【ONE91】フェザー級に専念、ハードノックスでキャンプを張ったマーチン・ウェン「最高の姿を見せる」
【写真】これまでヌグエンと表記していましたが、ベトナム語の発音がウェンのため、今後はマーチン・ウェンという表記にします (C)MMAPLANET
12日(金・現地時間)、フィリピンはマニラのMOAアリーナで開催されるONE91「Roots of Honor」のメインでONE世界フェザー級王者マーチン・ウェンが、ジャダンバ・ナラントンガラグを相手に2度目の防衛戦を行う。
一昨年8月にフェザー級王座を獲得して以来、ライト級王座を奪取し、バンタム級と3階級同時制覇を狙うというロマン溢れる無謀な挑戦を経て、ウェンはライト級王座も返上しフェザー級一本に絞ることとなった。
と同時に今回の防衛戦に先立ち、フロリダのハードノックスでトレーニングを積むようになったウェンは、最高のマーチン・ウェンを見せると自信が漲った表情で語った。
──防衛戦の2週間前の東京大会の際に来日していました。
「日本に行った理由はオンラ・ンサンをサポートするため。そしてフロリダのキャンプでずっと指導してくれていたヘッドコーチのヘンリ・フーフトが日本に行っている間も、彼の指導を受けるためだったんだ。
おかげで1日に2度、しっかりとハードな練習を続けることができた。そして3つ目の理由は、フロリダにいたので時差を調整するため。東京に1週間いて、シドニーに1週間戻りマニラにやってきたから、もう何も問題がないよ」
──去年の7月に同じマニラで暫定バンタム級王座決定戦に挑んだ時と、まるで表情も違い体調の良さがうかがえます。
「3月にビビアーノに挑戦したときの減量は3カ月掛けたから全く問題なくて、体調も本当に良かった。でも7月は7週間で6キロの減量が必要で、体も弱ってしまった。それがモロに試合に影響したんだ」
──そしてフェザー級が最もフィットしている階級だと。
「その通りだよ。今は精神的に最高にハッピーで、体力的にも最強・最速だからね。きっと金曜日は最高のマーチン・ウェンの姿を見せることができるはずだ」
──マーチンの右ハンドの強さは誰もが知っています。そして抜群のカウンターの持ち主です。ただし、それを皆が知るようになったことでさらなる成長が必要になった?
「まさに、それこそがハードノックスで練習するようになった主な理由だよ。3階級制覇を狙っていた時、同じ対戦相手と繰り返し戦っていた。そして戦い方も同じようになりがちで、より良い動きをする必要性を感じていたんだ。シャープな技術を身につけて成長したかった」
──米国には多くの選択肢があったと思います。そこでハードノックスを選択したのはなぜでしょうか。
「オンラ・ンサンから誘いを受けていたんだ。何より彼がハードノックスでどれだけ成長し、精神的にも強くなっていったのか見てきた。僕がシドニーで練習しているジムは良いジムだよ。ただし、パートナーなどが限られていたし、ハードノックスで練習することにしたんだ。
ヘンリ・フーフト、カミ・バルジニ、グレッグ・ジョーンズ、最高のコーチングスタッフとワールドクラスのファイターが揃っている。フーフトにダッチスタイルのキックボクシングを習い、スタンス、ディスタンスが変わった。
皆、僕の右の強さを知っている。でも僕はストライカーじゃない。レスリングにも対応できるファイターだ。ハードノックスでのキャンプは良い経験になっただけでなく、僕に自信を与えてくれたんだ。
試合で何を仕掛けるのかは相手の動きを見て、距離をアジャストして決まる。ジャダンバは危険なファイターだけど、新しい自分を見せることができるよ」
──記者会見ではどちらのパンチが相手を倒すことができるのかという質問が飛びましたが、ハードノックスで練習したのだから蹴り技も試合の流れを決める重要なファクターになりそうです。
「それは秘密だよ(笑)。蹴りだけじゃない、プレッシャー、スピード、全て自分の持ちうる力を駆使して戦うよ。既に持っていたステップやサークリングがさらにシャープになった。最高の姿を見せることができる」
──ジャダンバの攻撃で最も気を付けないといけない点はどこでしょうか。
「もちろん一発のあるパンチだよ。だけど当たらなければ、爆弾も不発に終わる。クリンチをしてきたら、僕にはヒザ蹴りがある。テイクダウンを狙って来たら、蹴りで倒す。ジャダンバのパワー溢れる攻撃と、グラップリングの強さには最大限の敬意を表しているけど、僕はそれらの攻撃を無力化できる戦いを心掛けるよ」
■ONE91対戦カード
<ONE世界フェザー級(※70.3キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]マーチン・ウェン(豪州)
[挑戦者]ジャダンバ・ナラントンガラグ(モンゴル)
<ONE世界ストロー級(※61.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]猿田洋祐(日本)
[挑戦者]ジョシュア・パシオ(フィリピン)
<ONEフライ級(※61.2キロ)ワールドGP準々決勝/5分3R>
和田竜光(日本)
グスタボ・バラルト(キューバ)
<68キロ契約/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
フー・チャンシン(中国)
<キック・ライトヘビー級/3分3R>
イブラヒム・エルブウニ(モロッコ)
アンドレイ・ストイカ(ルーマニア)
<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ルイス・サッポ(ブラジル)
ジェイムス・ナカシマ(米国)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
エドワード・ケリー(フィリピン)
イ・スンジョン(韓国)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
エリック・ケリー(フィリピン)
クォン・ウォンイル(韓国)
<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
セーマーペッチ・フェアテックス(タイ)
オグニエン・トピッチ(セルビア)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
アフマッド・カイス・ジャスール(アフガニスタン)
シエ・ビン(中国)(中国)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ニコ・ソーナルテ(シンガポール)
エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア)
<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ルーシラー・プーケットトップチーム(タイ)
MOMOTARO(日本)(日本)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ビ・ウェン(ベトナム)
ドゥイ・レトノ・ウーラン(インドネシア)
<ストロー級(※61.2キロ)/5分3R>
ラモン・ゴンザレス(フィリピン)
藤沢彰宏(日本)