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【UFN117】UFCデビュー戦へ、グーカン・サキ 「勝つために来たんじゃない。KOするために来た」

Gokhan Saki【写真】ビシッと決めたグーカン・サキ社長。どのようなMMAを見せてくれるか、楽しみだ(C) REBEL INC

23日(土)にさいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナで開催されるUFN117 「Shogun vs St.Preux2」でエンヒッキ・ダ・シウバとUFCデビュー戦を行う元GLORY世界ライトヘビー級王者グーカン・サキ。

日本でもK-1でも活躍し、ワールドGPで2度に渡り3位となっている。2004年にジェイムス・ジキッチに敗れ以来、12年振りのMMAを戦うサキに現在の心境と、この試合に向けてトレーニングについて話を訊いた。

すると、その12年前のMMAマッチの裏話、そして揺ぎ無い自信の言葉が聞かれた。


──現在の体調を教えてください。

「試合から遠ざかっているから、少しばかり錆びついているかもしれないね(笑)。ただヘビー級でなくライトヘビー級で戦うから速く、そしてシャープになっているよ」

──もうUFCデビューまで2週間を切りました。

「凄く興奮しているよ。本当のノックアウトとは何なのか、それをファンに見せたくてウズウズしている。僕を応援してくれる人も、本当に長い間待たせてしまった。これから試合を重ねるごとに新しいファンを獲得していくよ。彼らが見たい、そんな試合をオクタゴンの中で戦う。勝つためにやってきたんじゃない、ノックアウトするためにやってきたんだ」

──この試合に向けて、どのような準備をしてきましたか。

「色んなところで練習してきたよ。過去数年はドバイとイスタンブールに住んでいるから、まずドバイでマルタイン・デヨング、セルマン・ベリシャ、そしてタム・カーンと練習を始めた」

──タム・カーンということはHMフィットネスで練習してきたということですか。

「その通りだよ。そしてセルマン・ベリシャと一緒にスウェーデンに渡って、アレックス・グスタフソンと練習し、最後はイスタンブールでキックボクシング、柔術、レスリング、そしてコンディショニングをやってきたよ」

──グーカンの打撃は既にMMA界にあってベストであることは疑いようがありません。だたし、MMAはキックボクシングとは距離も違い、当然のように組みもあります。レンジなどどのようにアジャストしてきたのでしょうか。

「もちろんMMAはレンジが違うから、MMAの距離で練習を積んできた。まぁ、でもどんな試合でも戦略というモノが存在している。僕が相手に合わせるのではなく、相手が僕に合わせるようになる。僕の足にしがみつきたいなら、そうすれば良い。次に目にするのはリングドクターとセコンドたちが心配そうに眺めている顔になるから。

テイクダウンディフェンスに関しては、十分に時間を掛けてきたよ。レスリングと柔術のトレーニングも大好きだし。まぁ、普通のMMAファイターとは違う戦いができるから。もう少し、試合まで我慢してほしい。僕がどんな戦いができるのか、ちゃんと見てもらうよ」

──ところで先ほど、長い間試合をしていなかったと言われていましたが、実際には2015年から2年間リングから遠ざかってきました。この間、ずっと練習をしてきたのですか。

「僕はトルコに建築会社を保有しているんだ。ちょっと、そっちに重点を置く生活をしていた。それでも試合に応じる気持ちはずっとあったけど、GLORYとは色々あってね。でも、前のワイフの話をしてもしょうがない。僕にはもうUFCという新しいワイフがいるからね」

──なるほど(笑)。では根本としてなぜMMAへの転向を決めたのですか。

「もうキックボクシングでは全てを成し遂げたからだよ。チャレンジすることがなくなった。それにMMAを戦うことはそれほど難しいことじゃない。これまで持っているモノをアジャストして、新しい技術を学習すれば問題ない。それは個人の資質によってくる。どれだけ練習しても、全くダメなヤツはキックでもいるし。すぐにMMAを理解し、戦えるファイターだって存在するんだよ」

──2004年にロンドンでジェイムス・ジキッチに敗れた頃と、今では違う?

「あの時とは何も比べることはできないよ。あの試合は、明け方にクラブから家に戻った時、今日の夜にロンドンで試合をするかってコーチから電話があったんだ。で、了承した時にはそれがMMAだとは思っていなくて、すっかりキックの試合だと勘違いしていた。ロンドンに着いてからMMAだと聞かされて、『クソったれ。でもトライするか』って感じで戦ったに過ぎない。やってみたかったんだよ(笑)」

──凄い話ですね。ところで9月には日本でけでなく、ロッテルダムでもUFCは開催されました。生まれた育ったオランダの地でUFCデビューを迎えたいとは思いませんでしたか。

「僕はいつ、どこだろうが戦う。コーチが戦えといった日、場所で戦うだけだよ」

──では23日に戦うフランケンシュタイン・ダ・シウバについて、どのような印象を持っていますか。

「若いね。大した試合もやっていない。僕はヤツが戦ってきたファイターとは別次元だ。20試合も戦っていないだろう? これまで59回、KO勝ちしてきた。ヤツは60回目の相手になるだけさ」

──どのような試合をさいたまスーパーアリーナで見せたいですか。

「ノックアウトだよ。皆、以前とは体つきも動きも違うグーカン・サキを見ることになる。リアル・ファッ〇ン・ノックアウトが見たいファンのために、リアル・フ〇ッキン・ノックアウトを見せるよ」

──ではUFC、もしくはMMAでの目標を教えてください。

「世界で最も完璧なファイターになること。すぐにでもベルトを巻きたいと思っている」

──いずれ、またキックボクシングを戦いたいという気持ちはありますか。

「キックボクシングは僕の人生の一部だ。そのキックボクシングをオクタゴンに持ち込む。タイミングさえあえば、キックでもボクシングでも戦うよ。それが僕の人生だから」

──グーカン、今日はありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。

「デハ、マタ!! 僕の試合を楽しんでほしい」

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