【KSW45】左の蹴りからの左のパンチで、クラコフスキを止めたデイヴィスだがまさかの判定負けに
6日(土・現地時間)に英国はロンドンのSSEアリーナで開催されたKSW45「The Return to Wembley」。当日、速報ができなかった同大会から注目カードの試合レポートをお送りしたい。まずはオープニングマッチ、ストライカー×グラップラー対決から。
<ライト級/5分3R>
レシェク・クラコフスキ(ポーランド)
Def.2-1:29-17.29-28.28-29
アルフィー・デイヴィス(英国)
前足を変えながら前蹴りを見せ、左ミドルを蹴ったデイヴィスに対し、クラコフスキは組んを狙う。離れたデイヴィスの左ミドルをキャッチしたクラコフスキがケージに押し込むが、ここもテイクダウンには持ち込めない。デイヴィスは左ミドルから左ストレート、さらに左フックを当てる。ベタ足で前に出て来るクラコフスキに右フックをヒットさせたデイヴィスは、組みを切って左ミドル、さらに左フックを当てた直後に左ミドルを蹴り込む。
ふらついたクラコフスキは、左の蹴りを意識せざるをえない精神状態に早くも追い込まれたか。それでもクラコフスキはボディロックからテイクダウンに成功する。デイヴィスはバタフライスイープからスクランブルに持ち込んでスタンドに戻ると、左ハイを蹴り込む。クラコフスキも左フックを返したが、スピニングバックフィストを被弾。直後に小外掛けでテイクダウンを奪いサイドを奪取したクラコフスキは、ハーフに戻されてもパンチを落とす。デイヴィスは足を戻し、ハーフバタフライスイープ。耐えたクラコフスキだが、バタフライスイープに効果的なパウンドは落とせなかった。
2R、基本サウスポーのデイヴィスだが蹴り足を着地させてオーソにとなり、右フックを繰り出す。蹴り足を変える二段蹴りの要領で、左ヒザを顔面に突き上げたデイヴィスだったが、左ミドルにクラコフスキの足払いを合わされ、スリップするように尻餅をつかさせる。ガードを取ったデイヴィスはダブルアンダーフック&バタフライガードでクラコフスキをコントロールし、再びバタフライスイープを狙う。
同じ仕掛けに耐久性ができたクラコフスキは、トップをキープに右のパンチを落としていく。蹴り上げ後も立たないデイヴィスに対し、クラコフスキは右を振るってハーフガードに。マットに背中をつけた攻防が長く続くのもKSWの特性だが、そうであればデイヴィスはサブミッションを狙った攻撃が欲しい。残り1分でケージを使ってようやく立ち上がったデイヴィスが左ヒザをボディに。クラコフスキは右フックを当て、やや疲れが見えるデイヴィスが左アッパーカットをヒットさせる。最後も組んだクラコフスキがケージにデイヴィスを押し込み、ラウンドを取り返した。
勝負の最終回、左ハイからカカト落としを繰り出したデイヴィスは、クラコフスキの前進に飛びヒザを顔面に入れる。跳びながら足を入れ替える二段のヒザ蹴りが見えないクラコフスキは、サイドキックから左ヒザを腹に受ける。それでも前に出るクラコフスキは自らの大振りのフックでバランスを崩してしまうシーンも。
左前蹴りを当てたデイヴィスは、左ストレートを伸ばした際に足を滑られて、ガードを強いられる。ここはすぐに立ち上がったデイヴィスの右アッパーに、クラコフスキが右フックを合わせていく。デイヴィスは左右にサークリングを駆使し、スイッチを交えてパンチを狙う。距離が合わず、クラコフスキが組みに行くが足がついていきてない。離れたデイヴィスの左ヒザでもんどりうつクラコフスキは、組んでも離れられるという展開が続く。
クラコフスキのパンチをかわしてミドル、続くスピニングバックフィストには組まれてしまったデイヴィスだが、ここも苦も無く離れる。残り10秒でも組みを選択したクラコフスキは、デイヴィスの後ろ回し蹴りに右フックを狙うがクリーンヒットはせず、タイムアップに。
なんとジャッジは2名がクラコフスキを指示し、デイヴィスがスプリット判定負けという結果になった。