【TORAO38】プロモーター山本陽一氏に訊く2カ月連続の福岡大会とLemino修斗TORAO「新陳代謝を」
【写真】厳しい表情で写真を撮影していますが、きほんてき(C)YOICHI YAMAMOTO
17日(日)、福岡市中央区のアクロス福岡イベントホールでTORAO38が行われる。さらに約1カ月後の6月28日(日)には同会場で、Lemino修斗TORAOの初開催が予定されている。
Text by Shojiro Kameike
TORAO38はTORAO NATION STATEが、そしてLemino修斗TORAOはセコンドアウトがプロモーターとなっている。今TORAO、そしてLemino修斗をはじめ修斗を取り巻く環境はどのようになっているのか。TORAO NATION STATE代表であり、日本修斗協会で理事を務める山本陽一氏に今後のTORAOについて訊いた。
外部から意見を言うだけなら誰にでもできますよね。一度内部に入ることで実感し、アドバイスなりサポートしたかった
――TORAO38の約1カ月後に、同じ福岡でLemino修斗TORAOを開催する。Lemino修斗TORAOという名前とともに、スケジュールにも驚かされました。
「いやぁ、大変ではありますけど頑張ります!」
――まずLemino修斗TORAOとは何か、ということから教えてください。
「今年初めに松根良太さんから電話があった時、いろいろとLemino修斗に関する話をしたんです。すると次に電話が来た時『山本さん、Lemino修斗をやってください』と言われました。
一度は断りました。Lemino修斗では海外から選手を呼んできて、日本人選手と対戦させる。TORAOの場合は地域ごとにアマチュア修斗を開催し、プロとの両輪で選手層を増やしていく。そして日本人同士の試合から始めていく。Lemino修斗とTORAO——どちらが良いかどうかということではなく、大会としての色が違う、と」
――はい。
「ただ、よ~く考えてみたら……それって今までにないものだから、想像できていないだけなんですよね。TORAOという出来上がった形があり、そこに新しく生まれたLemino修斗が掛け合わされたらどうなるか。
同時に、松根さんも岡田遼さんも苦労されている。そういう修斗の仲間から助けを求められたら、やらないわけにはいかないじゃないですか。僕もこの先、10年もプロモーターをやれるどうか分からないです。明日倒れるかもしれないし、できることを今のうちにやっておきたい。だから話し合いをして、Lemino修斗TORAOという形で開催することになりました」
――「Lemino修斗」を冠しているということは、Lemino修斗TORAOはLeminoで中継されるのですね。
「はい、もちろんです」
――今後、TORAOは全てLemino修斗TORAOになっていくのでしょうか。
「そこはTORAOとLemino修斗TORAO、分けて別ブランドとして開催していこうと思っています。そのために棲み分けをどうするか。Lemino修斗の本体——松根さんと岡田さんがやっているLemino修斗と違う性格を持ったものを残したいし、これは一つの良い例として残っていくのではないかと考えています」
――なるほど。とはいえ5月に福岡大会の大会開催が決まっていたのに、6月にLemino修斗を福岡で開催するのですか。もっと日時が離れていたほうが良かったのでは?
「……その日時しか会場が空いていなかったんです(苦笑)」
――単純明快な答えですね(笑)。
「まず福岡で開催する大きな理由の一つが、福岡で選手が育ってきたということです。5月と6月に2大会やっても、それだけ出場できる選手が福岡をはじめ九州にいる。今、福岡はアマチュア大会も活気があり、全日本選手権に出ても活躍してくれている。そのため、もともと年2回は福岡大会を開催したいと思っていました。
でも何かキッカケというか推進力というか――自分の背中を押してくれるものがなかった。そんななかでLemino修斗のお話があり、『やるなら福岡だな』と考えたんです。松根さんにもそう伝えて、会場に当たってみたら……6月と(苦笑)。その点はもう仕方ないです」
――山本さんはプロモーターであると同時に、日本修斗協会では理事という役職に就いています。Lemino修斗はTORAOだけでなく、他の修斗興行と比べても毛色の異なる大会ですよね。Leminoが冠スポンサーとなり毎大会、国際戦が多く組まれている。変な聞き方になるかもしれないですが、協会内でLemino修斗の存在は、どのように捉えられているのでしょうか。
「もちろん大歓迎です。ただ修斗協会という組織のなかには、いろんな意見を持っている人がいます。それは決してLemino修斗に反対しているということでなく『ここは良い、ここは良くない』という意見がある。私自身も、そういう意見は持っています。しかし、外部から意見を言うだけなら誰にでもできますよね。自分としても一度内部に入ることで実感し、アドバイスなりサポートしたかった。それがLemino修斗TORAOを開催しようと思った理由の一つでもあります。修斗の中でも興行数が増えると、どうしてもプロモーター間で選手の取り合いが起こってしまう。そのバランスをどう取っていくかも、考えなければいけなくて」
――協会内あるいはプロモーター間のバランスでいえば、「Leminoか、Leminoではないか」というバランスも生まれてこないですか。
