【Gladiator009】J-MMA界の久保建英!? ヤックル真吾と対戦、大翔「子供には負けられんと思われるはず」
【写真】子供の頃から知っていれば大きくなったと言える年頃なのだろうが、やはり17歳──おぼこくて初々しい (C)DAISHO TAKAGI
14日(日)に大阪市城東区の城東区民センター=KADO-YAがよもんホールで開催されるGLADIATOR 009で、WARDOGフライ級王者──17歳の大翔が初代ライトフライ級王者ヤックル真吾と対戦する。
15歳でプロ修斗昇格、そしてプロMMAデビュー、17歳で関西インディのチャンピオンとなった大翔。一点の曇りもない目の輝きを持つ若人、MMA界の久保建英=大翔にこれから歩むMMA道について尋ねた。
──大翔選手、初めまして。まず生年月日を教えていただけますか。
「2001年12月17日です」
──その返答だけで、もう言葉が一旦途切れてしまいます(笑)。そもそもMMAを始めたのはどういうきっかけだったのでしょうか。
「MMAを始めたきっかけは父が以前、BURSTで格闘技をやっていて。アマチュアで1、2試合ほどしていたぐらいなのですが、練習を再開した時に9歳か10歳だった僕も一緒にジムに連れて行くようになったんです。
ただ楽しくて練習を続けていたのですが、佐々木(信次)さんが中心になって、選手を引っ張っているのを見てきて、自分も頑張ってその輪に加わりたいと思うようになりました。それでファイターを目指すことにしたんです」
──では生粋のMMAファイターですね。
「小学校から中学まで野球をやっていましたが、他の格闘技経験はないです。中学の途中まで野球がメインだったのが、MMAファイターになりたいと思うようになり、ジュニアMMAの試合に出たのきっかけに、顧問の先生に自分の気持ちを伝えてバーストでの練習を頑張るようになりました。
福山にバーストがあって、父の関係で練習をするようになったのですが、他のところで格闘技をしていてもプロになろうとしていなかったと思います。格闘技に関しては厳しくて、離れると優しい佐々木さんとメグさん(藤井恵)の人間性に惹かれ、「一緒に頑張ろう」と言われた時は本当に感激してしまって……」
──格闘技を続けることは楽ではないですが、躊躇はなかったですか。
「そういうことを考えることがなかったです」
──ひたすら夢に向かう中学生だったわけですからね。
「RIZINが始まってからは、テレビ中継もあってMMA……総合格闘技を知ってもらえて応援も増えました」
──アマ修斗に出たのは高校1年生の時でした。
「ハイ」
──四国選手権で優勝し、全日本で3位。プロ昇格を果たし、2カ月半後にプロ修斗FORCEでデビューを迎えました。高校1年生でパウンド有りのプロデビューに関して、お父さんや周囲の人はどのように思っていたのでしょうか。
「自分ももっと反対されるかと思っていたのですが、『自分で決めたことなら頑張れば良い』とあっさりと認めてもらえました」
──プロシューターですが、去年はWARDOGのフライ級トーナメントに出場しました。ワ―ドッグは関西インディを自認プロモーションで、首都圏ではいまだに地下格と思われている節もあります。
「アマ修斗を含めて経験が少ないので、佐々木さんと相談してワ―ドッグに出場することを決めました。本当は普通のワンマッチに出る予定だったが、フライ級トーナメントに出るはずの選手が欠場し、たまたま自分にオファーが来たんです。
正直、対戦相手は強くないのかと思っていました。でも、実際はしっかりした選手がいて、決勝も自分が勝ったという確信もなかったです。ワ―ドッグで1年間戦えたことで、戦い方や気持ちの作り方を学ぶことができて感謝しています。トーナメントの決勝はしっかりと気落ちを創って試合に臨むことができました。
ベルトを獲れたこともそうですけど、コンスタントに試合ができて本当に良い経験になりました」
──そして今回はグラジエイターへの出場が決まりました。
「グラジエイターから修斗に出ている選手もいて、僕のなかではより大きな舞台です。出ている選手のレベルが上がりますが、ここで負けていると次はないと思っています」
──もうそこまで考えていますか。ベテランの選手が〇歳になっても頑張っているということを常々にいわれ年齢に関しては不問にしたいようですが、逆の意味で大翔選手も17歳という部分がクローズアップされることかと思います。
「17歳という年齢は今しかなく、その数で自分が注目されるのであればそこをアピールしていきたいです。年を取ると年齢のことを言われるのは嫌になるかもしれないですが、今は17歳を売りにして、僕のことを皆に知ってほしいです」
──対戦相手に取って大翔選手は絶対に負けたくない相手になりますよね。
「子供には負けられんと思われるはずです」
──今回の対戦相手であるヤックル真吾選手も、間違いなくそういう気持ちでいるかと思います。
「ヤックル選手はこれまで戦ってきた相手のなかで一番強い選手だと思います。寝技が強くてしっかりしている選手ですが、ここで負けるわけにはいかないので必ず勝つつもりで戦います」
──17歳の今、MMAファイターの将来像をどのように描いていますか。
「ヤックル選手に勝って、グラジエイターで勝ち続けてチャンピオンのNavE選手に挑戦したいです。グラジエイターのチャンピオンになったらパンクラスか修斗、あるいはDEEP で結果を残して、1回だけRIZINに出たいんです」
──1度だけというのは?
「お祖父ちゃんとお祖母ちゃんが沖縄に住んでいて、僕の試合を見ることができないんです。試合が見たいと言っている2人に見てもらうには、テレビのある大会に出る必要があります。
それがなれば海外、UFCに行きたいので……。UFCが僕のなかで1番です。そうですね、RIZINで一度激しい試合をしてからUFCに進みたいですね」
──UFCはフライ級がなくなります。
「プロでは最初ストロー級だったのが、今では通常体重が64キロほどあるので、このまま大きくなっていければバンタム級で試合ができると思います」
──では最後に若さ溢れるコメント、お願いします。
「面白い試合をするので、ぜひ楽しんでほしいです」
■Gladiator009対戦カード
<バンタム級/5分2R>
じゅん(日本)
ジョン・サンジン(韓国)
<ウェルター級/5分2R>
レッツ豪太(日本)
ジュン・ユンジェ(韓国)
<DXFCウェルター級選手権試合/5分3R>
[王者]石川史俊(日本)
[挑戦者]長岡弘樹(日本)
<ライト級/5分2R>
ウエタ・ユウ(日本)
マックス・ザ・ボディー(カメルーン)
<フライ級/5分2R>
NavE(日本)
パク・スワン(韓国)
<フライ級/5分2R>
宮城友一(日本)
横溝和也(日本)
<バンタム級/5分2R>
竹本啓哉(日本)
キム・ジンクック(韓国)
<フェザー級/5分2R>
天草ストロンガー四郎(日本)
森宏之(日本)
<フライ級/5分2R>
ヤックル慎吾(日本)
大翔(日本)
<フェザー級/5分2R>
中川皓貴(日本)
今村豊(日本)
<バンタム級/5分2R>
増田拓真(日本)
三上真司(日本)
<ウェルター級/5分2R>
スティーブン・ギレスピ(英国)
クォン・ドヒョン(韓国)
<フライ級/5分2R>
親川龍(日本)
道端正司(日本)