【HEAT40】チョ・ナムジンとフライ級王座防衛戦、春日井たけし─01─「この相手を用意してくれた館長と」
【写真】インタビュー翌日に志村館長やチャオ・コーチとミット打ちを行なった時の様子 (C)TAKESHI KANTEN KASUGAI
15日(土)、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場イベントホールで開催されるHEAT40。MMAで5階級、キックボクシングで1階級、計5試合の選手権試合が組まれるHEAT史上、最大のイベントで春日井〝寒天“たけしが、HEATフライ級王座防衛戦でチョ・ナムジンと戦う。
残すは最終調整と減量となった春日井にインタビューを試みた。前ROAD FCフライ級王者で、抜群のスクランブルの強さと無類のスタミナを誇るチョ・ナムジンだからこそ、春日井はパンクラスのベルトと同等、それ以上の価値を感じていた。
──試合まで8日(※取材は7日(金))となりましたが、精神的にピリピリするようなことはないですか。
「神経よりも減量で、声が出なくなるようなことはあります(苦)。前の試合からも体脂肪率を7パーセントでキープしてきて、今がだいたい4パーセントぐらいですね。スパーも明日で終わりで、あとは有酸素と疲れを抜いていく感じですし、水曜日の夜に確認計量をしようと思っています。
ウェイトはやっていないですが、試行錯誤してコアトレを重点的に、あとは自重を使ったトレーニングをしていて筋量が増えました。これまで使っていなかった部分が鍛えられたようで、その分減量に向けて少しドキドキしています。
ただ動きも良くなったし、フィジカルも強くなっているのは練習で実感できているので、上手く体重を落としたいですね」
──春日井選手は計量で姿を見る限り、減量が大変なように感じていました。
「今回はまだ1週間あって、水分を摂っている状態であと7キロほどですし……これから少しずつ落として、水抜きは5キロを考えています」
──フライ級で水抜きが5キロ。10パーセント弱を落とすわけですね。
「でも筋量が増えたということは、水分を多く含んでいるので落ちやすいと思います。それに運動前に糖質も入れていますし、今日も息上げの前にソフトクリームを2つ食べています(笑)。
何もしなければカロリーを摂り過ぎになってしまうのですが、動く分のガソリンを注入するだけなので。糖質を摂った後は頭が凄くスッキリするんです」
──ソフトクリームには脂質もありますが……。
「脂質は普段はカットしていますし、本来は人間に必要な栄養素でもありますから、動く前にはそれぐらいは問題ないです。ソフトクリームを食べると頭もクリアになって、体も満足するので凄く合っていると思います」
──口調からも現在の充実度が伝わってきます。
「この試合に賭けていますから。この試合で良い勝ち方をして、UFCと契約する。チョ・ナムジンに勝って契約することは、僕のなかで決まっています」
──実はパンクラスの王座を狙うには、ホームであってもHEATで戦うことはその目標への遠回りになるのではと危惧していました。
「確かにパンクラスのベルトを獲ることも大切です。それはUFCへ行くために必要だからです。だから……正直な話をすると、今回の対戦相手がチョ・ナムジンでなければ、館長(志村民雄・志村道場代表)にパンクラスに集中したいと相談していたかもしれないです。でも、チョ・ナムジンですからね。
これだけの相手を用意してくれた館長と……前々から言っているようにUFCへ行く。有言実行して、漢になる。そうすれば少しは自分に自信がつくんじゃないかと。それが自分にとって価値のあることなので」
──チョ・ナムジンはロードFCフライ級王座を賭けてソン・ミンジョンと戦い、王座を失っています。そのソン・ミンジョンに春日井選手も暫定王座決定戦で戦い敗れた。この試合をロードFCフライ級タイトル戦の頃を重ねることはありますか。
「それはもうないです。過去のことですし。チョ・ナムジンはチョ・ナムジン、ソン・ミンジョンはソン・ミンジョンですから。そして2人とも凄く強いファイターです。あの時の借りを返すなんて考えていると、チョ・ナムジンに失礼だし勝てないです。本当に素晴らしいファイターですから」
<この項、続く>
■HEAT40対戦カード
<HEATキック・ミドル級選手権試合/3分5R>
[王者] ダニロ・ザノリニ(ブラジル)
[挑戦者] リ・ジフン(韓国)
<HEAT総合フライ級選手権試合/5分5R>
[王者]春日井”寒天“たけし(日本)
[挑戦者]チョ・ナムジン(韓国)
<HEAT総合ウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者]ネルソン・カルヴァロ(スイス)
[挑戦者]ソン・ソンワン(韓国)
<HEAT総合バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]赤尾セイジ(日本)
[挑戦者]キム・ソンギュ(韓国)
<HEAT総合ヘビー級王座決定戦/5分5R>
ボブ・アームストロング(ニュージーランド)
イ・サンス(韓国)
<HEAT総合ライト王座決定戦/5分5R>
岸本泰昭(日本)
オク・レユン(韓国)
<キック・ヘビー級/3分3R>
プリンス・アリ(イラン)
カルロス・ブディオ(ブラジル)
<キック・ライト級/3分3R>
般若HASHIMOTO(日本)
キム・ジンヒョク(韓国)
<ライト級/5分3R>
ジャック・ベッカー(豪州)
星子STUDY裕介(日本)
<キック・女子57キロ契約/3分3R>
鈴木万李弥(日本)
ジェニフェル・ファハス(ブラジル)
<ストロー級>
猪原聖太(日本)
いちょうSnugkinともなが(日本)
<キック・スーパーヘビー級/3分3R>
ゴン・ジャンウン(韓国)
KENTA(日本)
<NEWAGEキック・ウェルター契約/3分2R>
安川侑己(日本)
大岩優太(日本)