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【ONE62】イニオンにリベンジ、VV.mei─01─「アンジェラへのアピール? インタビュアーの目が……」

VV.mei【写真】充実さがその表情に見られたVV.mei(C) MMAPLANET

24日、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されたONE62「Immortal Pursuit」で、VV.meiがジナ・イニオンに判定勝ちしリベンジを果たした。

パンチを被弾する数が劇的に減少し、組みではケージレスリングに付き合うことなく、引き込んでスイープを決めるという展開を続けた。

さらにトップ奪取後も積極的に強いパウンド、さらにマウンドを奪取しての過撃、そして肩固めをフィニッシュに拘る攻撃を見せたうえの3‐0の判定勝ち、3年8カ月前の微妙な判定負けを払しょくする完勝だった。

勝利者インタビューで本来、再戦を戦う予定だったVV.meiだったが、その途中からトーンダウン。その真相と、今回のイニオン戦で手にした自信をVV.meiが語った。


――しっかりとリベンジに成功しました。

「ハイ、本当に作戦通りキッチリと勝てたことにホッとしています。彼女と前に戦ってから3年8カ月を経て、ちゃんと試合に向けて対策を練れば無理なく勝てる……効率良い練習をすることの大切さを肌で感じることができました」

──いつ頃から、そこを考えるようになったのでしょうか。

「PXCで戦ってからですね。以前のコーチが倒れてしまい、慧舟會GODSで練習するようになり、今回の試合に関してはボクシングをTEPPENジムの那須川(弘幸)会長に徹底的に指導してもらいました。ミット打ちでもピンポイントで対策を練っていただいたことで、前の試合のようにストレート被弾することもなく、自分の試合ができないということがなくて、凄く簡単に戦えました」

──そうなると前の試合のように疲れない?

「そうですね、前回はしんどかったです。今回はまぁ、簡単という言葉だと……語弊があるのですが、作戦がハマって戦いやすかったです。結果、今後に可能性が感じられ得るものが多かった試合です」

──作戦がハマったということは引き込んで、あれだけスイープが決まるということが分かっていたのですか!!

「作戦としてはイニオンが飛び込んでくるので、テイクダウンで倒すというモノでした。あとは相手が組んできて巻き込んで投げるのが得意なのですが、そこを耐えることができたら、もう押し込まれる状態だけになる。

01そのことは分かっていたので、そういう状況になるなら引き込んでめくってみる。それが通じるようだと好きに攻めようという比較的、自由な感じでした」

──今のMMAに於いて、引き込みは見た目の印象としてポイント的にもリスクが高く、最初は驚かされました。同時に何度もひっくり返るイニオンにも驚きました(笑)。

「組んだ時に相手のフィジカルとかバランスが分かって、これはいけるというのはありました。だから2度目、3度目は自信をもって攻めることができたんです」

──最初にスイープで上を取った時、反則の蹴り上げでブレイクが入ったにも関わらず、試合はスタンドから再開されました。

「(失笑)。以前はああいう局面になると、精神的な部分に影響が出たと思います。ただ今回は対策もして、イニオンの動きも見えていたので気持ちに余裕があって、あのリスタートもそれほど焦ることはなかったです」

──トップからは勢いのあるパウンドも打ち付けることができました。ここも上を取った場合にしても、強いパンチを打つためにはある程度のスペースが必要で、そのために立ち上がられることが多いのが今のMMAです。

04「あの局面で立てる人、そのために立つ練習をしている人はやはり蹴って来るだろうなとか、下にあいてもプレッシャーがあります。でもイニオンには全くそういう気配がなかったので安心してパウンドを落とすことができました。

そもそも立てる人だと、あれだけめくりで下にならずにスクランブルで立ちに来ていたと思います。返された瞬間にスクランブルがない。蹴り放してくることもない。その部分をやっている選手ではなかったのでしょうね。正直、練習でもあれだけ掛かる人はいないです(笑)」

05──危なげなくリベンジを達成し、『アンジェラ、次はあなたにリベンジする』とケージサイドのアンジェラ・リーに勇ましい雰囲気で呼びかけました。にも関わらずすぐに『まあ、ケガを治して時間を掛けてからやりましょう』という感じでトーンダウンしたのは?

「あぁ、あれですか(苦笑)。試合前にアンジェラ・リーが花道からアリーナに入っていくのをモニターで見ていたんです」

──泣きながらの入場でした。

06「そこまでをなんとなく眺めていて……だから、てっきり何か欠場の説明があったり、マイクで謝罪とかしているんだと思っていたんです。『メインだったのにケガをしてしまって、ゴメンなさに』みたいな感じで。

で『今回はケガでダメだったけど、次はやらせてよね』ってことで盛り上がるだろうと思っていたら、インタビュアーの目が泳いだから、『アレェ』って(笑)。だから『お互い、しっかり準備しましょう。もう一度、挑戦させて』みたいなニュアンスに変えました(笑)」

<この項、続く>

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