【Black Combat16】キム・ジェウンに挑戦、竹中大地「自分がBlack Combatの中心になる覚悟」
【写真】夕日を浴びながらの決意表明(C)SHOJIRO KAMEIKE
31日(土・現地時間)、韓国はインチョンのインスパイア・アリーナで開催されるBlack Combat16「EXODUS」で、竹中大地がキム・ジェウンの持つ同バンタム級王座に挑戦する。
Text by Manabu Takashima
竹中にとっては仕切り直しのベルト挑戦となる。当初は昨年5月、Black Combat初参戦でキム・ジェウンと対戦するという話もあった。しかし王者の体調不良もあり、最終的に竹中はブラジルのマイコン・ブルーノと対戦し、完勝している。ブルーノ戦から約7カ月、2度目の韓国で修斗環太平洋、Gladiatorに続くベルト奪取なるか。竹中にBlack Combatとキム・ジェウン戦について訊くと、新天地での戦いに手応えと新しい自分自身を感じていた。
自分が思っていたよりも、現地のファンの熱量や盛り上がりを感じました
――昨年5月、Black Combat初参戦で勝利してから8カ月が経ちます。今回の試合が決まるまで竹中選手のSNSもほぼ動いておらず、どうしたのだろうかと思っていました。
「あぁ~、そうなんですね。去年の5月に試合をして、次のナンバーシリーズが8月だったじゃないですか。その大会も話はもらっていたけど、7月に出産があって……そのタイミングで試合をするのは難しいと考えたんですよね。だからBlack Combatには『次の大会で』とお願いして、それがこの1月の試合ということになりました」
――お子さんが生まれたのですか。それはおめでとうございます。
「ありがとうございます」
――もともとお子さんが生まれる予定があり、5月に試合をした段階で『次の試合は先になるかな』という見通しだったのですね。
「はい、夏は難しいと思っていました。ウチの場合は3人目で上に小学校の子と、1歳半になる子がいてるんです。特に1歳半の子はまだ大事な時期やし、自分もできるだけ家にいたいと考えていて」
――3人目のお子さんが生まれて、生活や気持ちの面で変化はありましたか。
「すごくポジティブな面で変化はありました。家族が増えたことで、また自分に新しい規律が増えたというか。もちろん家族がいない時も規律はあったけど、今はより一層そういう気持ちが強くなったとは思います」
――なるほど。もう8カ月前の話になりますが、まずはBlack Combatに参戦した時の印象を教えてください。
「自分が思っていたよりも、現地のファンの熱量や盛り上がりを感じました。良い印象のほうが強いですね。Black Combatといえばエンタメ要素が強い、と日本でも一部で言われていると思うんですよ」
――Black CombatはYouTube動画を中心に展開しているので、そういった印象を受ける人も多いとは思います。
「はい。それが今はキルギスやブラジルとか世界中から選手が参戦していますよね。今回僕が対戦するキム・ジェウンも実力者じゃないですか。彼はONEでも一度、ランキング1位になっていますし。そういった選手と試合を観てもらう努力というのが、あのYouTubeだと思うんです。
『ただ試合をするだけじゃアカン』と感じている選手が多いんですよ。ブラジルから来ている選手も『何とか盛り上げたい』という気持ちがあって。そういう部分は自分にはなかったので、すごく刺激になっています」
――2022年12月に初めてBlack Combatを現地で取材した頃、確かにYouTubeチャンネルの展開や試合間の長いインタビューに対し戸惑いはありました。しかし当時から少なくとも韓国国内の有望な選手を揃えていたことは間違いないです。さらに今は海外からも……現在バンタム級1位のダニエル・トチュベク・ルールとか。
「あの11戦無敗のキルギス人ファイターですよね。今回、同じ大会で試合が組まれていて」
――トチュベクは同級3位のイ・ジンセと対戦します。竹中選手が今回ベルトを巻けば、その勝者が次の挑戦者になるでしょう。
「Black Combatって、そういう海外の選手に対してもファンの熱が凄いんですよね。僕にもSNSでDMを送ってくれるし、海外の選手やから敵という扱いでもなくて。『Black Combatに来てくれてありがとう』みたいな感じのリアクションも多いです」
――5月の試合後は、ファンのサイン攻めに遭いましたか。
「Black Combatのファンって誰か特定の選手のファンというより、Black Combatというパッケージが好きなんでしょうね。これも誰か一人のサインをもらうというより、出場選手全員のサインをもらいに行く人もいるみたいで。5月の時も『Tシャツにサインを書いてください』と言われて、見たらそのTシャツにはもう何人もの選手のサインが書かれていました。選手との写真を撮るファンも、いろんな選手の列に並んでいるような感じでした。もう箱推しというのか」
日本にBlack Combatのファンを増やせるような試合を
――箱推し! まさに、そういう雰囲気ですね。自身の試合内容についてはいかがですか。
「まぁ相手が相手だったので――という感じですね。最低限のことはできたかな、って思います。まずフィニッシュすることは絶対で。ただ自分としては、組んでバックを取ってから早くフィニッシュできると思っていました。それがパンチで削ってから、2分ぐらい掛かったんかな? でも勝ってホッとしましたよ。あの時は試合前からコンディションがグチャグチャでしたから」
――はい。原稿の中では『少しコンディションが良くない』という程度に留めていましたが、実際は試合直前まで動けなかったのですよね。
