【UFC238】腹を効かされても、顔面へのパンチを当て続けたステーリングがムニョスから判定勝ち
<バンタム級/5分3R>
アルジャメイン・ステーリング(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
ペドロ・ムニョス(ブラジル)
素早い蹴りを見せたステーリングが、やや遠目のレンジを取りキックを続ける。ムニョスも蹴りを使って前に出る。ステーリングは左ジャブを当て、ミドルにつなげると右フックへ。続いてボディを入れたステーリングに、ムニョスは三日月気味の蹴りをボディにいれ、ミドルを蹴る。ステーリングは力のある左ジャブを連続で当て、ムニョスの動きが一瞬止まったか。
すぐに動きを取り戻したムニョスは、ステーリングのダブルレッグをスプロールし左フックをテンプルに打ち込む。押すような左エルボーから、左ストレートを打ち抜いたステーリングは、右フックを続けるなど攻撃を散らして攻めていく。ムニョスは後手に回らぬよう要所で腹に効かせる蹴りを見舞っていく。腹を蹴られても、上体を大きく動かしてトリッキーかつパワフルなパンチを放つステーリングが、無軌道に見えるパンチを着実に当てていく。ムニョスは右ハイを狙い、頭を振るステーリングにヒザ蹴り、そしてギロチンを狙う場面も。手数&精度ともにステーリングだったが、劣勢のムニョスも圧され続けることなく初回を戦い終えた。
2R、腹への蹴りを続けるムニョスに対し、ステーリングがスピニングバックフィストを放つ。それでもボディへの蹴りが効いてきたか、腹をかばうような構えになったステーリングが、ここでテイクダウン狙いから右ストレートを当てる。まるで空手のように腹への前蹴りを続けるムニョスが、圧力を強める。右の三日月蹴り2発を受けたステーリングは、左フックで反撃へ。
左ジャブ、左リードフックを当てるステーリングは、スピニングバックエルボーと見た目の印象が良い攻撃を連続する。対して腹への攻撃で削っていくムニョスが右フックをヒットさせる。ローキックでバランスを崩したステーリングにギロチンから後方回転、スクランブルで反則ギリギリの蹴りを繰り出したムニョスは、ローと腹への蹴りで前に出てヒザをボディに突き上げる。
ステーリングも左から右フックを返すと、このパンチの距離がボディへの蹴りと合致し、またも腹を蹴られる。顔面へのパンチ、腹への蹴りと我慢比べのような状態となり、試合は最終回へ。3R、ローとミドルを効かされているステーリングが遠い距離からフックを振るう。ムニョスはハイ、ローを蹴り、右前蹴りへ。指を突き刺す腹への蹴りにも、ステーリングはロングフックからスピニングバックフィスト、さらに右ストレートを繰り出す。
右ジャブを当てたステーリングは、手数で上回る。それでも腹と足を蹴り続けるムニョスは、右ハイをガードの上から狙う。後ろ回し蹴りも見せたムニョスが、右ミドル、右ローへ。ステーリングが右ジャブ、フックを打ち返す。残り45秒でダブルレッグをステーリングが見せ、これを切ったムニョスはジャブを打たれながらもローからミドルを蹴っていく。蹴りで足が流れるステーリングだが、自らも蹴り返し──最後まで両社は真っ向勝負を続けた。
顔面へのパンチと、腹と足への蹴り、通例通りジャッジは前者をより効果的と判断しフルマークでステーリングが判定勝ちを手にした。