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【TUF26】シーズン振り返り─02─モンターニョがホンチャック破り世界戦へ。残すはロクサン×ユーバンク!!

TUF26 ep12【写真】フィジカルでユーバンクス、経験でロクサン。テクニックは互角か。この両者の勝者が大穴モンターニョと王座決定戦を戦う(C)INVICTA FC

12月1日(金・現地時間)、初代UFC世界女子フライ級王者が決まるThe Ultimate Fighter 26 Finaleが、ネヴァダ州ラスベガスのパーク・シアターで開催される同大会でストーリーが完結する。


<TUF26シーズン振り返りPart.01はコチラから>

バーブ・ホンチャック、ローレン・マーフィー、シジャラ―・ユーバンクス、ディアナ・ベネット、メリンダ・ファビアン、クリスティーナ・マークス、アリエル・ベック、シェイナ・ドブソンのチーム・アルバレス。

そしてロクサン・モダフェリ、レイチェル・オストビッチ、モンタナ・スチュワート、エミリー・ウィットマイアー、マイア・スティーブンス、カリーン・ゲボルグキャン、ニコ・モンターニョ、ジリアン・ロバートソンからなるチーム・ゲイジー。

過酷な生き残り合戦はバウト選択となったゲイジーの決定により、ロクサン×ドブソン戦でスタートを切った。TUF18を機に日本から米国に戻り、シンディゲートMMAでファイトに向き合い、トリッキーな打撃を駆使して成長したロクサン(シード01)に対し、ドブソン(シード16)はキャリア2勝1敗の無名のファイターだ。

トライアウトをパスしたのは、そのボクシング能力の高さだったが、身体能力にも秀でておりロクサンにテイクダウンを許しても、懸命に暴れ続ける。それでもロクサンは絶妙のトップコントロールを見せ、最後はマウントからえげつないエルボーの連打でレフェリーストップに持ち込んだ。ストップが早いとドブソンは不満気味だったが、ロクサンが貫禄のTKO勝ちを収めた。

続いて英語が話せず、ゲイジーもコミュニケーションを取るのに苦労したアルメニア人のゲボルグキャン(シード13)は「最後は私の力で戦う」とオクタゴンに向かったが、ベネット(シード04)のパウンドに動けなくなりTKO負けに。

スチュワート(シード06)がベック(シード11)をダースチョークで倒すと、エピソード04では実績的にロクサンと並ぶマーフィー(シード03)が、モンターニョ(シード14)戦で登場となった。今回はトーナメント枠も既に発表されているために、勝ち上がりを予想し、チームメイト内にも微妙な空気が流れる状況だったが、マーフィーは勝ち進めば準決勝で当たるホンチャックを意識し、コーチのアルバレスにも注文を出すような場面が見られた。

しかし、モンターニョはサウスポーから独特のリズムで左ロー、そして左ミドルを的確に蹴り込み、マーフィーのテイクダウン狙いを徹底して防ぎ続ける。ケージを背にしてヒザ蹴り、それでも低い姿勢で足を取るマーフィーにエルボーを入れるなど、受けの強さを見せたモンターニョが元UFCファイターを判定で破った。

エピソード5では敗北のショックから立ち直れないマーフィーは練習をサボり、負けてもチームのために練習するものだ──と言うアルバレスと溝ができてしまう。この週ではジョー・スティーブンス夫人のマイア(シード05)が注目されたが、キャリア2勝2敗のユーバンクス(シード12)が圧倒的なテイクダウン能力と柔術の強さを発揮し、アームロックで一本勝ちした。シード12という評価に納得のいっていなかったユーバンクスは、タップを奪うと同時にケージサイドのダナ・ホワイトに向かって「トゥエルブ(12)」を連呼した。

本命ホンチャック(シード02)は危なげなく、ロバートソン(シード15)にTKO勝ち、オストビッチ(シード10)はRNCでファビアン(シード07)をRNCで下すと、シーズン序盤にわき腹を負傷し、涙にくれたウィットマイアー(シード08)はゲストコーチのミーシャ・テイトのサポートもあり、マークス(シード09)をキムラで倒しトーナメント1回戦8試合が終了。

なお、ウィットマイアーがマークスを破った第8週ではついにマーフィーがアルバレスに反旗を翻してチームを離脱し、チーム・ゲイジーで練習をするようなっている。

準々決勝の顔合わせはロクサン×ウィットマイアー、ユーバンクス×ベネット、ホンチャック×オストビッチ、スチュワート×モンターニョの4試合に。ロクサンはまたもエルボーが冴えわたり、ホンチャックとともに準決勝へ。残りの2試合はユーバンクスとモンターニョが共にシード上位の相手を倒した。

2Rから3R制となった準決勝、第1試合は14シードから勝ち上がってきたモンターニョと、本命のホンチャック。ここでもモンターニョは左ミドルを有効に入れつつ、左腕を差してテイクダウンを奪うなと試合をリードする。2Rはテイクダウンディフェンスの強さを見せるも、最後の最後に小外掛けでテイクダウンを許し試合はイーブンとなった。

迎えた最終回、モンターニョのミドルとホンチャックの右ストレートが交錯する打撃戦に。ここでモンターニョの左ハイがホンチャックの顔面を捉える。もんどり打ちながら蹴り足をキャッチしたホンチャックがテイクダウンを狙うが、モンターニョはバックに回りこんで両足をフックすることに成功する。これが決定打となり、その後の打撃戦でもテイクダウンを決めたモンターニョが30-27、30-27、29-28で判定勝ちを収め、UFC世界女子フライ級王座決定戦への出場権を手中に収めた。

そしてもう一つの準決勝はロクサンとユーバンクス、2試合連続でフィニッシュしているファイター同士の対戦となり、その模様が明日30日(水・同)にFOX SPORTSで放送され、大番狂わせを演じてきたモンターニョの相手が決まる。

■ TUF26現時点での発表対戦カード

<バンタム級/5分3R>
ジョー・ソト(米国)
ブレット・ジョンズ(英国)

<ミドル級/5分3R>
エリック・スパイスリー(米国)
ジェラルド・マーシャート(米国)

<バンタム級/5分3R>
ショーン・オマーリー(米国)
テリオン・ウェア(米国)

<ミドル級/5分3R>
アンドリュー・サンチェス(米国)
ライアン・ジョーンズ(カナダ)

<女子フライ級/5分3R>
ローレン・マーフィー(米国)
プリシーラ・カショエイラ(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
ディアナ・ベネット(米国)
メリンダ・ファビアン(ハンガリー)

<女子フライ級/5分3R>
アリエル・ベック(米国)
シェイナ・ドブソン(米国)

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