【ONE71】アンジェラ・リーとの再戦=世界戦へ、V.V Mei─02─「人生経験出しますよ。彼女はまだ…若い」
【写真】スポットライトを浴びないでも戦い続けて女子ファイターには、とにかく意地が感じられ、その気持ちが武器になっている (C)MMAPLANET
19日(金・現地時間)、シンガポール・カランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE71「Unstoppable Dreams」のメインで、ONE世界女子アトム級王者アンジェラ・リーに挑戦するV.V Meiインタビュー後編。
2年振りの再戦、リベンジに向かうV.V Meiの1日をameba TVが制作するドキュメンタリー番組= ONE DAY が追った。
イベント開始まで1時間、V.V Meiがアンジェラと相対するまで約5時間と迫ってきた。
試合開始直前に、ぜひともV.V Meiのアンジェラ戦への想い、大人の女の意地に目を通して欲しい。
<V.V MeiインタビューPart.01はコチラから>
──アンジェラの思い切りの良さが、ミスもするかと思います。無理やりフィニッシュを狙う。ただ、それを貫くのがアンジェラ・リーという選手の強さではないかと。
「凄く良い具合に自分の良さを出し続けているという感じがします。一つには失敗したことがないから。そういう経験がないことで、あの動きを可能にさせているかと思います。だから絶対的なベースとして、どれだけ出て来られても精神的に退かないこと。
アンジェラはあの勢いで自分のペースを創ることを得意にしています。だから受けて受けても平気だからっていう風に行くのか、逆に鈍感かって思われるぐらい反応しないとか(笑)。そういう経験は、彼女のこれまでの試合ではないので、そういう精神的な勝負になると思います。
彼女が勢い良く攻めると、これまでの相手は下がっていた。だから良しとなっていた。打たれても、下がらないで鉄地蔵のようなことをすると嫌がるんじゃないかと」
──やりたいことをやり続けていて、攻防があったのはMei選手との試合ぐらいだというものあります。
「そこなんです。最初の勢いに対戦相手がやられているので、同じようなパターンで勝っている。同時にそのイメージを対戦相手も植え付けられている。でも、蓋を開けてみるとそうでもない部分があるはずです。
クインテットでポール・グレイグに足関節を仕掛けていったリトアニア人選手ぐらい意に介さないでいると、どうなるのか。めっちゃ上手い打撃の人と、素人の人ではリズムが噛み合わないような感じで、私の方がペースを保つことができれば精神的にアンジェラは嫌がるんじゃないかと思います」
──Mei選手もPXCに出ていた頃と比較して、自分への信頼が本物になっているように感じます。
「PXCに出ていた時は、良く分からない状態というか、それが本当に通じるのか疑問もあったし、雰囲気に飲まれるところもありました。外国人の思い切り動いて来た感じが、まだ把握できていなかったですし。その場で自分は動けるのか確信がない状態……でも動かないといけない。そんな感じでした」
「2度目はホント、こんなんで勝てるんだって(笑)。ジナは打撃が強くて、テイクダウンも仕掛けてきます。PXCの時は彼女のパンチが『凄く伸びて来る』って思って凄くしんどい試合でした。向うのホームだし、そりゃ負けるわなって感じで。
そんなジナに対して、数は多くなくても幾つか的確な作戦をそれぞれの局面で決めているだけで、2度目はあんなに簡単に勝てた。それが可能になるんだっていう確認ができました」
──アンジェラとも2度目、だからそういう的確な作戦が存在するのか、と。
「うん、絶対的に言えることは、今回は打撃を練り上げています。そこが前回と違うところです。前回もありましたが、足りない部分が多すぎました。でも、今回は違うと思います」
──その打撃とは空手かキック、どちらになるのでしょうか。
「TEPPENジムの那須川会長に教えてもらっているのは、ピュアなキックのテクニックもあるのですが、凄くリラックスした……抜いた打撃を習っています。練習では堅くならないで、スピード重視。で、打撃のインパクトとかはミットで創っていく。
『そうすれば自然と試合で出るから』と言われてきました。リラックスしてスピードという部分は、空手と共通しています。距離を取っている時は空手のステップで、楽に動いて良い感じです。壁際とか空手にない近距離も大切ですが、そこもかなりやって来て、完成しつつあるんじゃないかと思っています」
──一つ、アンジェラは実弟のクリスチャン・リーの試合が精神的に影響を及ぼすのではないかと。
「それはあります。クリスチャンの相手、強いじゃないですか。それでクリスチャンが負けたら……アンジェラも……」
──悪い顔していますねぇ(笑)。
「勝ったら勝ったで、アンジェラは『OK、私もやるわぁ』ってところで私は全然動かない。絶対に動かない」
──本当に悪い顔になっています(爆)。
「アハハハハハ。これはもう隠せない。仕方ないです。基本的に今回の試合は、どれだけ心を折ることができるのか。心が折れそうになったアンジェラなんて、これまで見たことないじゃないですか。常にイケイケなので、そこがポキッとなった時にどうなるのか。
人生経験出しますよ。それしかないですから、差は。彼女はテクニックもあるし、ハートも強い。スター性もあると思います。スター性もあるけど、まだ……まだ若い(微笑)」
──いただきました!!
■ONE71対戦カード
<ONE世界女子アトム級選手権試合(※52.2キロ)/5分5R>
[王者]アンジェラ・リー(米国)
[挑戦者]V.V Mei(日本)
<ムエタイ世界フライ級王座決定戦/3分3R>
サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
セルジオ・ヴィールセン(オランダ)
<ONE世界フェザー級選手権試合(※70.3キロ)/5分5R>
[王者]マーチン・ウェン(豪州)
[挑戦者]クリスチャン・リー(米国)
<キックボクシング72.5 キロ/3分3R>
ヨーセングライ・IWEフェアテックス(タイ)
クリス・ンギンビ(オランダ)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
ラスル・ヤキャエフ(ロシア)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
ハルン・アトランゲリエフ(ロシア)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アミール・カーン(シンガポール)
イ・ソンジョン(韓国)
<ムエタイ61.2キロ/3分3R>
シントンノーイ・ポーティラックン(タイ)
ジョゼフ・ラシリ(イタリア)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ミース・メウ(カンボジア)
シエ・チャオ(中国)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
フオン・シハオ(シンガポール)
シエ・ビン(中国)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ロエル・ロサウロ(フィリピン)
スノト(インドネシア)