【AJJC2019】ライト級決勝、クレベル・コイケは韓国の伏兵、チョ・ヨンソンに破れる
【写真】アレッシャンドリ・モリナロがヘビー級に上がり、群雄割拠となったトーナメントで、韓国のチョ・ヨンソンが優勝をさらった (C)SATOHI NARITA
13日(金)から15日(日)まで東京都足立区の東京武道館で開催されたIBJJF主催アジア柔術選手権2019。アダルト黒帯各階級のレポート、第4弾。
今回は毛利部対クレベルの全日本決勝の再戦など、見応えのある接戦が続いたライト級の模様を紹介する。
Text by Satoshi Narita
Special Thanks to Mr.Takuya Araki
<ライト級準決勝/10分1R>
クレベル・コイケ(ブラジル)
Def. by 6-4
毛利部慎佑(日本)
初戦となった2回戦をマウントチョークで快勝した毛利部(リバーサルジム川口リディプス)。一方のクレベル(ボンサイ)は、初戦は絞めで一本勝ち、2回戦は4-0で守りの固い外記尚文(頂柔術)を下してきた。試合は同時引き込みから上を取った毛利部に対し、オープンガードからのシングルレッグでテイクダウンに成功したクレベルが2ポイントを先取する。担ぎパスを仕掛けた際に毛利部の三角、腕十字に捕らわれたクレベルだが、窮地を脱するとニースライスを仕掛けた毛利部の身体を浮かしてスイープを決め、4-0と引き離す。
その後も互いに上下が入れ替わる接戦となり、6-4まで毛利部も追い上げたが、終盤のニースライスからパス、バックテイクの猛攻はアドバンテージ止まりとなり、守り切ったクレベルが全日本決勝のリベンジに成功し、決勝進出を決めた。
<ライト級準決勝/10分1R>
チョ・ヨンソン(韓国)
Def. by 5-0
シェイン・スズキ(日本)
反対ブロック準決勝は、ジョンフランクル柔術所属のチョ・ヨンソンとメルボルンのFortitude Jiu Jitsuから参戦のシェイン・スズキの対戦に。チョは初戦でクアラルンプールを拠点にするAOS Studioのヘッドインストラクター、マイク・パリーを腕十字、2回戦で森戸新士(藤田柔術)を2-0で下してきた。
対するシェインも世羅智茂(CARPE DIEM)から横三角絞めで一本を奪っての準決勝進出。試合は2-0でチョがリードのまま残り1分を切ったところで、ダメ押しのパスガードを奪ったチョがバックを狙ったところでタイムアップ。フィジカル&ファンダメンタルが非常に強いチョが、5-0で決勝へ駒を進めた。
<ライト級決勝/10分1R>
チョ・ヨンソン(韓国)
Def. by 6-5
クレベル・コイケ(ブラジル)
同時引き込みで上を取ったクレベルに対し、チョが右足のラッソーでスイープに成功する。すぐさま立ち上がったクレベルを引き込んだチョは、ラペルを掴みワームガードをセットアップ。クレベルも上から絞めで圧力をかけてガードの解除を試みるが、このプレッシャーに耐えたチョがクレベルの足を跳ね上げて2度目のスイープを決める。
ニースライスを仕掛けるチョは、ラペルを引き出してスイープを狙おうと上体を起こしたクレベルを三角に捕らえようとしたか、バランスを崩して下になり、クレベルに2ポイントが加算される。その後は噛み付き、担ぎ、ニースライス等、波状攻撃でクレベルがパスガードを決めサイドポジションをもぎ取り5-4と逆転する。チョもすかわず、バタフライから帯を掴んでフックスイープを決めて2ポイントを奪取して6-5と再逆転に成功する。
後がないクレベルは足をリフトしてのテイクダウン、パスガード、さらにはトーホールドと逆転を試みるも、チョが巧みに逃げ切ってタイムアップとなり、6-5で伏兵チョがライト級を制した。
■AJJC2019 ライト級 リザルト
優勝 チョ・ヨンソン(韓国)
準優勝 クレベル・コイケ(ブラジル)
3位 毛利部慎佑(日本)、シェイン・スズキ(日本)