【ONE FN36】オンラ・ンサン、手心加えた(?)カデスタムに2R TKO勝ち「愛を忘れずに、戦い続けよう」
<ミドル級(※93.0キロ)/5分3R>
オンラ・ンサン(ミャンマー)
Def.2R2分20秒by TKO
ザバスチャン・カデスタム(スウェーデン)
まるでヤンゴンの会場のように、オンラの入場を大合唱で迎えたファン。キャリア20年、最後のリングイン後にカデスタムとハグをする。左インローを蹴ったオンラが。右アウトロー。カデスタムは前蹴りを見せて、右を伸ばす。スローかつソフトな序盤、右ミドルと右ストレートをカデスタムが繰り出す。と、カデスタムの前蹴りがオンラの急所に入り、試合が中断される。
再開後、カデスタムのハイに対しオンラが左ミドルを入れる。スイッチキックを見せたオンラだが、今度は彼の跳び前蹴りがカデスタムの急所を直撃する。リスタート後、オンラの左ハイをスウェイでかわしたカデスタムがスピニングバックキック。勢いを増したようにフックで前に出たオンラがワンツーからスリー&フォーを伸ばす。カデスタムもワンツーで前に出て、オンラが蹴り返したところで初回が終わった。
2R、左ミドルで前に出たオンラがショートのワンツー、カデスタムは右から右ハイと力の入った蹴りを繰り出す。左右のフックで距離を詰め、ヒザを見せたオンラ。カデスタムは左フックからヒザを続突き上げる。左右のショートフック、ヒザ、エルボーと猛攻を仕掛けるオンラが、スピニングバックエルボー。カデスタムはボディを殴られ、アッパーを返す。オンラはアッパー、ヒザ、ショートフックの連打をコーナーで見舞うと、カデスタムが座りこむ。
このまま頭を固定し右のパンチを続けたオンラが、TKO勝ち。オンラは右目を腫らし、カデスタムは流血が見られるも――、カデスタムの動きには手心が加わっているように映ったオンラの引退試合だった。
「ONEと最高のライドができた。人生は短い、皆のおかげで最高の10年を送ることができた」というオンラにボーナスが送られ、11月の東京大会で殿堂入りすることが告げられた。そして最後に「みな、愛している。人生は山あり谷ありだ。でも、どんな時も愛する家族が一番大切だ。ミャンマーのファンの皆、そういうことなんだ。愛を忘れずに、戦い続けよう。レッツゴー」とメッセージを送り、グローブを置いた。