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【Special】月刊、青木真也のこの一番:4月─その参─和田竜光×高橋誠「想像力と独創性は凄い」

Tatsumitsu Wada【写真】4月の青木の一番、3試合目は和田竜光×高橋誠。そしてAOKI AWARDの受賞者は和田に決定!!(C)MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観──青木のMMA論で深く、そして広くMMAを愉しみたい。そんな青木が選んだ4月の一戦=その参は4月28日、DEEP83からDEEPフライ級選手権試合=和田竜光×高橋誠戦を語らおう。


──4月の青木真也が選ぶ、この一番。最後の試合――そして青木アワードの対象となる選手は?

「和田竜光選手と高橋誠選手の試合で、和田君ですね。高橋選手も頑張っていたけど、和田君は抜けています。横綱相撲でした。和田君の想像力とか独創性は凄いモノがあると思います」

──それはどういった部分で、でしょうか。

Wada vs Takahashi「距離感の設定はもうチョット異常じゃないですか。あの近距離の設定で、どんどん近寄っていく。ムエタイでないのにヒザが冴えていたり、首相撲が上手い。柔術ではないのでバックテイクが上手くて、RNCやトップコントロールも上手い。

小見川(道大)さんの練習相手を務めて来て、キャリアの序盤は勝てなかった。それでも続けてきた結果が、今表れています。10年少しやってきた強さが感じられます」

──試合中にバックを許したり、バックを取っても胸を合わされてもいます。実は和田選手が、もっとハッキリとした完封をするのではないかという予想も多かったです。

「それは高橋選手が頑張ったから。思っていた以上に強かった。でも、和田君は全ての動作、作戦、動きに関して理屈があるんです」

──理があるということですね。

「ハイ。だから納得できるんです。僕も理屈がないとダメなタイプなので。なぜ、そういう形からこういう動きになるのか。それは相手がこう動くからなんだというのが和田君にはあるんです。正しいが正しくないかではなく、自分のなかに理由があって動いている。それって大切だと思います。

理屈があるってことは苦労してきて自分が、何とかして積み重ねてきたモノがあるからで。和田君は強い。だから、次が困る。日本のMMAではチャンスがない。RIZINでイアン・マッコールとかとやって価値が上がれば良いのになって」

──カイ・カラフランス戦が評価の遡上に挙がらなかったのか。あるいはフライ級GPでなくバンタム級GPになったからか、なかなかRIZINという話も昨年は聞かれなかったです。UFCも簡単ではないでしょうし。

「UFCは……取らんなぁ。カイ・カラフランスをボコボコにしていましたけどね。和田君は一回り、また強くなっています。これからの3年が一番良い時なので、今なんとかしてチャンスを掴んで欲しいです」

──日本のフライ級はベテランから若手まで、人材が豊富な階級だと思いますが、青木選手のなかでは和田選手の位置づけはどうようになっているのでしょうか。

「日本でいうと扇久保(博正)と和田君。そして……多分、扇久保の方が強い」

──これだけ和田選手を買っていて、それでも扇久保選手なのですか!!

Ougikubo「僕のなかの評価ですよ。扇久保の方が、少し頭が抜けている。扇久保がいて和田君がいて、そこから下はかなり空いている感じです。和田君もそうなんですが、扇久保は特にしっかりと勝てるところが素晴らしいです。しっかりと戦って、しっかりと勝つ。

ダニー・マルチネスと戦った時のスクランブル、そこを勝ち切る。勝負だからどっちが勝つは分からないけど、どっちにベットするかと尋ねられると、俺は扇久保に賭ける。だからライリー・ドゥトロと扇久保や、和田君っていう試合は見てみたいですね。

和田君はDEEPは最強でずば抜けているから、ここで僕が扇久保と思うのは、最近のマッチアップの差かもしれないです。指標がカイ・カラフランスだけなんで。その点で扇久保はTUFでもしっかりと勝っているわけですからね。扇久保の一本は制圧して取る一本だから、UFCとか評価しないだろうけど。でも、リスクを負わないで勝つという扇久保で良いです」

──かなり扇久保選手の話が増えましたが、4月のAOKI AWARDは和田竜光選手ということで。

「ハイ。和田君の良さは技術論を語ってもらうと、本当に出て来ると思います。僕がバックの攻防とか抑え方とか質問する、数少ない選手です」

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