【ONE84】15日前のオファーでアレックス・シウバと対戦、猿田洋祐─01─「やりたいという気持ちしか…」
【写真】転がり込んできたチャンス、モノにするしかない!! (C)MMAPLANET
7日(金・現地時間)、マレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催されるONE84にはV.V Mei、竹中大地、新村優貴らとともに、猿田洋祐が出場する
オファーは試合のほぼ2週間前。それでも、猿田の選択肢は「戦う」以外になかった。昨年10月のプロ修斗ストロー級王座奪取から、フライ級と同時戴冠を宣言し存在感が増すようアピールしてきた。
しかし、7月の田丸匠戦は思わぬ後回し蹴りを被弾し逆転負け。あれから4カ月を経て、今度は思わぬオファーがONEから届いた。
──まさかの急転直下のスピニングバックキック(笑)……ではなくONE出場が決定しました。
「アハハハ。ハイ、後回し蹴りではないですね(笑)」
──まず、ONEデビュー戦の前に7月の田丸匠戦の後回し蹴りによる敗北に関して聞かせてください。
「ハイ」
──修斗でストロー級とフライ級で同時王者となるという目標が打ち砕かれた逆転負けとなってしまったのですが、あの敗北はどのように捉えていますか。
「もう、あの時はしょうがないって感じでした……。2Rから相手がバテテきたので、3Rはもっと攻め込んでやろうと思って動き……あの瞬間まで勝利を信じていました。負けたことは悔しいですけど、行って負けたということは……でも、やはり悔しかったですね」
──あそこまで圧倒していたので、田丸選手も逆転を賭けていたとは思いますが、どこまで確信をもって放った技か分からないという部分もあったかと思います。
「試合内容としては、プレッシャーをかけて打撃を使うという自分がすべきことを試して、手応えもありました。でも、勝ち負けという部分で結果が出てしまっているので、負けた人間は何も言うことないですね。
勝った先にチャンピオンへの道があり、そこが閉ざされた……また狙うことを考えると、またやり直すしかないという状況になっていたことは確かです」
──あの敗北から、どのような再起とその後を思い描いていたのでしょうか。
「蹴られた方の目は腫れたけど、眼窩底骨折をしたわけでなくて、ただの打撲で腫れも2.3日で引きました。なのに逆の左目が折れていて……」
──えぇ、そうだったのですか!!
「いつ折れたのかも分からなかったのですが、重症ということでもなかったので、今年中に修斗でもう1試合戦いたいというのはありました。ただ、11月の後楽園大会は時期的には微妙だったので、そこは試合は控えていこうと。
なら今年中だとあっても大晦日だけど……来年に向けて頑張ろうという気持ちでいましたね」
──RIZINで戦うのであればフライ級では躓きましたが、修斗のストロー級チャンピオンだというバリューを生かしたいという気持ちはありましたか。
「それはありました。修斗のチャンピオンとして、他の団体のチャンピオンと戦いたいというのは。RIZINで試合をすると目立ちますからね、ベルトはないですが(笑)」
──そのようななかでONEも選択肢としてあったのでしょうか。
「5月にストロー級王座防衛に成功した後に交渉してもらったことはあったのですが、そこではまとまらなくて。そうしたら、今回は突然オファーがありました」
──実は11月10日前後にシンガポールで取材中にアレックス・シウバにEvolve MMAで会い、クアラルンプールで試合はあるのかと尋ねたら、「あると思うけど、相手はまだ決まっていない」と言っていて。
「実際に決まったのは、先週の金曜日(※取材は11月29日に行われた)でした」
──試合まで15日のオファーだったと……。その時の気持ちは?
「もう、やるという気持ちしかなかったです。その2日ぐらい前から、ひょっとしてという話が回ってきて、もうその時点でやると決めていました。思ってもいないタイミングのオファーでしたが、勝って2018年を終えたいというのがあったので(笑)。相手も元チャンピオンですし、それはやりたいという気持ちしかなかったです」
──では、そのシウバに対する印象を教えてください。
「柔術のチャンピオンということで、寝技が強いです。ただし柔術とMMAは違います。柔術の強さが、そのまま出るとは思っていないです。最近の試合では打撃を多用していますし、ローだったりフック系のパンチだったり。勢いはありますね」
──ユニファイドのストロー級だと、この期間で受けることはできましたか。
「水抜きありで2週間……、日本での試合だったらやったと思います。でも海外だとやらなかった……できなかったかもしれないです」
──逆にONEの計量の良かった?
「う~ん、尿比重があるのでどれぐらい水を抜いて良いのかというのがあるので、今回は少し難しいですね。水抜きしなくても、節制しているとある程度体重は落ちますし」
<この項、続く>