【AJJC2019】茶帯フェザー級ではホベルチが世界大会のリベンジに成功&イゴールがWゴールド獲得
【写真】タリソン・ソアレスが移住するオーストラリア・ゴールドコーストのジムへ拠点を移す話も伝えられているホベルチ・オダが、ムンジアルでのリベンジを果たした (C)SATOHI NARITA
13日(金)から15日(日)まで東京都足立区の東京武道館で開催されたIBJJF主催アジア柔術選手権2019レポート、第8弾。
今回は日本ブラジリアン柔術界の近未来、ウエノ兄弟や丹羽兄弟が不在ながら、実力派の日本勢の健闘が多く見られた茶帯トーナメントを振り返りたい。
Text by Satoshi Narita
日本勢2人、オーストラリア勢1人の3人で争われたルースター級は、トライフォースの吉永力がIGLOOの山本博斗から一本勝ちで優勝──全日本王者を倒し、殊勲のアジア制覇となった。
ライトフェザー級では、石黒翔也(CARPE DIEM)が決勝で前田崇佑(PATO STUDIO)を送り襟絞めで下し、金メダルを手にしている。
茶帯屈指の好カードとなったのが、Brasa CTA Japanで参戦したホベルチ・オダと、カリフォルニア州バイセイリアのクレバー柔術支部に所属するジョシュ・シスネロスとのフェザー級決勝だ。
今年のムンジアルでホベルチをレフェリー判定で下したシスネロスは、その勢いでムンジアル準優勝を成し遂げたが、今大会では0-0で迎えた残り1分、ホベルチがシスネロスからノースサウスポジションを奪取し、スイープこそ返されたものの3-2で逃げ切ってリベンジに成功した。
ホベルチと同門の大柳敬人、岡崎孝哉も3位入賞で、フェザー級はCARPE DIEM勢が表彰台をほぼ独占する形となった。
優勝候補の一人と目されていた佐野貴文(AXIS)が初戦で敗退したライト級は、山本幸輝(エクストリーム柔術アカデミー)が米国のデヴィッド・ハリス(TAC Team BJJ)をレフェリー判定で下して優勝。
ミドル級はグアムのアンソニー・クルス(カーウソン・グレイシーチーム)、ミディアムヘビー級は豪州のMMA大会=HEXでも戦うトーマス・デヴィッド(Australian Elite Team)、ヘビー級はフランスのレダ・メブトゥシュ(CARPE DIEM)が制している。
なお、スーパーヘビー級で一人優勝のイゴール・タナベは無差別級に参戦し、準決勝でメブトゥシュとのライバル対決をアドバンテージ1差で制し、決勝は韓国のベ・ソンミン(Over Limit)からボーアンドアロー・チョークでタップを奪い、50秒の秒殺決着で優勝を決めている。
アジア優勝=黒帯昇格ということではないが、ジエゴ・エンリケが黒帯初のアジア挑戦で優勝を果たしたように茶帯のトップは、黒帯でもそのままトップで戦うことは決して珍しくない。茶帯アジアの王者の今後に注視したい。