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【ACB87】崖っぷちの水垣偉弥「対戦相手よりも自分。多少貰っても、調子が良かった時のイメージで」

Takeya Mizugaki【写真】いよいよACBでも後がなくなった水垣、誰よりも本人が一勝を欲しているに違いない (C)ON THE ROAD MANAGEMENT

19日(土・現地時間)、英国ノッティンガムのモーターポイント・アリーナで開催されるACB87「Nottingham」で、ピエトロ・メンガが戦う水垣偉弥インタビュー。

UFC後、ロシアでの2敗を経て英国ノッティンガムで、13勝1敗の英国人ファイターと戦うこととなった元日本のエースは、相手云々より自分次第だと試合の行方を占う。

UFCからACBで通算4連敗中、何よりも自分を出せていなかった水垣が、ラストチャンスに臨む!!


──英国のノッティンガム、もちろん初訪問だと思いますが、どのような街ですか。

英国の老舗紅茶店ウィッタードで、イングリッシュティーを購入

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「良いところです。もうアメリカで試合の時は、ホテルから出ることもなくなっていたのですが、ヨーロッパは散歩をしたくなりますね。昨日も今日もブラリと出歩いて、紅茶を買っちゃいました(笑)。

ホテルもヒルトンなんですけど、レトロな建物で落ち着いていられます。周囲は中心街なので人は多いのですが、それでも静かな感じで。あと日本より少し寒くて、Tシャツではいられないですね」

──ACBのファイトウィークはどのような進行なのでしょうか。

「計量まで何もなくて、束縛されることがないですね。前回のクラスノダールでは撮影があったのですが、今回はソレもなかったです。ロシアでもイギリスでも、あまり変わったところは感じられないです。オフィシャルのスケジュールが何あるということもないので」

──そんななか、もう口にする言葉はここ最近では同じになってきたとは思いますが、今回の試合に関して期するモノがあるのではないかと。

「そうですね。もう、とりあえず1度勝ちたいというだけです。こう言っている期間が、長くなってしまっています。ホントに長く……」

──迎えるは13勝1敗のピエトロ・メンガです。英国の実力者といったところで、フィニッシュの多い選手です。

「相手の国で戦うことは気にもならないですし、相手云々よりも自分です」

──メンガですが、ハイライト映像を見ると肝が冷え上がるようなファイターですが、試合を通しての動きを見ると水垣選手がWECやUFC、ここ2戦ACBで戦ってきた選手ほどではないかのか……正直思いました。

「う~ん、どうなんでしょうか。実は僕もそう思ったところはあります。ハイライトを見てから、試合全体を見るとハイライトほどではないなとは思いました。それでも自分次第です。自分次第ですけど、負けちゃいけない相手ですね。

ただサウスポーだし、左の蹴りなんかは気を付けないといけないです。あとギロチンがあるので、簡単にテイクダウンには入れない。その辺りですね。そこ以外の関節技を喰らうとは思えないですし、ギロチン以外でそこまで怖いという動きはないかと感じました」

──コディー・ガーブラントやドミニク・クルーズとは違います。水垣選手がエリック・ペレスやフランシスコ・リベラと戦った頃なら『負けるわけない』と思える相手だったかと。

「そうやって考えると、結構厳しい相手と戦ってきましたからね。だからこそ、相手よりも自分です。あの時の自分なら負けない。でも、もうあの時ではないかもしれないという不安がメチャクチャありますし(苦笑)。

最近は自分の戦いができていないので、それが何なのかを色々と考えつつ、調子が良かった時のイメージに戻したい。そこから、もう一度スタートさせたいなという気持ちが強いです」

──そのためにも練習で取り組んできたことはありますか。

「最近はKO負けが増えたので、貰わない意識を強くもっていたのですが、それをもう多少貰ってもという気持ちで練習から取り組むようにしていました。

そうするとやはり調子は良いです。なので、やっぱり気持ちなのかと。小細工をしても上手くいかなかったので……そうすることで自分の良さも消していたと思います。そうやって練習していると、ここ数試合に比べて動きも良かったですし、手応えも感じています」

──つまり試合もそういう戦い方になると。

「そうしたいですね。ただ、被弾するとどうなるのか。以前から打たれ強いかどうかは分からないですが、今よりもタフだったので。

調子の良かった時の自分、そういう自分でいられると負ける相手ではないと思っています。あとは覚悟を決めて戦うだけ。これで結果が出なかったから、所詮こんなもんだと諦めるしかない」

──ACBで戦うようになって、もちろん相手が強かったこともありますが、被弾したあとが以前より慌てて挽回しようとしているようにも見受けられました。

「ここは負けなぇぞっていう気持ちより、貰いたくないっていう気持ちが勝ってしまっていたんだと思います。もう大きなことは言えないのですが、泥臭くても何でも覚悟を決めて勝ちに行きます。

ACBで良いところを全く見せられていないので、傷跡じゃないですけど、ここにいた痕跡は残したいです。3連敗は避けたい、勝ちたいです。今回はいけるという期待感が、自分の中にあるので期待してください!!」

■ ACB87対戦カード

<フェザー級/5分3R>
ロバート・ホワイトフォード(英国)
キーン・モウサ(英国)

<ミドル級/5分3R>
ピョートル・ストルス(ポーランド)
フェルナンド・ゴンザレス(米国)

<バンタム級/5分3R>
水垣偉弥(日本)
ピエトロ・メンガ(英国)

<ミドル級/5分3R>
イブラヒム・チュチュガエフ(ロシア)
マイク・ローデス(米国)

<バンタム級/5分3R>
ロブ・エマーソン(米国)
シャミル・シャフブラトフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
アンドレ・ウィナー(英国)
アダム・アリエフ(ロシア)

<フェザー級/5分3R>
アレックス・ギルパン(米国)
アドラン・ママエフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
ティム・ワイルド(英国)
アリベク・アクラザエフ(ロシア)

<ウェルター級/5分3R>
サム・ボルト(英国)
スタニスラフ・ヴラセンコ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
リジス・サグデン(英国)
スティーブン・マーチン(英国)

<バンタム級/5分3R>
ディーン・ガーネット(英国)
ドミニク・ウッディング(英国)

<ウェルター級/5分3R>
アシュリー・リース(英国)
アダム・プロクター(英国)

<バンタム級/5分3R>
カルロス・アブレウ(ブラジル)
クリス・ミア(英国)

<ミドル級/5分3R>
ジョージ・マクマナス(英国)
ケヴィン・ミューレン(英国)

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