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【UFC FOX22】エディ・ワインランドと対戦する水垣偉弥、衝撃の告白<01>「UFCと契約が続いても……」

takeya-mizugaki【写真】衝撃的な告白にも、水垣は彼らしく淡々と感情的になることなく言葉を続け撮影時には笑顔も浮かべるほど。割り切っているのか、吹っ切っているのか。実感がないのか……は分からない(C) MMAPLANET

17日(土・現地時間)、カリフォルニア州サクラメントのゴールデン1センターで開催されるUFC on FOX 22「VanZant vs Waterson」。同大会に水垣偉弥が出場し、エディ・ワインランドと対戦する。

8月のコディー・ガーブラント戦の惨敗から、そしてキャリア何度目となるかという仕切り直しの一戦を前に水垣に現在の心境を尋ねた。

すると、彼の身に今後の現役生活を左右する問題が起こっていたことが発覚した。いつも涼し気に、淡々と自らの職務を全うするかのような落ち着きを持っていた水垣にとって、今回の試合がUFCとの契約に関わらず──最後の舞台となる可能性がある。

そんな衝撃的な言葉が聞かれるとは、取材前には予想だにしなかった……。


――17日、サクラメントでエディ・ワインランドと対戦する水垣選手です。取材を申し込んだ時点で少し体調を崩しているという話も聞かれたのですが、現在(※取材は12月6日)のコンディションは如何ですか。

「そうですね……体調不良もあって、練習は普段の7割程度しか行えなかったので不安はあります。ただ、去年の今頃は首が悪化して握力が全然無くなってしまっていたんです。そこからフィジカルの方が全然ダメで……。

自分的にはスパーリングをしていてもあまり問題は感じず平気だったのですが、トレーナーからは『力とか落ちているから、試合はやらない方が良い』って言われていました。

でも、5月ぐらいに握力も戻ったし、8月のガーブラント戦はあんな結果に終わってしまいましたが、それからはフィジカル面も戻ってきたようには感じています。で、戻ってくるとスパーリングとかも全然、楽になってきたんです。そういう意味ではガーブラント戦よりは体調は良いと言えるかと思います」

──格闘技を長く続けていると、どうしてもケガ、体調不良との戦いになると思います。

「まぁ、体は作ることができているのですが、スパーリングの数が少ないのは不安ではあるし、そういう二つの気持ちがせめぎ合っている感じです。

う~ん、そうですね……もう、色々黙って試合に挑むよりも口にしてしまって……覚悟を固めたいので……ホント、この試合はさっき言った体調不良で諦めないといけないかもしれなかったんです」

──えぇ? そこまでの体調不良というのは?

「まぁ、症状についての詳細は話さないでいたいのですが、突発性の症状で原因が分からなくて。その症状が続くと試合の許可が下りない可能性がありました。

今回はUFCからも許可を取って薬を飲んで、数値が正常に戻ったので試合に出ることが可能になったんです」

──それを聞いて一安心です。

「ただ、その薬は常用できるモノではなくて……。副作用が出てしまうので、この薬を使うのは今回の試合前だけなんです」

──つまりは……。

「ハイ、試合が終わって薬の投与もストップし、症状がどうなるか様子を見る必要があります。だから、それで数値が下がると、もう試合ができるかどうか分からないんです」

──……。いや、そんな状況だったら一安心も何もないじゃないですか……。

「もしかしたら、もうできなくなる。できなくなるかもしれないので。最後に気持ち良く……ハイ」

──最後に、と言われても……。いや、どれだけの想いが水垣選手の内面で色々と交錯しているのか。

「もう勝っても……UFCとの契約が続いても、自分の体が原因でMMAを続けられない可能性も……まだ、分からないけどあります」

──……。

「だから、次の試合はその後にどのような事態になろうが、悔いなく終われるという心境になれる──そんな戦いをしたいと思っています。

ホント、自覚症状は全くなくて、メディカル・チェックに行っていつも通り検査すると、そこで引っ掛かってしまったんです」

──自覚症状はないということですが、先日、田中路教選手と話した際に水垣選手がトレッドミルのインターバル走で、もどしてしまったりしていると聞いていたので、その症状が関係していたのでしょうか。

「それは関係ないと思います(苦笑)。ノリとはアイツの9月の試合前までしか練習していなかったので、あの頃は正常値だったはずですから。普通に体力がなかったんです(笑)。まぁ、ノリからすれば僕なんてそんなものですよ(笑)」

──その症状、数値が出た時に大宮司トレーナーなどの反応はいかがでしたか。

「すぐに報告してデータのコピーも送りました。でも、問題のある部分以外は数値的にも大丈夫だったので、栄養とかが原因じゃないなって。

まだ、数値的に低くても異常ということではなくて、様子見の段階ですし、この試合が終わってからの経過を見るということで……。

ただし、これが最後というリアルな覚悟があることはあります。まぁ、その精神的な部分が試合にどのように作用するかは、その日になってみないと分からないですよね。

どっちにしろ、負けたらリリースの可能性が高いですし。最後かもという気持ちが、さらに高まったということです。だから最後にボーナスを……退職金として狙って行こうかと(笑)」

──この事態になってもまた、そこですか(笑)。

「もうやってきたことを出し切るだけだし……今回は何としても、出し切りたいですね」

<この項、続く>

■UFC FOX 22対戦カード

<女子ストロー級/5分5R>
ペイジ・ヴァンザント(米国/8位)
ミッシェレ・ウォーターソン(米国/12位)

<ウェルター級/5分3R>
セイジ・ノースカット(米国)
ミッキー・ガウ(米国)

<バンタム級/5分3R>
ユライア・フェイバー(米国/7位)
ブラッド・ピケット(英国)

<ウェルター級/5分3R>
アラン・ジョバーン(米国)
マイク・ペリー(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ポール・クレイグ(英国)
エンリケ・フランケンシュタイン・シウバ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
コール・ミラー(米国)
廣田瑞人(日本)

<ウェルター級/5分3R>
ブライアン・バルベレナ(米国)
コルビー・コビントン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイムス・ムンタスリ(米国)
アレックス・モロノ(米国)

<ライト級/5分3R>
ジョシュ・エメット(米国)
スコット:ホルツマン(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
レスリー・スミス(米国)
アイリーン・アルダナ(メキシコ)

<バンタム級/5分3R>
エディ・ワインランド(米国/13位)
水垣偉弥(日本/14位)

<フライ級/5分3R>
フレディー・セラーノ(コロンビア)
ヘクター・サンドヴァル(メキシコ)

<ウェルター級/5分3R>
スルタン・アリエフ (ロシア)
ボヤン・ベリチコビッチ(セルビア)

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