【写真】芝本、ジエゴ、そしてトーマス・ミッツが制した3階級以外はすべて海外勢が表彰台の頂点に立った2019年アジアの男子黒帯だった (C)SATOSHI NARITA

13日（金）から15日（日）まで東京都足立区の東京武道館で開催されたIBJJF主催アジア柔術選手権2019。アダルト黒帯各階級のレポート、第5弾。

今回は中&計重量級の2階級の決勝戦をまとめて振り返っていきたい。
Text by Satoshi Narita
Special Thanks to Mr.Takuya Araki

＜ミドル級決勝／10分1R＞
ジェイク・マッケンジー（カナダ）
Def. by 15-0
デクラン・ムーディー（豪州）

ミドル級決勝は、初戦はシード、準決勝はルアン・アロウカ（小川柔術）からチョークで一本勝ちしたマッケンジー（GF Team）と、高本裕和（高本道場）を三角絞め、山脇悠佑（ALIVE）を腕十字で下したムーディー（ボンサイ）の対戦。

引き込もうとしたムーディーにダブルレッグを合わせたマッケンジー。これはアドバンテージ止まりとなったが、その後もパスガードのプレッシャーをかけてマッケンジーがアドバンテージを重ねていく。

その後、マッケンジーはムーディーのクローズドに入るも、サンパウロパスを仕掛けて片足を越え、プレッシャーを与えていく。スタンドから再開後、下になったマッケンジーはムーディーの両足を腿で挟み、片足を抜かれたタイミングで後転スイープ。これもアドバンテージ止まりとなったが、クローズドに移行するとムーディーの左足を掬ってスイープを決め、バックも奪取。身体を反転させてバックから逃れたムーディーだが、マッケンジーはクォーターガードからスイープを再度決め、足を抜いて一気にマウントも奪取する。

残り約2分で15-0とムーディーを大きく引き離したマッケンジーは、ブリッジでマウントこそ返されたものの、リバースハーフにムーディーを捕らえたまま試合を終え、ミドル級優勝を飾った。

＜ミディアムヘビー級決勝／10分1R＞
トーマス・ミッツ（フランス）
Def. by 4-2
バイキング・ワン・ウェイチュン（香港）

ミディアムヘビー級決勝は、共に初戦はシードで、ウィルソン・カワカミ（GF Team）を4-0で下したワン（Inglorious Grapplers）と、デフタック・ヒベイロの黒帯、クリストファー・イラガン（Project Lifestyle Manila）から10-0で完勝したミッツ（CARPE DIEM）の顔合わせに。

同時引き込みで上を取ったワンにアドバンテージが入るも、瞬時に距離を取って身体を起こしたミッツがスイープの2ポイントを先取。ミッツはワンのデラヒーバを捌いてパスを仕掛けるが、ワンも上体を起こして凌ぎ切り、アドバンテージ止まりとする。

その後、ワンのクローズドに入れられたミッツは両足を立ててワンの右足を押し下げパスを試みるが、ワンもラペルを引き出してスクイッドガードをセットし、ミッツの動きを封じる。残り2分を切り、50/50ガードからワンが上を取ってポイントで並ぶも、残り30秒でミッツが上を奪い返して4-2に。スタンドから再開後、再三マット外に逃れるミッツに2度のペナルティが入るが、そのまま時間切れとなり、4-2でミッツが接戦をモノにした。

■AJJC2019　ミドル級　リザルト

優勝　ジェイク・マッケンジー（カナダ）
準優勝デクラン・ムーディー（豪州）
3位　ルアン・アロウカ（ブラジル）、山脇悠佑（日本）

■AJJC2019　ミディアムヘビー級　リザルト

優勝　トーマス・ミッツ（フランス）
準優勝アレッシャンドリ・モリナロ（ブラジル）
3位　ウィルソン・カワカミ（ブラジル）、ファー・イラガン（フィリピン）

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