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【Deep Cage】WSOF-GCフライ級王座決定戦でギグリオと再戦、中村優作<01>「乗り越えないと先はない」

yuchaku-nakamura【写真】コブラ会でのプロ練習。寝技の上達が中村の打撃をさらに強くする(C) MMAPLANET

17日(土)東京都江東区のディファ有明で開催される「DEEP CAGE IMPACT2016 DEEP vs WSOF-GC」。今大会で中村優作がローレンス・ギグリオとWSOF-GCフライ級王座決定戦で戦う。

大塚隆史×フェルナンド・ヴィエイラのバンタム級王座決定戦がワンマッチ決勝なのに対し、この試合は7月にマニラで準決勝が行われた4人制トーナメントのファイナルでもある。

しかもギグリオと中村は2月のWSOF-GC02=東京大会で対戦し、スプリット判定という際どい勝利を収めた因縁の相手だ。終盤かなり追い込まれたことで、中村の勝利を危惧する声もあったのも事実。

そんなギグリオとの決着戦だけに、この10カ月の成長が勝敗を分ける。「ここを乗り越えないとMMAを続ける意味がない」まで言い切る中村の想いとは。


──2月に戦ったギグリオとWSOF-GCフライ級王座を賭けて戦います。7月に4人制トーナメントの初戦をティム・ムーアに勝利。トーナメント枠を見た時点で決勝に進出すれば再戦だという気持ちでしたか。

「ギグリオの相手だったブラジル人のマルセル・アドゥルはメチャクチャ強かったんですよ。あの試合、判定でアドゥルが勝ったと思いました。だから試合中はアドゥルになるかなって思っていましたし。でもギグリオが勝ち上がってきた形ですね」

──2月のギグリオ戦を思い起こしたのでは(笑)。

「アハハハハ。まぁまぁ、微妙な判定というか……アレはラウンドマストでなかったらやられていましたね。初回は完全に取って、2Rは微妙。最終回はメチャクチャやられて。自分のなかでは3Rにやられまくって、自分の完全に負けやと試合直後とかも思っていたんです。

でも、試合を見直してユニファイドの判定基準でいえば、2Rも手数で僕かもしれない。ギグリオは待ちのスタイルやから、僕の攻めの姿勢が評価されたんなら、あの判定も有りやと思えるようになったんです」

──初回にパンチを入れた時点で、あの反撃があるとは思いもしませんでした。

「自分の突きが当たって、それであんな風に攻めてくることができる対戦相手はこれまでいなかったです。当ててダウンを取ったのに、それ以降のパンチで全くダメージを与えることができなくなったんです」

──それってある意味、恐怖体験ですよね……。

「もう何なんでしょうね。それで倒したいっていう気持ちが強くなって荒くなってしまうし。そこにギグリオの組みの強さが合致して、反撃されたような形になりました。

あれだけ打って、当たって。あんなに怯まない相手は……。貰うの覚悟で出て来て、『効かへんぞ』みたいな顔をしているから僕もますます力んでしまって。2月の試合は本当に流れが悪かったですね」

──その経験を踏まえて、今回は戦い方にアレンジを加える必要があると考えていますか。

「KOは狙います。でも、当てよう、当てようというんじゃなくてホンマに自分のスタイルで戦いたいです。日拳をやってきて抜きというか、抜いたパンチを当てていって最終的に倒せれば良いかと思っています。

それとテイクダウンを組み合わせて、削っていくという練習もしてきましたし。そういうところを踏まえてやっていきたいですね。まぁ、試合で出せるかどうかは分からないですけど、それは狙いたいです」

──2月の対戦から10カ月、中村選手のなかで一番伸びた部分はどこだと考えていますか。

「テイクダウンですね。パンチからの崩しは伸びたと思います」

──中村選手が日本拳法で養った距離間と踏み込みの速さが、テイクダウンと融合すると鬼に金棒だと以前から期待していたので楽しみです。

「ちょっとずつ繋がってきましたね。そこを試合まで1カ月弱(※取材は11月25日)に徹底的に練習しようかと思っています」

──ギグリオはテイクダウンディフェンスも強そうです。

「ハイ、力も強かったです。でも、そこを乗り越えないと僕に先はないと思います。ギグリオからテイクダウンを取れるような試合運びができないと、MMAを続ける意味はないんちゃうかと。

アルファメール・ジャパンで世界を獲って頑張っていこうって言っているのに、そこの壁を乗り越えへんかったら何を言うてるんやってなりますよね。

5R戦だし、ずっと打撃で戦っているとリズムも合ってきます。あのスタイルで戦い続けるのは自ずと限界があります。そのなかでテイクダウンを交えて、ギグリオを削っていく。それがMMAやと思うんです。削った上でKO勝ちできたら、それが僕にとってベストなMMAなので。

それを仕掛けていって失敗しても、それはそれで仕方ないというのは違うかもしれないですけど、そこは試合でトライしたいです」

──5R戦とはやはりアジャストが必要ですか。

「そこを踏まえて7月の1回戦では3Rフルに使って戦ったんです。正直、1Rで倒せる感触があったんですけど」

<この項、続く>

■DEEP CAGE IMPACT対戦カード

<DEEPフェザー級王座決定戦/5分3R>
長倉立尚(日本)
今成正和(日本)

<WSOF-GCバンタム級王座決定戦/5分5R>
大塚隆史(日本)
フェルナンド・ヴィエイラ(ブラジル)

<WSOF-GCフライ級王座決定戦/5分5R>
中村優作(日本)
ローレンス・ギグリオ(米国)

<DEEPウェルター級GP1回戦/5分3R>
吉田善行(日本)
片平なぎさ吉幸(日本)

<バンタム級>
北田俊亮(日本)
石司晃一(日本)

<ストロー級>
越智晴雄(日本)
村元友太郎(日本)

<バンタム級>
金原正徳(日本)
ロマン・アルバレス(グアム)

<バンタム級>
釜谷真(日本)
キム・ソンジェ(韓国)

<ストロー級>
ランボー宏輔(日本)
石綱テツオ(日本)

<ライト級>
岩瀬茂俊(日本)
江藤公洋(日本)

<バンタム級>
遠藤大翼(日本)
ソン・ジンス(韓国)

<ライト級>
LUIZ(ブラジル)
我妻慎太郎(日本)

<メガトン級>
酒井リョウ(日本)
シビサイ頌真(日本)

<バンタム級>
ハシャーン・フヒト(日本)
小林博幸(日本)

<フェザー級>
勝木星太(日本)
高橋孝徳(日本)

<バンタム級>
城田和秀(日本)
窪田泰斗(日本)

<フライ級>
石神保貴(日本)
鮎田直人(日本)

<フライ級>
丸岡拓也(日本)
高橋誠(日本)

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