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【UFN276】UFC初陣、ラテンアメリカMMAの生き字引=フアン・ディアス「完璧なフィニッシャーに」

【写真】27歳、結構童顔のフアン・ディアス。ファイトは、ヤバい(C)MMAPLANET

16日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのメタAPEXでUFN276 「Allen vs Costa」が開催され、メインカードでペルヴィアンUFCファイターのフアン・ディアスがオクタゴン初陣をマルコム・ウェルマーカーと戦う。

Text by Manabu Takashima

フィニッシュだけでなく、組み立ても見事だったウォンイル戦(C)Zuffa/UFC

昨年10月にコンテンダーシリーズ最終週に出場し、キム・ウォンイルを打撃戦で削り、スピニングバックエルボーで倒したディアス。

待望のUFCデビュー戦前に、彼の戦いの軌跡を振り返ってもらい、UFC PIメキシコを拠点とする利点を尋ねた。


――昨年10月のコンテンダーシリーズで、韓国のKOアーチスト=クォン・ウォンイルを見事なスピニングバックエルボーで下し、今大会でついにUFCデビューを迎えます。今の気持ちを教えてください。

「本当はもっと早く、UFCデビューがしたかった。もう準備はできていたし。特に2月のメキシコシティでの大会で絶対に戦えると思っていた。なぜか実現しなかったけど、ようやくUFCで戦うことができるから凄く楽しみだ」

――フアンはペルー人ファイターですが、現在はメキシコのPIでトレーニングをしています。もともと、MMAを始めたきっかけは何だったのでしょうか。

「実は11歳の時に母と一緒に、ペルーからアルゼンチンに移り住んだんだ。そして13歳の時にマーシャルアーツと出会い練習を始めてから、MMAっていう戦いがあることを知ったんだ」

――当時のアルゼンチンでMMAを戦う環境は整っていたのでしょうか。

「アルゼンチンでMMAは、それほど普及していなかった。でも僕らのチームは、皆で一生懸命やっていたよ。ただ、どうしてもアルゼンチンの経済状態が良くなくて、15歳の時から試合に出るようになったけど、その機会は極端に少なかった。

特に僕はブエノスアイレスから800キロ離れたコルドバに住んでいたから、そのハンデもあったしね。MMAを戦う環境はブエノスアイレスの方が整っていた。結果、アルゼンチンで3試合を経験した後、20歳になる直前に家族と離れてメキシコのティファナに行くことを決めた。より多くの試合機会と、より質の高いトレーニングを求めてね」

――日本語は日本以外で公用語になっていないので、自分たちは分からない部分もあるのですが、アルゼンチンとメキシコはスペイン語圏です。言葉の壁がないと、国を出る決意もしやすいということはあるのでしょうか。

「家族や友人、そしてガールフレンドの下を去り、違う文化の国に行くことは軽い気持ちではできなかったよ。でもMMAファイターとして成長し、暮らしていくためにはアルゼンチンを離れるしかなかった。

あの判断は本当に正しかったよ。ティファナでブランドン・モレノと練習することができるようになったしね。それに君が言うように、同じ言葉を話す場所というのは大きな助けになったと思う。とにかくメキシコでは試合機会が多く、コロナもあったのに年に2試合のペースで試合を続けることができ、2023年の12月にLUX FLのバンタム級チャンピオンにもなれた。

あのベルトを巻いたことで、UFC PIメキシコで練習できるようになった。それ以来、ずっとPIメキシコシティで練習を続けている」

――UFC PIメキシコが出来てから、メキシコだけでなくラテンアメリカのヤングプロスペクトは存在感を増す一方です。

「PIメキシコシティは本当に凄いよ。必要なモノは全てが揃っている。トレーニングはもちろん、体のケアという面でも他に行く必要が一切ない。別次元の練習ができる。

南米中から集まっている練習仲間は、皆がそれぞれ強くなりたくてPIにいる。UFCチャンピオンを目指すファイターが、互いをプッシュし合える環境は最高だよ。とにかく、レスリングでもMMAでも、スパーリングの時に受けるプレッシャーが半端ない。試合で自分の戦いやすい状況でいつも戦えるわけがないのと同じで、常にスパーリングで厳しい状況が経験できるのは、本当に成長に役立つ。

米国のジムがどうなのか知らないけど、PIメキシコシティでトレーニングをしていると絶対に強くなれる。UFCで試合が決まったファイターも僕らの練習に合流しているけど、彼らも僕らのプレッシャーで厳しい状態に追い込まれている。PIメキシコシティでの練習が正しいことが、証明されているようなものだよ」

――なるほどです。ところで、フアンはコンテンダーシリーズでも素晴らしい打撃を見せていますが、その前にコンバット柔術のトーナメントにも出ていますね。

「柔術のコンペティションは、タイミングがあえば出場してきた。柔術やグラップリングはMMAとの共通していることも多い。だから道着もノーギも試合に出ていた。コンバット柔術にしても、掌底のパウンドはあってもキックやエルボーがないから、ライトな感覚で試合経験が積めるからね。

組み技やレスリングの完成度をあげると、より完璧なファイターになれる。KO勝ちと同じように、サブミッションの精度を上げて、僕は完璧なフィニッシャーになりたいんだ。そのために柔術やグラップリングの試合は模擬MMAというか、MMAのために良い練習になる。結果、練習仲間は僕のことをスティッキー(ヤバい)って呼ぶようになったんだよ(笑)」

――そんなフアンは、マルコム・ウェルマーカーをどのようにヤバい状況に追い込むつもりですか。

「彼は相当に強いファイターだ。でも、しっかりと研究してきた。プレッシャー下において、僕の戦いに巻き込む。リアルなMMAを彼に味わってもらい、僕が勝つよ」

■視聴方法(予定)
5月17日(土・日本時間)
午前6時00分~UFC FIGHT PASS
午前5時45分~U-NEXT




■UFN276対戦カード

<フェザー級/5分5R>
アーノルド・アレン(英国)
メルキザエル・コスタ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
チェ・ドゥホ(韓国)
ダニエル・サントス(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
マルコム・ウェルマーカー(米国)
フアン・ディアス(ペルー)

<ライトヘビー級/5分3R>
モデスタス・ブカウスカス(リトアニア)
クリスチャン・エドワーズ(米国)

<バンタム級/5分3R>
ティミー・クアンバ(米国)
ベルナルド・ソパイ(スウェーデン)

<ウェルター級/5分3R>
ニコライ・ベレテンニコフ(カザフスタン)
ケイオス・ウィリアムス(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
トゥコ・トコス(英国)
イワン・エルスラン(クロアチア)

<ライト級/5分3R>
トミー・グラント(米国)
アルトゥル・マイン(ウクライナ)

<女子バンタム級/5分3R>
ケトレン・ヴィエイラ(ブラジル)
ジャケリニ・カバウカンチ(ポルトガル)

<ミドル級/5分3R>
アンドレ・ペオトロスキー(米国)
コディ・ブランデージ(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
アリチェ・アルデラン(ルーマニア)
ポリアナ・ヴィアナ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
ダニエル・バレス(スペイン)
ルイス・グーロォ(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ショーナ・バノン(アイルランド)
ニコーリ・カリアーリ(ブラジル)

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