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【DWTNCS S02 Ep03】ヴァレンチーナ・シェフチェンコの実姉アントニーナがUFCとの契約を賭け出場

Shevchenko【写真】妹のヴァレンチーナより、スリムな印象のアントニーナ・シェフチェンコ (C)PHOENIX FC

26日(火・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFCトレーニングセンターでDWTNCS S02 Ep03が開催される。先週は過去最多4名の契約者が生まれたが、今週は果たして何人のファイターがオクタゴンへのチケットを手にできるのか。


DWTNCS といえば、若い選手を対象とし乾坤一擲の勝負をさせる場という印象だったが、今大会はそのイメージとは違うファイターが出場する。ジュリアン・エロサ、そう元UFCファイターが再契約を目指し、DWTNCSへの出場することとなった。エロサといえば2016年3月に石原夜叉坊に敗れ、UFCをリリースされたファイターだ。

その後、2年で6勝2敗という戦績を残し今回、オクタゴン再登場へ一発勝負を賭けることとなった。エロサは同シリーズ出場選手の戦績が圧倒的に負けの少ない10戦前後という状況で、21勝5敗という経験を持つ。彼の場合、人材発掘というよりもレスレクション――再生という意味が感じられるマッチアップだ。

そのエロサですら28歳というなか、今週はグレッグ・レベーリョという36歳のファイターが出場する。レベーリョは前シーズンも出場したが、黒星を喫し契約の俎上に挙がらず。その後、東海岸のフィーダーショー=CESでヘビー級王者となり、今回のチャンスを手にした。

24勝8敗の36歳、エロサ同様にレベーリョも恐らくはラストチャンスとなるであろう。そんな雑草魂を見せる両者とは対照的に、アメリカズ・ゴット・タレントばりの一芸をもってこの場に挑むのが、メインイベント出場のアントニーナ・シェフチェンコだ。その名から分かるように、フライ級転向で世界王座に当確マークが灯るヴァレンチーナ・シェフチェンコの実姉だ。

妹同様にキックボクシング&ムエタイの世界で活躍し、IMFAアマムエタイで頂点に立ち、さらにWMCムエタイ世界女子スーパーライト級王者、MMAとの混合イベントPhoenix FCのムエタイ世界王者に輝いている。

アントニーナはヴァレンチーナ同様に全くの無名時代、15年も前に韓国のWXFでMMAを経験しており、キックの世界を席巻した後に、フェニックスFCなどでMMA再挑戦を始め、これまで5勝0敗という戦績を残す。

サウスポー、完全にアップライトの構えで左ストレート、テンカオなどレンジの内側の距離で威力ある打撃を繰り出すアントニーナ。加えて首相撲からヒザやエルボー、そして足払いや首投げなど、ムエタイ流テイクダウンも強い。

半面、完全に腰高の構えのため、跳ね上がるようなミドルをキャッチされテイクダウンを許すこともあった。ただし、下になっても果敢に腰を切って腕十字を仕掛け、そこを外されると同時にスクランブルに持ち込むなど、苦手な局面からの逃れ方はマスターしている。その一方で、崩してトップになった場合は引き出しが少なく、懸命に抑えるような形でスタンドの時のような勢いのあるパンチを打つことはまだあまりできていない。

今回、アントニーナは7勝3敗のジェイミー・ニエヴェラを相手に、どのようなファイトを見せることができるのか。姉妹でUFCファイター誕生という話題性もあるが、そのためにも勝利は最低条件といえる。

■ DWTNCS S02 Ep03対戦カード

<女子フライ級/5分3R>
アントニーナ・シェフチェンコ(キルギス)
ジェイミー・ニエヴェラ(米国)

<ライト級/5分3R>
テ・エドワーズ(米国)
オースチン・トウィディー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
グレッグ・レベーリョ(米国)
ジョシュ・パリシアン(米国)

<フェザー級/5分3R>
ジャマル・エマーズ(米国)
ジュリアン・エロサ(米国)

<ミドル級/5分3R>
ティム・キャロン(米国)
ジョーダン・ウィリアムス(米国)

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