【AJJC2019】オープンクラス優勝=2019年アジア最強柔術家は豪州在住セルビア人スリッチに
【写真】2014年ヨーロピアン茶帯スーパーヘビー級3位、今では豪州で活躍中のセルビア人柔術家ウロス・スリッチが2019年アジアの無差別を制した (C)SATOSHI NARITA
13日(金)から15日(日)まで東京都足立区の東京武道館で開催されたIBJJF主催アジア柔術選手権2019。アダルト黒帯各階級のレポート、第6弾。
今回は黒帯男子の最終回、3階級の決勝をレポートしたい。
Text by Satoshi Narita
Special Thanks to Mr.Takuya Araki
<ヘビー級決勝/10分1R>
ヴェリケ・オリヴェイラ(ブラジル)
Def. by 6-5
アレッシャンドリ・モリナロ(ブラジル)
3人トーナメントのヘビー級は、クレバー柔術のサニー・ウェビから共に一本勝利を上げたオリヴェイラ(myBJJ Team)とモリナロ(カーウソン・グレイシーチーム)の対戦に。
引き込んだモリナロがデラヒーバからクローズドに移行し、立ち上がったオリヴェイラのラペルを引き出してスクイッドガードからスイープを試みるが、上は取れず、50/50からトーホールドを狙ったオリヴェイラ、そしてモリナロの双方にアドバンテージが入る。
再びオリヴェイラをクローズドに入れたモリナロは、デラヒーバからワームガードでスイープを決めて2ポイントを先取するも、50/50からオリヴェイラが上を取り返してイーブンに。その後も50/50の攻防が続くが、終了間際、マット際でフットロックを掛け続けていたオリヴェイラにタイムアップ後、アドバンテージが入り、僅差でオリヴェイラの勝利が確定。この采配に納得がいかないモリナロは、地団駄を踏んでマットを降りた。
<ウルトラヘビー級決勝/10分1R>
ウゴ・アウベス(ブラジル)
Def. 6分59秒 by アメリカーナ
ジャクス・ホソダ(ブラジル)
ワンマッチとなったウルトラヘビー級決勝は、アウベス(アカデミアOCS)のワンサイドゲーム。小川柔術のホソダはハーフからスイープを仕掛けて2ポイントを先取するも、ディープハーフからトーホールドを狙ったアウベスがスクランブルからサイド、マウントを奪取。ホソダはブリッジでマウントを返すも場外となり、スタンドから再開後、瞬時にシングルレッグを決めたアウベスがマウントも奪う。
再びブリッジでマウントを返したホソダだが、アウベスのクローズドに対してパスを仕掛けた際にスクランブルとなり、足首を掴んで尻餅をつかせ、サイドポジションも奪ったアウベスに5ポイントが加算。18-2と大きく引き離し、最後はサイドからアメリカーナを極めたアウベスがヘビー級を制した。
<無差別級決勝/10分1R>
ウロス・スリッチ(セルビア)
Def. 0分34秒 by トーホールド
デクラン・ムーディー(ブラジル)
12人がエントリーした無差別級は、ルーカス・ハルクが欠場し、スーパーヘビー級で一人優勝だったセルビア国籍のスリッチ(Arte Suave)が初戦はシード、2回戦でウゴ・アウベスを腕十字、準決勝でクレベル・コイケをモンジバカで下して決勝へ駒を進め、トーマス・ミッツから腕十字、ヴェリケ・オリヴェイラからRNCを極めて快調に勝ち上がってきたムーディーと対戦。試合は、開始早々引き込んでディープハーフからスイープを狙ったムーディーの足をスリッチが瞬時に捉え、そのままトーホールドをセットアップし、タップを奪う。34秒という秒殺決着、そして全試合一本勝ちでスリッチがアジア制覇を遂げた。
■AJJC2019 ヘビー級 リザルト
優勝 ヴェリケ・オリヴェイラ(ブラジル)
準優勝アレッシャンドリ・モリナロ(ブラジル)
3位 サニー・ウェビ(米国)
■AJJC2019 ウルトラヘビー級 リザルト
優勝 ウゴ・アウベス(ブラジル)
準優勝ジャクス・ホソダ(ブラジル)
■AJJC2019 無差別級 リザルト
優勝 ウロス・スリッチ(セルビア)
準優勝デクラン・ムーディー(ブラジル)
3位 クレベル・コイケ(ブラジル)、ヴェリケ・オリヴェイラ(ブラジル)