【DEEP94】元谷が大塚に対し、ボクシングの精度とテイクダウン防御でフルマークの判定勝ち
【写真】小さなMMAグローブで両者がボクシング戦を展開し、元谷が大塚を上回った (C)MMAPLANET
1日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されたDEEP94 IMPACTレポート、最終回はメインのバンタム級元チャンピオン対決の模様をレポートしたい。
<バンタム級/5分3R>
元谷友貴(日本)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
大塚隆史(日本)
鋭い右ローを蹴る元谷、ヒザ裏を蹴るようなローを正確に蹴っていく。大塚も右フックを繰り出すが、ローを断続的に受ける。
大塚の踏み込みに左を合わせた元谷、続くローに大塚が右フックを打っていく。ロー、左ジャブを繰り出した元谷が、右ストレートから左フックも空振りに。続く右も空を切ったがプレッシャーを与えることができている。
ワンツーから右で大塚を後退させた元谷は、距離を詰めてヒザを突き上げるも、これをキャッチされシングルレッグでテイクダウンを許す。
背中を見せて立ち上がった元谷を追いかけた大塚がフックを後方から入れる。正対した元谷は右ロー、大塚のパンチをおでこで受けてローから右フック、もう一度重いローを蹴り込む。左フックの相打ちで打ち勝った元谷が、終盤の打撃戦を制し初回を取った。
2R開始直後に、鋭い右ローを入れた元谷。大塚はチェックをせず、ローは蹴られる覚悟でボクシング&テイクダウン勝負か。
その大塚に対し、元谷は右ストレートから左フックをヒットさせ、ダブルレッグで尻もちをつかされてもすぐに起き上がり、がぶってヒザを突き上げる。大塚は左ジャブ、右ローも直後に右ストレートを被弾する。ローから右ストレート、左フックに右に合わせた元谷がガードの合間から右ストレートを打ちこむ。
ケージ中央を取るようになった元谷が右をダブルで決め、ケージを背負ってもローを蹴り、右を伸ばす。大塚も右のショートを入れるが、次につなげることができない。対して元谷は右から左につなげるなど、コンビネーションが冴えを見せる。
元谷は残り1分で右フックを当てると、目を気にしブレイクを要請する。再開後、踏み込みにパンチを合わせようとする大塚が、元谷のブロッキングを破り、右を入れる。さらに左ミドルを蹴り込んだ大塚だったが、序盤に許したリードを取り戻すには至らなかった。
3R、ここもまず右ローから入った元谷が左ジャブ、さらに右ストレートを当てる。
大塚は左フックにテイクダウンを狙うも、元谷が対応して離れるとシングルのフェイクから左を受けそうになる。左ボディからのダブルレッグも防がれた大塚は、左フックを当てられ間合を取り直す。離れるとローを蹴られる大塚のダブルに背中を譲った元谷は、すぐに胸を合わせる。
次のダブルレッグもスプロールして殴った元谷は、左フック、ボディを受けて左フックを打ち返す。
近距離のボクシングマッチで、大塚が左から右を被弾しダブルを切られる。ワンツーをブロックした元谷は、ケージに押し込まれも押し返して右を2つ打ち込む。返しのフックにダブルを狙った大塚は、がぶられ頭を抜いたところで姿勢を乱しバックを譲る。
マウントを取られても、背中を見せて前方に元谷を落としにかかった大塚は、このスクランブルでトップを譲りパンチを纏められる。最後も立ち上がろうとする大塚に、パンチを続けた元谷がフルマークで完勝した。