【DEEP94】序盤攻勢のチャンプ住村が、タフな悠太の粘り&左でKO負けのピンチ──も乗り越えて競り勝つ
【写真】ジャッジの3票目が告げられたとき、住村は自らの勝利に歓声を挙げた(C)MMAPLANET
1日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されたDEEP94 IMPACTレポート、第5回はDEEPウェルター級選手権試合、チャンピオン住村竜市朗に悠太が挑戦した一戦の模様をレポートしたい。
<DEEPウェルター級選手権試合/5分3R>
住村竜市朗(日本)
Def.5-0:29-28. 29-28. 29-28. 29-28. 29-28
悠太(日本)
序盤から左ジャブに続き、右ストレートを届かせた王者が右ローを蹴り、左右のフックで距離を詰める。ジャブ&ストレートから、パンチの振りが大きくなった住村が左ハイやローと蹴りを入れ、ここから左右のフックでラッシュをかける。
ケージに詰まり、フック、アッパーを被弾する悠太は、フックで姿勢が乱れるがタフネスさを発揮しジャブから右を返す。
そのパンチを被弾することもあったが、打撃戦で打ち勝った住村は組まれても小外掛けを仕掛ける。ケージを利用した耐えた悠太に対し、離れた住村が左フックを打ち込む。
マウスピースを吐き出しそうになり何とか堪えた悠太に対し、チャンピオンはややペースを落としつつ攻勢をキープする。
右ローをキャッチされテイクダウンを取られた住村は、すぐに立ち上がり左ジャブ、悠太はシングルレッグからダブルに移行しテイクダウンを奪い、スクランブルでバックコントロールの態勢に入った状態でラウンド終了を迎えた。
2R、初回序盤の打撃戦で圧倒しながら倒しきれなかった住村は、ラウンド開始早々に左ジャブから右フック、さらに連打を重ね悠太の腰が落ちる場面も。
一旦離れてダブルレッグに出た住村だが、足が前に出ず逆にバックを取られそうになる。ここで前方に悠太を落として上を取った住村は、ガードのなかで呼吸を整える。やがてスクランブルの展開でバックに回った王者が両足をフックして襷掛けに。
悠太が立ち上がると、フックを解いて着地した住村がハイキックを狙う。ここから両者が離れると、直後に悠太の左フックがヒットし王者が腰から崩れ落ちる。ハーフでパンチを纏めたチャレンジャーがマウントを奪い、続いてバックに回る。
RNC狙いに、胸を合わせて上を取り返した住村がダメージの回復に努めつつ、悠太にケージを背負わせ座った状態で固める。悠太は片ヒザをつきケージに押し込まれた状態から左腕を差し上げ、リバーサル。背中をマットにつけたチャンピオンに右のパンチを入れてラウンドを取り返した。
最終回、パンチの届くレンジで拳を振るう両者。悠太のジャブも住村を捕えるようになる。動きが多いのは悠太、住村はパンチを振るうと体が前傾姿勢になり、足が前に出ない。
それでも近い距離で右オーバーハンド、頭を動かしてパンチを振るうチャンピオンは左ボディから右オーバーハンドを決める。消耗戦のなか、悠太のテイクダウン狙いを潰してトップをとった住村だが勢いのある攻撃を仕掛けることはできない。
悠太もクローズドガードを取り、動きは少ない状態からケージ際に移動して立ち上がり掛かる。ここレフェリーがブレイクを命じ、試合はスタンドで再開へ。
両者、足を止めての激しい、魂の打ち合いへ。と悠太の右フックに、コンビを見せた住村が左ジャブをかわしてダブルレッグへ。両ヒザを着いた状態から、体を起こしバックに回った住村だが、これをキープできず前方に振り落とされる。
ハーフから殴る挑戦者、住村が背中を預けて立ち上がろうとしたところでタイムアップに。体力、気力の限界まで戦った両者、結果はジャッジ5人の全員が29-28をつけ住村が2度目の王座防衛に成功した。
ベルトを再びその腰に巻いた住村は、精魂尽き果てたような表情で「とりあえずしんどいです。悠太選手、本当に強かった。ありがとうございました。これからもっともっと頑張って、次はしっかり倒せるように……ハイ、これからも応援よろしくお願いします」とマイクで話した。