【Pancrase290】翔兵をしっかりと倒した若松佑弥―01―「自信を持っても良いかと」
【写真】試合後の若松の顔には傷らしい傷は見られなかった (C)MMAPLANET
10月8日(日)、東京都江東区のディファ有明で行われたPancrase290で強豪・翔兵から、若松佑弥が2RTKOで勝利した。
これでデビュー2戦目の勝利から連勝を9とし、KO勝ちも3試合連続になった。本人も試合後のマイクで、高々とフライ級KOP の仙三への挑戦を表明した若松に、今回の試合を振り返ってもらい、これからについて尋ねた。
──見事なTKO勝ちでした。
「ありがとうございます」
──翔兵選手にあれだけしっかりと勝てたことについては、どのように感じていますか。
「打たれ強いイメージのある選手で、実際に戦っていて良いパンチが入っても倒れなかったです。そういう選手にしっかりとKO勝ちができたので、自信を持っても良いかと。この勝利でさらに自信がつきました」
──組まれてテイクダウンされるという部分は、込みで戦っていましたか。
「そうですね、翔兵選手のように柔道の強い選手と組みの展開に下手に付き合ってコントロールされるぐらいなら、倒されても構わない。すぐに立ち上がって金網際で何もさせないように戦い、離れてから自分の得意なところで戦おうと思っていました」
──そういうなかで抱えられての大腰のような投げ技もありました。「ああいう風に投げられることも想定内でしたし、投げを食っても焦ることはなかったです。あそこで泡を食って、自分の戦いができないようだと上に行くことはできないです。
正直、勢いよく投げられたので『こんなところでも投げることができるのか』と驚きはしましたが、それでも立ち上がるという戦い方に変わりはないですし、パワー系の投げだから翔兵選手も力を使っている。そういう風に考えて、冷静に対応できました」
──本当に冷静そのものですね。
「どのような攻めが来ても、全て対応できるよう準備してきたので。翔兵選手が僕の打撃を警戒してくることは分かっていましたけど、それで下がる選手じゃない。なら、パワーを武器に前に出てくるのだから、そこ切っていく。逆に下がるようなら、さらに圧力を強めて前に出ていく。組んでこられることも含め、全てが頭の中に入っていました」
──翔兵選手は頭を下げて、パワフルなオーバーハンドを放っていました。そこも対策は練っていましたか。
「ぶっちゃけ、もっと遠い間合いからドーンと飛び込んで打ってくると思っていました。それが予想よりも近い距離で、こっちの動きを見ないような形で頭を下げて打ってきたので、逆に怖かったですね。遠い間合いから飛び込んでくるところに、パンチを合わす練習をしてきたので、あの近い距離でぶん回してこられると注意が必要でした。ただ、翔兵選手対策ということでなくても、普段から近い距離の練習もしてきているので、問題ではなかったです」
近い距離からダブルレッグなんかのテイクダウンを狙ってきたのも、ああいう風に倒しに来るイメージはなかったです。胸を合わせた状態で倒してくると思っていたので。足に来たときは、『こういうこともやってくるんだ』と思ったぐらいでしね。そこも打撃と同じで、そういう選手は他にもいるし、翔兵選手としては意外でも、特別なことではない。倒されても金網を利用して立てば良いだけでした」
──そのテイクダウンから立ち上がるという攻防で初回はポイントを落としました。2Rも落とすと、厳しくなります。そいう部分で、2Rの入りはどのような気持ちで戦っていたのでしょうか。
「初回を見るのも作戦通りでした。相手がどんなカードを持っているのか確かめながら戦ったので、気持ち的には追い込まれることはなかったです。
パンチも見えていたし、距離間も掴めてきていました。それに翔兵選手は打撃を怖がっていたし、テイクダウンに来ることは予測できていました。そこを切って、プレスを強め前に出ていくつもりでしたね」
──右を入れ、翔兵選手が下がると猛追してラッシュを掛けました。
「顔を見たらパニクっていたように見えたし、確実に効いていたのが分かったので、倒しにいきました。その前の右も効かしていたのですが、あの時はそれでも前に出て来ていたので様子を見ることにしました。2度目のパンチは仕留めることができると思ったので、ラッシュを掛けました」
<この項、続く>