「はい、ファイトウィークになって少し動いた程度でした。渡韓の前々日ぐらいから動いたぐらいで。だから体もゆるくて、水抜きでも落ちづらかったです」
――その状態だと、何よりまず計量がクリアできて良かったです。とにかく新天地で戦っていけるという安心を得ることはできましたか。
「それは次の試合次第——と考えていました。やっぱりチャンピオンにならないと、いろんなものが変わってこないと思うので。今回しっかりと勝って、自分がBlack Combatの中心になる覚悟です」
――もともと5月の初参戦で、キム・ジェウンの持つバンタム級王座に挑戦する予定でした。それが2度の対戦相手変更があり、勝利して今回改めてベルトに挑みます。
「キム・ジェウンについては、ONEに出ていた頃から意識していた選手でした。ジョン・リネケルと良い試合をしていて。残り1秒でKO負けしてしまいましたけど、判定になっていたら勝ったんちゃうかなという内容でしたから。ケビン・ベリンゴン、マーチン・ウェンにはKO勝ちしていますし。自分はONEに出ている間に一度フライ級に落としていたので、交わることはなかったですけど」
――キム・ジェウンのONE戦績は4勝5敗ですが、ある意味レコード以上のインパクトを残しているファイターです。
「負けている相手もタン・カイとか強い選手ばかりで、レコードが参考にならないというか(苦笑)」
――ONE時代は同じ大会で戦うこともありませんでした。これまでキム・ジェウンとの絡みは全くなかったのでしょうか。
「韓国のメディアデーで初めて話をしました。会見の前にトイレで遭遇して、お互いに『おぉっ!』という感じでしたね(笑)。全然、気まずい雰囲気は一切なく。それが会見や煽り映像では、しっかりと切り替わる。皆、プロとして意識している。それは選手だけでなく、まずプロモーターが大会を観てもらう努力をしているという空気は感じました」
――それに合わせて……というべきか、メディアデーでは竹中選手も着物をはおり、ポージングでファンにアピールしていました。
「アハハハ。喋りは難しいですけど自分としては、できるかぎりのことをやりました。ファンからも『良かったよ!』というメッセージを頂いて……。僕もBlack Combatに出ていなかったら、そういう部分はやらなかったかもしれないです。でも縁あってBlack Combatに参戦することになり、殻を破った自分も見てみたい。
正直言うと、そういうのって日本で戦っている時の自分であれば、少し恥ずかしさも感じていたと思うんです。でもBlack Combatの世界観に飛び込んでみたほうが良いのかな、と。韓国の選手はメチャクチャお喋りが上手くて。会見でキツい煽りを言う時もあれば、ジョークでお客さんを笑わせることもある。それは不思議な感じでしたね」
――ONE時代から現在まで、キム・ジェウンのファイトについて何か変化したところなどは感じますか。
「体が大きいのでバンタム級は正直キツいんじゃないかと思うんですよ。ONEのバンタム級=水抜きなしの65.8キロとは違いますし、もともとONEの70.3キロで戦っていたわけで。だから今の水抜きして61.2キロでは、正直言って動きも良くないという気はしますね。動きが散漫というか。ファイトスタイル的には戦いやすいところもあるし、戦いにくいところもあります」
――というと?
「戦いやすいところは、メッチャ触りやすいですよね。組みもそうやし、打撃も触りやすいと思うので。戦いにくいところというのは――Black Combatのブレイクのタイミングとか。キム・ジェウンも前の試合では、組まれると自分でクラッチを外しに行くというよりも、ケージで止まってブレイクを待つような部分もあったので」
――そんなキム・ジェウンとのタイトルマッチで、どのような試合をしたいですか。
「Black Combatを熱狂的に視ている日本のファンは少ないと思うんです。そういうファンを増やせるような試合をしたいですね」
■視聴方法(予定)
1月31日
Part.2 午後1時~Black Combat YouTubeメンバーシップ
Part.1 午後6時~Black Combat YouTubeメンバーシップ
■ Black Combat16対戦カード
<フェザー級/5分3R>
キム・テキュン(韓国)
アジリット・ヌルマトフ(キルギス)
<Black Combatライト級選手権試合/5分3R>
[王者]キム・ジェウン(韓国)
[挑戦者]竹中大地(日本)
<Black Combatライト級選手権試合/5分3R>
[王者] フラービオ・サントス(ブラジル)
[挑戦者]ジョン・ハングク(日本)
<Black Combatフライ級選手権試合/5分3R>
[王者]駒杵嵩大(日本)
[挑戦者]ガブリエル・ホドリゲス(ブラジル)
<フェザー級/5分3R>
フィリッピ・ペレイラ(ブラジル)
イ・ドギョム(韓国)
<ミドル級/5分3R>
チェ・ウォンジュン(韓国)
エドゥアルド・ガルヴォン(ブラジル)
<フェザー級/5分3R>
シン・スンミン(韓国)
レオナルド・ジニス(ブラジル)
<バンタム級/5分3R>
ダニエル・トチュベク・ルール(キルギス)
イ・ジンセ(韓国)
<フライ級/5分3R>
ウ・ソンウン(韓国)
キム・ソンウン(韓国)
<ライト級/5分3R>
ムン・ギボム(韓国)
ファン・ドゥユン(韓国)
<バンタム級/5分3R>
キム・ドンギュ(韓国)
ルスラン・アモエフ(キルギス)
<ライト級/5分3R>
パク・ジョンホン(韓国)
ナンディンエルデン・キム・インソォン(韓国)
<バンタム級/5分3R>
マテウス・コヘイア(ブラジル)
ホン・ジョンテ(韓国)
<フェザー級/5分3R>
ジ・ヒョクミン(韓国)
ナム・ウイチョル(韓国)















