【Shooto2020#05】初代修斗女子スーパーアトム級王者は、大健闘の杉本を振り切った黒部三奈に!!
【写真】試合もマイクも黒部らしかった(C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET
<修斗女子スーパーアトム級王座決定戦/5分3R>
黒部三奈(日本)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
杉本恵(日本)
互いにジャブを伸ばし、黒部がローで距離を詰めて右をヒットさせる。杉本は打ち合いに応じるとパンチを被弾するために、間合いを取り直してジャブへ。詰めようとする黒部に対し、杉本はスイッチをしてジャブを入れて間合いを取る。黒部は左右のパンチを振るいながら前進し、組んではヒザを使う。
杉本のパンチを被弾しても構わないという勢いで殴る黒部の右フックが幾度となく顔面を捕らえる。杉本も手数を減らすことなく、右をヒット。テイクダウンでなく打撃戦でもやりあう杉本が右を再度入れ、終盤は右を連打し盛り返した。
2R、初回と同様にスイッチを多用する杉本に対し、右を当てた黒部が組んでいく。いなして押し返した杉本だが、右を被弾。それでも引かない杉本が右を入れるが、黒部はワンツーを当てダブルレッグへ。シングルに切り替えた黒部だが倒せず、離れた杉本がジャブから右を狙う。組んだ黒部はヒザを腹に入れ、離れた杉本に右を3度連続で打ちぬく。
ヒザも効かされ、厳しい表情になった杉本だが、右を当てて離れる。頭からぶつかるように前に出て組んだ黒部がダーティーボクシングでアッパーを打ち込む。ここも離れた杉本が連打も、黒部が左一発で圧力で上回る。激しい打ち合いが続いた2Rを終え、黒部は大きく息をした。
最終回、バランスを崩すほどの勢いで前に出てパンチを振るう黒部。杉本は組んでいなすが、黒部は何があっても前進を止めない。右を当てて組んだ黒部がクリンチしてアッパー、離れて間合いを取り直した杉本はジャブに右を被弾する。左ジャブも当てた黒部は右ローを連続し、右フックから組んでいく。
残り2分、体を入れ替えた杉本はレスリングでなくあくまでも打撃戦を続ける。逆に黒部が組む場面が増え、クリンチアッパー。杉本もアッパーを打ち返しワンツーを連打する。間合いを取り直した杉本に対し、黒部が右フック、左から右も打ち込む。嫌がる表情を見せた杉本は、ここで組んでいくが鬼神の表情の黒部がヒザ蹴りを見せ試合終了。
ジャッジの裁定はフルマークで黒部に。修斗初の女子王者となったのは黒部だが、杉本も大健闘──これからが期待できる敗者であった。「修斗初代女王、黒部三奈です。ベルトに賭ける気持ちは皆強く、キレーに勝ちたかったのですが、3R泥試合になりました。私にとってここは終着点でなく、ここからも上を目指して……43歳ですけど、まだまだできるんだってところを見せたいと思います」と話した黒部は、最後に「初代女王を抱きたい男の中の男、出てこいや!!」という女王ながら女を捨てた一言で決めた!