【ONE100】4度目の正直? ベリンゴン戦へ、ビビアーノ・フェルナンデス「日本は僕を助けてくれた国」
【写真】39歳、高まる興奮を抑えらないような様子でビビアーノは言葉を続けた (C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET
13日(日)に東京都墨田区の両国国技館で開催されるONE 100 CenturyでONE世界バンタム級王者ビビアーノ・フェルナンデスが、前王者ケビン・ベリンゴンとの防衛戦を行う。
3月の日本大会でベリンゴンの反則のエルボー攻撃で王座を取り戻したビビアーノ。実に3年間で4度目の対戦となるベリンゴン戦を控えた現在の心境を尋ねた。
──ビビアーノ、再び日本でのケビン・ベリンゴン戦が近づいてきました。今の調子はいかがですか。
「今の僕は21歳の時の自分を見ているようだ。モチベーションは最高で、体調も完璧。頭も非常にクリアーになっている。やるべきことに邁進しているよ。最高の状態で日本へ行く」
──つまり、もう年齢のことはビビアーノにとって尋ねるべきでない……取るに足らない要素だということですね。
「構わないよ。聞いてくれてよ(笑)。僕は39歳、最高の状態にあるから、これ以上ハッピーなことはない。そして39歳だからこそ、今の戦いができる。これまでの経験が、僕を最高の状態で戦わせてくれるんだ。
柔術が僕を助けてくれている。柔術が今の僕を成長させて、前に進まさせてくれているんだ。今でも強くなれるのは、柔術があるからこそ。MMAで厳しい局面に追い込まれても、僕には柔術がある」
──ところで前回の日本でのベリンゴン戦では、反則勝ちでタイトルを手にすることができました。
「ケビンはパニックに陥っていたんだろう。だから、あんな反則を犯した」
──あの時、試合続行が無理なほどダメージを受けたのですか。試合を続けることができたのではないかと言う声は少なくなかったです。
「そんなことはないよ。最悪な状態だった。そして、それは反則によって受けたダメージなんだ。あの状態で、ダメージを受けて戦うのは道理が違う。公正なアタックなら、何があろうが戦うよ。でも、あの攻撃は反則のエルボーだったんだ。
もちろん僕だって反則勝ちでベルトを手にするなんて好きじゃない。とても残念……残念じゃないな、悲しい決着だった。ファンはあんな決着を望んでいないからね。
実は試合が終わってから、コンディショニングコーチからあの試合の時のコンディショニングには誤りがあったという話をされたんだ。それを耳にした時は『今になって何を言っているんだ』と思ったけど、彼は正直に話してくれた。だから、次の試合に向けて僕らはしっかりと正しい組み立てることができた。今は心身ともに試合が楽しみでしょうがない状態になっているんだよ
とにかくまた日本で戦えることが僕を前向きにさせてくれる。あの試合から打撃も成長した。柔術も強くなった。最高のビビアーノ・フェルナンデスを日本のファンに披露するつもりだ」
──ベリンゴンとは4度目の対戦になります。28戦目にして4度目の顔合わせ。全キャリアにおいて7試合に1試合はベリンゴンと戦い、実に近々の6試合中3試合が彼とのマッチアップです。
「全く構わない。5試合目があっても平気だ。何も問題ない。ONEチャンピオンシップが求めるなら、いくらでも戦う。柔術では同じ相手と7度でも8度でも戦ってきた。それを考えると、別にケビンと7試合戦っても構わない。
ケビンと戦うことで、僕の打撃は成長することができた。彼はビビアーノをより完全なMMAファイターにしてくれたのさ」
──と同時にビビアーノはベリンゴンのグラップリングを強くしたのではないでしょうか。
「試合を見てみなよ。彼は柔術マッチを避けるための柔術ができるようになったんだ。彼の成長はエスケープとホールドだけ。僕は打撃の距離、タイミングを掴んだ。右ストレートでKOもできる。でもケビンの柔術は倒されてホールドして、逃げることだけだ。それは本当の意味で成長なのだろうか。
だからどうしようもなくなると、反則のエルボーを打ち込むようなことになる。僕は本当の意味で打撃も柔術も成長している。彼が力をつけてきたのとは違う」
──だからこそ、自信をもって10月の試合に臨めるということですね。
「自信があって当然だよ。過去最高のキャンプを過ごした。デメトリウス・ジョンソン、PFLでスティーブン・サイラーを倒してプレーオフに進出したジェレミー・ケネディら、多くの選手がサポートしてくれた。
ケビンが正々堂々と戦うなら、いつだって付き合うよ。ただし、反則を犯すつもりならその必要はない。そうでないと、ファンに楽しんでもらえなくなる。
日本のファンの前で、あんな試合は2度としたくない。日本は僕を助けてくれた国だ。いつも日本で戦うこと、日本のファンが僕には付いてくれていることをカミサマ(※日本語で)に感謝している。日本で戦えることは本当に嬉しい。サンキュー、アリガト・ゴザイマシテ(※ママ)」
■ONE100 第1部対戦カード
<ONE世界女子アトム級(※52.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]アンジェラ・リー(米国)
[挑戦者] シィォン・ヂィンナン(中国)
<ONEフライ級(※61.2キロ)ワールドGP決勝/5分3R>
デメトリウス・ジョンソン(米国)
ダニー・キンガド(フィリピン)
<ONEライト級(※77.1キロ)ワールドGP決勝/5分3R>
クリスチャン・リー(米国)
ザイード・フセイン・アサラナリエフ(トルコ)
<キックボクシング女子アトム級/3分3R>
ジャネット・トッド(米国)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
キム・デフォン(韓国)
<ムエタイフライ級/3分3R>
サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
ダレン・ローラン(フランス)
<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
岡見勇信(日本)
アギラン・タニ(マレーシア)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(タイ)
リカ・イシゲ(タイ)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
仙三(日本)
リト・アディワン(フィリピン)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
プー・トー(ミャンマー)
ユン・チャンミン(韓国)
<68キロ契約/5分3R>
スノト(インドネシア)
クォン・ウォンイル(韓国)
■ONE100 第2部対戦カード
<ONE世界ライトヘビー級(※100.01キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者]ブランドン・ベラ(米国)
<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
[挑戦者]ケビン・ベリンゴン(フィリピン)
<ONE Super Seriesムエタイ世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者]ロッタン・シットムアンノン(タイ)
[挑戦者]ヴァウテウ・ゴンカウベス(ブラジル)
<ONE Super Series キックボクシング・フェザー級ワールドGP決勝/3分5R>
ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア)
サミー・サナ(フランス)
<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
マウロ・チリリ(イタリア)
アージャン・ブララ(カナダ)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
ホノリオ・バナリオ(フィリピン)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
山口VV.芽生(日本)
ジェニー・フアン(台湾)
<修斗✖パンクラス王者対抗戦ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
猿田洋祐(日本)
北方大地(日本)
<修斗✖パンクラス王者対抗戦バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
佐藤将光(日本)
ハファエル・シウバ(ブラジル)
<修斗✖パンクラス王者対抗戦ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
エルナニ・ペルペトゥオ(ブラジル)
手塚裕之(日本)
<修斗✖パンクラス王者対抗戦ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
松本光史(日本)
久米鷹介(日本)