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【ONE97】フォラヤン戦へ、エディ・アルバレス「リング、ケージ、ストリートだろうが関係ない」

Eddie【写真】勝敗以上に本来のエディの力を発揮してほしいと願うばかりだ(C)MMAPLANET

8月2日(金・現地時間)、フィリピンはマニラのMOAアリーナで開催されるONE97「Dawn of Heroes」で、エディ・アルバレスがナショナルヒーロー=エドゥアルド・フォラヤンと対戦する。

3月の日本大会でティモフィ・ナシューヒンに思わぬKO負けを喫したエディが、3カ月のインターバルで復帰戦に臨む。あの敗北の理由、そしてフォラヤン戦、さらには日本への想いを記者会見終了直後のエディに訊いた。


──エディ、3月の東京大会では一体何が起こったのですか。まずはそこから聞かせてください。

「オー、メェ~ン!! 物凄いプレッシャーを感じていて、いつものように思い切り戦うことができなかった。上手くアジャストできず、ためらいがあったんだ。対戦相手を見た時、なんて大きいんだって驚いた。あれは想定外で、警戒しすぎてしまった。そして、あんな風に躊躇してしまったんだ。

コーチからは常に、『戦いにおいて躊躇することは死を意味する。前に出て、戦え。ファイトしろ』と言われていたのに……。それが出来なくて、叩きのめされた」

──エディは以前、北米で170ポンドをドライアウト有りで戦っていました。ONEのドライアウトなし、ハイドレーション検査のある計量方法に慣れておらず調整が難しいということはなかったですか。

「全てが新しい経験だった。9年半ぶりに日本で戦い、初めてハイドレーション・テストを経験した。だけど強い心を持って、自分を信じ深く考えないようにした。ファイトはファイトだ。これまでも色々なところで戦い、色々な経験をしてきた。システムは一つじゃなかった。だから新しい経験でも驚くべきことではない。それでも、慣れるのには少し時間を要した。だから、もう今大会では問題はないよ。しっかりとアジャストできている」

──ONEの計量方法で170ポンドのウェイトで金曜日にはエドゥアルドと戦わないといけないです。が、前回の敗北で北米式のライト級でも決して大きくなかったエディだけに、ONEのフェザー級で戦おうという気持ちにはならなかったですか。

「実際、僕としてはそこを考えないわけではなかったよ。でも、普段からフェザー級で戦うよう体重を維持できるのか確信が持てなかった。そして、155ポンドをキープするのは難しいと判断した。米国では155ポンドに落とせたけど、それは水抜きをしていたからだ。普段の体重をそこに合わせられるかどうかを判断するには時間が足りなかった」

──ところでフィリピンはアジアで最もUFC人気が高い国です。そしてエディの知名度は抜群です。そんなフィリピンで、エドゥアルドという彼らのヒーローと戦うことをどのように思っていますか。

「フィリピンに来ることは凄く楽しみにしていたんだ。マニラのファンはフィラデルフィア(※アルバレスの地元)に近くて、騒がしくて情熱的だ。皆が静かに試合を見ている東京とは本当に違う。マニラはフィラデルフィアのようだから、地元で戦うような気分になるんじゃないかと思って楽しみなんだ。

もちろん、彼らはフォラヤンを応援するだろう。でも、その声すら僕にエネルギーを与えてくれるだろう」

──この試合はリングで行われます。多くのファンがエディはケージでばかり戦ってきたと思っているようですが、東部の独立団体、MFCやBodog、そして日本ではリングで戦っており、実はリングの経験が豊かです。ケージとリングで何かアジャストすることはありますか。

「リングだろうが、ケージだろうが、ストリートだろうが関係ない。強い気持ちを持って、どこだろうが、どんなコンディションだろうが戦わなければならない。強い心さえあれば、他は問題ないよ」

──その強い気持ちを持って、エドゥアルドとどう戦いますか。

Eddie vs Eduarud「彼はウェルラウンダーで、テイクダウン・ディフェンスに長けている。突拍子もない攻撃を仕掛け、爆発力もある。そして、僕の動きをじっくりと見てくるだろう。でも、しっかりと集中し、我慢強く戦って自分のパンチを打ち込む。僕の方が優れたファイターだ。しっかりと考えて、僕のインテリジェンスを使って戦うよ」

──エドゥアルドのスピニング系のアタックは、リングではより有効かと思えるのですが。

「なぜ、そう思うんだい?」

──ケージと違い、90度のコーナーがあるからです。

「だから僕が彼を詰めることができるんだよ。エドゥアルド・フォラヤンがリングで優位になるよりも、僕の方が優位に立てる要素が多い。彼はどこにも逃げられなくなる。どれだけ足を使っても、追いかけてコーナーに釘付けにしてパンチを打ち込む。彼にはどうしようもできないよ。

エドゥアルド・フォラヤンはリングの方が戦いやすいだろう、それは確かだ。でも、僕の方がリングで試合をすることでより大きなアドバンテージを得ることができる」

──いやぁ、ますます金曜日の一戦が楽しみになってきました。そして、既に10月13日に2度目のONE東京大会の開催が決まっています。日本のファンは、エディの再登場を心待ちにしています。

「いつだって日本のファンの前で戦いたいと思っている。こないだの試合は、本当の意味で僕の試合じゃなかった。ファンだって分かっているだろう。僕もこれでもかってぐらいに分かっている。このモヤモヤとした気持ちを解消できるのは、また日本で戦って皆に満足してもらえる試合をするしかない。本当のエディ・アルバレスが、本物のパフォーマンスを見せてね」

──今の言葉を絶対的に信じるであろう、日本のファンに一言お願いします。

「まず、日本の皆に謝りたい。ずっと日本で戻って戦うことを夢見ていて、その気持ちが強すぎてまるっきり自分の動きができなかった。次こそは、日本で勝利を手にして皆と最高の時を過ごしたい。いつも応援ありがとう」

■ONE97対戦カード

<ONE世界フェザー級選手権試合(※70.3キロ)/5分3R>
[王者]マーチン・ウェン(豪州)
[挑戦者]松嶋こよみ(日本)

<Super Seriesムエタイ・世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者]ジョナサン・ハガディ(英国)
[挑戦者] ロッタン・ジットムアンノン(タイ)

<ライト級 (※77.1キロ)ワールドGP準決勝/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
エディ・アルバレス(米国)

<フライ級(※61.2キロ)ワールドGP準決勝/5分3R>
デメトリウス・ジョンソン(米国)
和田竜光(日本)

<フライ級(※61.2キロ)ワールドGP準決勝/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
リース・マクラーレン(豪州)

<Super Series ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ロドレックP.K.センチャイムエタイジム(タイ)
クリス・ショウ(英国)

<フライ級(※61.2キロ)ワールドGP補欠戦/5分3R>
ジェヘ・ユースタキオ(フィリピン)
若松佑弥(日本)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
マウロ・チリリ(イタリア)
アージャン・ブララ(カナダ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ホノリオ・バナリオ(フィリピン)
パク・デソン(韓国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
竹中大地(日本)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ジェイムス・ナカシマ(米国)
岡見勇信(日本)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドワード・ケリー(フィリピン)
シエ・ビン(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ポンシリ・ミートサティート(タイ)
ミャオ・リータオ(中国)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
サマラ・サントス(ブラジル)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
スノト(インドネシア)
ムハメド・アイマン(マレーシア)

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