量結果

<ウェルター級/5分3R>
佐藤洋一郎:77.5キロ
阿部大治:77.35キロ

<メガトン級/5分3R>
関根”シュレック”秀樹:─キロ
酒井リョウ:101.5キロ

<キック63キロ契約/3分3R>
KINGレイナ:63.0キロ
熊谷麻理奈:61.95キロ

<ライト級/5分2R>
大原樹里:70.5キロ
鈴木琢仁:69.85キロ

<ライト級/5分2R>
LUIZ:70.8キロ
大木良太:70.8キロ

<95キロ契約/5分2R>
ジョシュア・ロビンソン:94.95キロ
中村圭佑:94.2キロ

<フェザー級/5分2R>
高塩竜司:65.85キロ
鬼山反猫:66.0キロ

<フライ級/5分2R>
渋谷カズキ:56.85キロ
加藤瑠偉:56.6キロ

<ストロー級/5分2R>
林豊:52.6キロ
キンタ・ジ・エンド:52.35

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