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【AJJC2017】ライトフェザー級2連覇、嶋田裕太─01─「ようやく柔術家らしい指になってきた」

Shimada in Podium【写真】2年連続のアジア優勝にはムンジアルに賭ける想いと、この1年での成長が見られた(C)JBJJF

8(金)から10日(日)まで東京都足立区にある東京武道館で、IBJJF主催のアジア柔術選手権2017が開催された。黒帯ライトフェザー級にエントリーした嶋田裕太は、初戦と準決勝で一本勝ちを収め、決勝では山田秀之を下して2連覇を達成した。

危なげない試合で頂点に立った嶋田に、表彰台から下りた直後、2017年のアジア選手権を振り返ってもらった。
Text by Takao Matsui


――優勝おめでとうございます。優勝してホッとしたというところでしょうか。

「ありがとうございます。でも、ホッとしたという感じではないです。そうですね……単純に嬉しいだけです。今回はムンジアルを見据えての出場ですけど、出られるかどうかは結果次第なので、負ければ出場するポイントを得ることができませんし、そもそもの実力が伴ってなかったということになります。だから勝てて、自分には出場できるだけの実力があることになりますので、単純に嬉しいです」

――あくまでも、ムンジアルへ向けた通過点ということなのですね。1回戦のビリアム・メーロ戦から振り返ってください。

「相手は、僕が茶帯で出場した2016年のヨーロッパ選手権にエントリーしていました。最後まで当たらなかったので、あまり覚えていなかったんですけど、僕が1回戦で負けている中で、彼は3位に入賞しました。

それ以降はムンジアルに出ていないはずですが、その時点では自分よりも格上かなと思っていたんです。初戦は一つの山というか、警戒をしていました」

――それほどの強豪を圧倒しました。

「実際に対戦してみたら、意外とあっさりポジションを取らせてくれて。でも、そこからの粘りがイレギュラーでした。しっかりと抑え込んでいるのに、予想外の方向にブリッジをしてきて驚きました。

ブリッジ力があるし、肩とかが柔らかかったです。最初は戸惑ったんですけど、ブリッジをしている間は両足がマットについているだろうと冷静になって、マウントを取ることができました。イレギュラーな動きでも相手のペースにならなかったのは、収穫でしたね」

――最後は、ボー&アロー・チョークでした。

「あれは、ここ1年で習得した技です。日本で練習してようやく試合で出せました。これまでリアネイキド・チョークとか、道着を使用しないチョークを多用していたんですけど、バリエーションを増やすことは必須だったので、フィニッシュに使えて良かったです。

ボー&アロー・チョークで極めるのは、初めてかもしれません。普段の稽古で、会員さんに極めることはありましたが、トライフォースのコンペクラスでは出せなかったです」

――本番で極めるあたりは、ノビシロを十分に感じさせる試合になりました。次の試合は、富田仁之選手と対戦しました。

「じつは、この試合は鍵山(士門)さんと対戦すると勘違いしていました。いや、富田選手も強かったです。足を効かせてきて隙がなかなかなかったのでパスが難しかったのですが、ジワジワと削って攻めていきました。最後のマウントからの十字絞めも、最近、練習していました。あれも、道着を使ったチョークです」

――練習していたことが、試合に反映されているのですね。

「最近、僕もようやく柔術家らしい指になってきたんです」

――それはどういう意味ですか。

「柔術家は、相手の道着を強く引っ張るので第一関節、第二関節の辺りにタコができると聞いたことがあったんです。僕は、あまり道着を使ったスタイルではないので、なかなかできなかった。でも最近は、送り襟絞めとか十字絞めを練習しているので、自分もそういう指になってきて、今更ですがあの噂が本当だったと分かるようになりました」

――なるおどぉ。決勝は練習仲間の山田秀之選手と戦い、2-0での勝利になりました。

「うーん。決勝は、堅くなりましたね。でも、僕が紫帯になった時に植松(直哉)さんに言われた言葉をよく思い返すんです」

――どういう言葉ですか。

「『勝つために全力を出せば良いだけであって、必ずしもすべての試合で全力を出す必要はない』という言葉です。つまり、良いポジションを取っているからといって、必ずしも強引に一本を取りにいく必要はないという意味があります」

<この項、続く>

■AJJC2017黒帯ライトフェザー級の結果

【ライトフェザー級】
優勝 嶋田裕太 (日本)
準優勝 山田秀之 (日本)
3位 富田仁之(日本)
3位 宮地一裕(日本)

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