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【JBJJF】全日本オープン─01─橋本知之、Lフェザーでも強し。混戦ライト級は白石勝紀が制す

Hashimoto vs Kagiyama【写真】ライトフェザー級でも橋本は鍵山から一本勝ちで優勝を決めた(C)JBJJF

10日(土)、東京都墨田区にある墨田区総合体育館武道場で日本ブラジリアン柔術連盟(JBJJF)主催の「第6回全日本ブラジリアン柔術オープントーナメント」が開催された。レビュー第1回はアダルト黒帯ライトフェザー、フェザー、ライト級の模様をお届けしたい。
Text by Takao Matsui


01【ライトフェザー級】
川嶋和哉の欠場により、3名のトーナメントとなったこの階級。準決勝では鍵山士門と對馬進悟が対戦した。

ダブルガードの攻防からトップを奪った鍵山が、スイープの2ポイントを先取。さらにパスガードを狙い、アドバンテージを加算する。バックに回る動きでアドバン3つを続けて獲得した鍵山は、やがてパスガードに成功して5-0とリード。對馬は防戦一方で、鍵山の強烈な攻めに対してアドバン止まりにするのが精一杯。さらにパスガードからマウントを奪った鍵山は一気に7ポイントを獲得し、17-0で對馬に圧勝した。

決勝は、これが3度目となる橋本知之と鍵山の対決が実現。過去2敗している鍵山が、どこまで橋本の牙城を崩せるのかが見所になっていた。ダブルガードの攻防から、鍵山がトップを奪いアドバンテージを先制。ボトムの橋本は三角絞めを仕掛ける。これを外す鍵山。橋本はハーフから鍵山の右足首の辺りを右腕で回し、崩しにかかる。ハーフからクローズドガードへ移行した橋本は、左手で襟や袖を掴もうとするが鍵山は許さない。

両袖を掴んだ橋本はスイープを仕掛けるが、鍵山は持ちこたえる。左足を伸ばした橋本は、再び三角の体勢へ。足をロックして回転。スイープの2ポイントが橋本に入る。このまま三角絞めが続き、鍵山がタップ。接戦になるかと思われたが、2分06秒、橋本が一本勝ちを収めて優勝した。

02【フェザー級】
二人決勝となったこの階級は、大塚博明と稲野岳が対戦した。引き込みに成功した大塚は、スイープを決めて2ポイント先取。さらにマウントを奪い、4ポイントを加算した。

守りに徹する稲野に対して、大塚はバックに回って4ポイントを獲得。バックから絞めを狙い、アドバンテージも奪った。終了間際は、スイープ2回とバックコントロールで8ポイントを追加し、18-0の大差で頂点に立った。

元慧舟會、日大桜ヶ丘教員の高橋、1階級上に挑んだヨーロピアン帰りの世羅を退け、白石が表彰台の頂点に立った

元慧舟會、日大桜ヶ丘教員の高橋、1階級上に挑んだヨーロピアン帰りの世羅を退け、白石が表彰台の頂点に立った

【ライト級】
5名参加のライト級は、ヨーロピアン帰りの世羅智茂に注目が集まった。準決勝で世羅は、約8年ぶりに参戦の高橋良治と対戦した。ダブルガードから引き込みに成功した世羅は、ベリンボロの動きからスイープを狙うが潰されて、バックに回られてしまう。パスガードとバックコントロールの7ポイントが、高橋に入る。

ピンチを迎えた世羅だったが、体を反転させて逃げるとボトムからスイープを狙う。これが決まると、がぶった状態からマウントを奪い、9-7と逆転に成功する。高橋はハーフに戻すと、世羅はなおもトップからパスを狙う。

クローズドガードの高橋。ここで試合が一度、落ち着く。その後スクランブルから世羅がバックに回り、4ポイントを奪い、13-7とリード。腕十字狙いの世羅を高橋が潰して回避。試合時間残り3分となり、高橋が万事休すかと思われたがパスに成功すると同時にマウントも奪い、14-13と再逆転した。激しい展開となったこの試合は、最後に高橋が三角絞めを仕掛けたまま逃げ切り、決勝進出を決めた。

もう一つの準決勝は、白石勝紀が奥田照幸と激突した。いきなりテイクダウンの2ポイントを獲得すると、パスガードを決めて5-0とリードする。ハーフに戻した奥田に対して、白石は肩固めの体勢から足を抜きにかかる。うまく体重を乗せながら、パスガード、マウントポジションを奪い、一気に7ポイントを加算し、12-0と引き離す。最後もパスガードを決めて15-0で快勝した。

決勝は、世羅を下した高橋と白石の顔合わせとなった。引き込みに成功した白石は、左袖を掴みながらベリンボロの動きでスイープ狙い。回り込んでかわす高橋。静かな攻防が続く。トップから頭の方へ回り込もうとする高橋がアドバンテージを獲得。サイドからパスガードを狙う高橋だが、白石は右袖を掴んで離さない。

クローズドガードの白石は足を少しずつ高橋の頭の方へ移動していく。それに反応した高橋は、覆いかぶさるように潰す。動きを制限された白石だが、高橋にルーチが入る。スイープを狙う白石。高橋もパスを狙い激しく動くが、白石が三角絞めを仕掛ける。一度外れるが、組み替えて再び三角絞め。これが極まり、7分07秒、白石が頂点に立った。

■東京国際柔術選手権2017 リザルト

アダルト黒帯ライトフェザー級
優勝 橋本知之 (CARPE DIEM)
準優勝 鍵山士門 (DeLariva JJ)
3位 對馬進悟 (リバーサルジム新宿Me,We)

アダルト黒帯フェザー級
優勝 大塚博明 (PSBJJ Ogikubo)
準優勝 稲野岳 (トライフォース柔術アカデミー)

アダルト黒帯ライト級
優勝 白石勝紀 (グレイシーバッハ)
準優勝 高橋良治 (X-TREME柔術アカデミー)
3位 世羅智茂 (CARPE DIEM)
3位 奥田照幸 (X-TREME柔術アカデミー)

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