「プロモーター間で何かしらの違いは大きくなるかもしれません。それは今後やってみないと分からないです。ただ、それを理解するためにも自分はLemino修斗の中に入ってみること。そして別ブランドとしてのTORAOを続けようと思いました」
今の時代に即して、どんどん変わっていかないといけないですよね。変わっていくべきです
――プロモーターとしてはTORAO38はTORAO NATION STATE、Lemino修斗TORAOはセコンドアウトとして開催します。これはどのような流れがあったんでしょうか。
「決してFORCEの豊島さんと喧嘩したわけじゃないですよ(笑)。あくまで発展的解消ですから。今後も協力関係にあるのは間違いありません。ただ、5月24日の高松大会までTNSの屋号を使い、6月のLemino修斗TORAOからSECOND OUTでの開催となります。セコンドアウトとFORCEで、それぞれの大会を行っていくことについては、皆さんに相談しても『良い時期なんじゃない?』と言われまして」
――かつて修斗協会では中国地方と四国地方は「中四国事務局」が管理し、その事務局長を山本さんが務めていました。現在は中国支局と四国支局に分かれたことで発展に繋がったとも思います。
「はい。今後それぞれのスタッフを育てていくためにも、必要なことだと思っています。プロモーターとしての話だけでなく、日本修斗協会も今の時代に即して、どんどん変わっていかないといけないですよね。変わっていくべきです」
――たとえば、どのような変革が行われるべきなのでしょうか。
「おかげさまでセコンドアウトとして2026年は福岡2大会、広島、岐阜、山口大会と5興行あります。これだけ開催できるようになったのは優秀なスタッフが育ったこと、外部スタッフさんとの協力関係があるからです。実際、自分がやることは半分ぐらいになりました。
やはり協会内でも人を育てていかなければならないですよね。現在の協会では、各支局長の下に副支局長がついています。支局長のもとで副支局長が育ち、次の支局長になる。支局長になれば、次に副支局長をやってくれる人を探す。修斗の活動に関わりたい人が皆無なら、それは仕方ありません。でもそうでないなら、探して育てていく。新陳代謝をしていかないと、組織は硬直化していまいます」
――確かに。
「先日は日本修斗協会の理事会が行われ、協会内のことだけでなくプロ興行についても話し合われています。まだ正式決定ではないので詳しいことは言えませんが、先ほども言ったとおり今の時代に即して変えていく。その内容は決定したら発表されると思います。……そう考えると、各プロモーターやジムだけでなく、まず協会としての広報機能も整えないといけないですが(苦笑)」
――日本修斗協会は現在、ホームページと各SNSで情報を発信しています。ただ、それだけではいけない、と。
「我々もコロナ明けから、できるだけ他のスポーツを見るようにしてきました。BリーグやVリーグなど――Bリーグが立ち上げからここまで大成功しているじゃないですか。地方でも1万人以上の会場が満員になったりとか。そういうことも勉強していくべきですよね。それぞれの運営組織が、どのような広報活動を行っているのか。協会やプロモーターが選手のことを第一に考えるのは当然です。同時にお客様、応援してくれているファンのことを大切しないと」
――そのための変革が話し合われている。今後の協会の展開に期待しています。プロモーターとしては新たなスタートになるであろう2026年、まず福岡大会の内容については?
「2カ月連続で大会を開催できることは本当にありがたいです。その第一弾となるTORAO38は福岡が地元でもありますし、期待を込めて宝珠山選手がメインです。前半でも新人王トーナメントで良い選手が揃ってきています。毛利道場の森本健介選手はプロデビューして2試合連続の秒殺勝利。対戦相手の田中滉太郎もBloomでプロデビューし、ONE FFの勝利も含めて3連続フィニッシュしています。
Lemino修斗TORAOの対戦カードももうすぐ出揃うかと思います。どんどん選手が育ってきている福岡大会を5月と6月、2カ月続けてぜひご覧ください」
■TORAO38 視聴方法(予定)
5月17日(日)
午後2時15分~ ツイキャスPPV
■TORAO38 対戦カード
<女子ストロー級/5分3R>
宝珠山桃花(日本)
杉本恵(日本)
<68キロ契約/5分3R>
ネイン・デイネッシュ(インド)
キム・シウォン(韓国)
<80キロ契約/5分2R>
ソーキ(日本)
SOKO(日本)
<ライト級/5分2R>
結城大樹(日本)
石原海渡(日本)
<フライ級/5分2R>
若宮龍斗(日本)
黒石大資(日本)
<フェザー級/5分2R>
諸石一砂(日本)
P助(日本)
<2026年ライト級新人王決定T1回戦/5分2R>
平尾大和(日本)
大地(日本)
<フライ級/5分2R>
小生隆弘(日本)
下田洋介(日本)
<2026年バンタム級新人王決定T1回戦/5分2R>
田中滉太郎(日本)
森本健介(日本)
<ライト級/5分2R>
深見弦汰(日本)
ムクロック(日本)
<2026年ストロー級新人王決定T1回戦/5分2R>
堤成矢(日本)
松田愛翔(日本)
<2026年バンタム級新人王決定T1回戦/5分2R>
赤木紘平(日本)
福田侑飛(日本)



















