【ONE82】底の知れないマグワイアがカデスタムとウェルター級王座決定戦。和田竜光&鈴木隼人も出場
【写真】カデスタムとマグワイアの間で、アスクレンが返上した空位のウェルター級王座が争われる (C)ONE
2日(金・現地時間)、17日(土・同)にインドネシアはジャカルタのイストラ・ゲロラ・ブン・カルノで開催されるONE82「Warrior’s Dream」のラインナップが発表された。メインはONE世界ウェルター級王座決定戦=ゼバスチャン・カデスタム×タイラー・マグワイア戦となる同大会、日本から和田竜光と鈴木隼人が出場する。
デメトリウス・ジョンソンとべン・アスクレンのトレードにより、引退後宣言後もアスクレンが持っている形となっていたONEウェルター級王座を賭けて、カデスタムとマグワイアが戦う。両者は7月に王座決定トーナメント準決勝でそれぞれアギラン・タニ、ルイス・サッポを破っていた。
元PXCウェルター級王者のカデスタムは既にアスクレンの王座に挑戦経験があり、それ以前に阿部大治をミドルで秒殺したルイス・サッポからTKO勝ちを収めているスウェーデン人ファイターだ。一方、上記にあるトーナメント準決勝がONEデビュー戦だったマグワイアもサッポをテイクダウンで圧倒し、デビュー以来の連勝を10に伸ばしている。
両者揃ってあのサッポに勝利していることで、その実力のほどは理解できるというもの。それでもカデスタムはPXCからアジアを舞台に戦っており、テイクダウンを切り、強烈なローを持つ打撃主体のファイトは既にMMA界に知れ渡っていた。
対してマグワイアはONEデビューまで全く無名の存在で、サッポを圧倒した試合からカレッジ・レスラー上がりという印象を残していた。レスリングの強さが衝撃的ですらあったマグワイアだが、実際にはカレッジにすら在籍経験がない。祖父の持つアイオワ州の農園で早朝から働くという幼少期を送っていたマグワイアは、成長して米国空軍に入隊、奥方の従弟がミレティッチ・ファイティングシステムでMMAを習っていたことでトレーニングを開始した。
アマチュアで6連勝しプロに転向を果たした彼は、その後ワシントン州のフェアチャイルド空軍基地に赴任すると、基地からほど近いスポケンの街にあるマイケル・キエーサやジュリアナ・ペニャが所属するSik術の所属となり、ここまで無敗の快進撃を続けている。マグワイアがまだ何を持っているかのか、底を見せていないので典型的なストライカー×グラップラー対決といえない──だけに楽しみな王座決定戦となる。
そんなジャカルタ大会では10月6日のバンコク大会でロビン・カタランにRNCで勝利したばかりの鈴木が、タイのポンシリ・ミタシットと対戦する。ミタシットは7月のマニラ大会で、現ONE世界ストロー級王者ジョシュア・パシオに敗れているタイ人ファイター。
つまりミタシット戦の勝敗、そして勝ち方によって鈴木のストロー級王座挑戦が見えて来る一戦となる。
さらに日本からは和田が2度目のONE参戦となる。7月の初陣ではリース・マクラーレンに判定負けを喫した和田の対戦相手は、フィリピンのユージーン・トケーロだ。恐ろしいヒザ蹴りとエルボーの持ち主だが、MMAファイターとしては穴も多くあり和田にとっては絶対に落とせない戦いとなる。
またスーパーファイトシリーズではニキー・ホルツケンがONEデビューを迎え、アレッシャンドリ・コズモと対戦。IT’S SHOTIMEかGLORYかという一戦がサークルケージのなかで行われることになる。