【on this day in】10月08日──2011年
【写真】ご存じのように両者は、この夜から1年4カ月後の2013年に2月にアルドにエドガーが挑戦する形で戦い、アルドの判定勝ちという結果が出ている (C)MMAPLANET
UFC136
@テキサス州ヒューストン、トヨタセンター
「UFC恒例のイベント終了後の記者会見。これも良く見られるシーンだが、会見開始時にはメインに出場したファイターの姿はドクターチェックや諸々があり見られない。東部での大会だともう午前2時になろうかという時間帯だし、少しでも早く始めて早く切り上げるという事情もあるのだろうけど、メインイベンターが遅れて入ってくるのは、絶好の演出にもなり、会見の熱が再び高くなる効果がある。4年前の今日、ダナ・ホワイトを中央に向かって左側に一席を置いて、ジョゼ・アルドが会見スタート時から着席していた。アルドはこの日、ケニー・フロリアンのテイクダウン狙いを徹底して切り、UFC世界フェザー級の王座防衛を果たしていた。そんな彼への質問が少なくなってきた頃、ゲイリー・メイナードとの3度目の対戦で、逆転KO勝利を収めUFC世界ライト級王座を守ったフランキー・エドガーが、隣に腰を下ろした。ゾワッ──鳥肌が立った、その感覚を今も覚えている。彼らの前には文字通り黄金に輝くベルトが並んでいる。当時からバンタム級でも戦えるじゃないかと言われていたライト級チャンピオンと、その後の経過を見ても分かるようにリミットがギリギリのフェザー級王者。個人的に階級制を強いている限り、どちらか一方が相手に合わせたり、階級を越えたチャンピオン対決には興味が持てない。でも、この2人に関してはどちらもチャンピオンである間に150ポンド、ノンタイトルのキャッチウェイト5回戦という試合が見てみたかった。ベルトの掛からない、世界最高峰の戦いがあっても良い。そう思わせたアルドとフランキーを脇に追いやるコナー・マクレガーなんてファイターが現れるんだから、やっぱりUFCは凄いところだ」
on this day in──記者生活20年を終えた当サイト主管・髙島学がいわゆる、今日、何が起こったのか的に過去を振り返るコラム。自ら足を運んだ取材、アンカーとして執筆したレポートから思い出のワンシーンを抜粋してお届けします。