【ONE85】猿田洋祐の挑戦を受けるストロー級王者ジョシュア・パシオ「サルタはとてもハイレベルな選手」
【写真】思うに伸びしろの塊のような世界チャンピオンなのだろう (C)MMAPLAET
19日(土・現地時間)にインドネシアはジャカルタのイストラ・セナヤンで開催されるONE85「Eternal Glory」で、猿田洋祐の挑戦を受けるONE世界ストロー級王者ジョシュア・パシオ。
初防衛戦を明日に控えた──23歳になったばかりの若き世界王者に、初防衛戦に対する想いを尋ねた。
──計量を終えたばかりパシオ選手です。今の体調はいかがですか。
「1時間前に計量が終わって、コンディションは上々だよ。これから体中に栄養を行き届かせていく。明日に向けて準備はできているよ」
──鈴木隼人選手から猿田洋祐選手にチャレンジャーが代わりました。この知らせを受けた時はまず何を思いましたか。
「ショックだった。試合の3週間…1カ月前だから、驚かされたよ。でもすぐに気持ちを入れ替えたんだ。スズキはテイクダウンから寝技でコントロールしてくる選手で、サルタはもっと打撃も使うし、テイクダウンもできてグラップリングにも長けているウェルラウンダーだ。
アレックス・シウバとの試合を見て、本当に良い選手だと思った。テイクダウンを奪うだけでなく、テイクダウンディフェンスも上手い。打撃も当てていたし、文句なしの判定勝ちだったね。良い選手であることは間違いないよ」
──つまり鈴木選手から猿田選手に相手が代わることで、ゲームプランも変える必要が出たということでしょうか。
「もちろんだよ。でもMMAだし、バランス良く戦うことに変わりはないよ。僕らが毎日、必死に練習してきた打撃、レスリング、グラップリングの全てを使って戦う。とにかくグッドコンディションを保つことができたし、ゲームプランが代わっても順応できたよ」
──ところで来週はマニラで大会が開かれます。
「そうなんだ。母国のファンの戦いたかったという気持ちは、正直少しはあるよ。でも、ONEから言われた大会で戦うのが僕の役目だからね」
──内藤のび太選手からベルトを獲った試合ですが、日本では判定結果に異論をはさむファンも少なくなかったです。
「確かにナイトーはテイクダウンを奪い、寝技でコントロールしようしていた。でもONEの判定基準は5Rを通して判断されるわけだし、テイクダウンは奪われてもナイトーは僕のガードの中にいて、パスはできなかったからね」
──その防御面で寝技の進歩が感じられる試合でもありました。
「本当に? 嬉しいな、そう言ってもらえると(笑)。ずっとチーム・ラカイは寝技になるとダメだと言われてきたからね。フィリピン国内でもそう指摘されていた。僕らはそれをネガティブに捉えず、寝技も上達させてやろうというモチベーションにしてきたんだ。ビデオを見て、皆で研究しあってね」
──出稽古を行うことはなかったのですか。
「マニラへ行って、ジョン・ヴァイロンに柔術を習うこともあったよ。しっかりとジョンは基礎を教てくれた。ジョンのところではノーギだけでなく、道着も着て練習していたんだ」
──そうなのですか!!
「ギの練習はとても楽しいからね」
──それは寝技も進歩するはずです。チャンピオンになったことでチャレンジャー時代にはなかったプレッシャーを感じることはありませんか。
「タイトルを防衛して初めて本物のチャンピオンになるって言われているし、必ず勝ちたい。その分ではプレッシャーを少し感じている。でも、僕は自分がやってきた練習とチームメイトを信じているから。サルタだけでなく強い選手が多いから、強くなり続けないといけない。なかでもサルタはとてもハイレベルな選手だ。だからこそ、明日はしっかりと僕が真のチャンピオンだと証明するよ」
──自らの防衛成功が、25日にマニラでアドリアーノ・モライシュの挑戦を受けるゲヘ・ユースタキオをプッシュすることになると考えていますか。
「もちろん。だから、それが少しプレッシャーになっているんだ。チーム・ラカイにいる4人のチャンピオンのなかで、僕が一番に防衛戦を行うことなったから、絶対に負けは許されないよ」
──そこを考えるとナーバスにならざるを得ないですよね。
「でもマーク(サンジャオ=チーム・ラカイの指導者)が、いつも『考え過ぎるな』と言ってくれるんだ。『やるべきことに集中しよう。チャンピオンはジョシュアなんだ』ってね。そうだね、負けられないという気持ちを良い風に活かしたい。サルタは強敵だけど、しっかりと勝って3月31日に日本のファンの前で戦いたいからね」
■ONE85対戦カード
<ONE世界ストロー級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]ジョシュア・パシオ(フィリピン)
[挑戦者]猿田洋祐(日本)
<ムエタイ・フライ級/3分3R>
アレクシィ・セレピソス(ニュージーランド)
モンコンペット・ペッチインディーアカデミー(タイ)
<フェザー級(※キロ)/5分3R>
クリスチャン・リー(米国)
エドワード・ケリー(フィリピン)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
プリシッラ・ガオール(インドネシア)
プジャ・トーマル(インド)
<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ヨゼフ・ラシリ(イタリア)
ジョナサン・ハガディ(英国)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ステファー・ラハルディアン(インドネシア)
ロビン・カタラン(フィリピン)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ブルーノ・プッチ(ブラジル)
朴光哲(日本)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
アンソニー・アンゲレン(オランダ)
クォン・ウォンイル(韓国)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ラスル・ヤキャエフ(ロシア)
安藤晃司(日本)
<68キロ契約/5分3R>
スノト(インドネシア)
ニウ・カンカン(中国)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アディ・パリヤント(インドネシア)
アジス・カリム(インドネシア)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
オスカー・ヤフット(インドネシア)
アンドレアス・サトヤワン(インドネシア)