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【UFC181】右上腕二頭筋の負傷が癒えたヘンドリックスのTDをローラーは防御できるか?!

Hendricks vs Lawler【写真】ヘンドリックス×ローラー、第2章は完治したヘンドリックスの右腕がどのような働きを見せるかが焦点に(C)GONGKAKUTOGI&MMAPLANET

6日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのマンダレイベイ・イベンツセンターでUFC181「Hendricks vs Lawler II」が開催される。メインはいうまでもなくUFC世界ウェルター級王者ジョニー・ヘンドリックスにロビー・ローラーが挑戦する一戦だ。

3月のUFC171でGSPが返上した王座を賭けて戦った両者、その時はジャッジ3者が48-47をつける接戦でヘンドリックスに凱歌があがった。打撃戦だけをみれば初回と2Rがヘンドリックス、3Rと4Rがローラー。そして5Rがヘンドリックスという見方が成り立つ。再戦を前にして初戦の振り返りなどハイライト映像でも、両者の打撃戦がかなりクローズアップされていることが理解できる。

ただし、MMAはMMAだ。初戦では1Rにヘンドリックスはテイクダウンを奪えず、4Rには奪っている。つまり初回は攻撃を失敗、あるいはローラーが巧みにディフェンスに成功しと捉えることもできる。ただし、4Rは打撃で押し気味になりながら、テイクダウンを防げなかった。最終回も打撃戦では序盤にローラー、中盤以降はヘンドリックスが攻勢を握ったが、残り1分でヘンドリックスはテイクダウンを決めている。

サウスポーの両者、つまり右手を前にして構えているのだが、これはレスリングではオーソドックスとなる。そして、ヘンドリックスは鋭い踏み込みと共に、やや引いた感じから思い切り左を伸ばしダメージを与えていきた。そのパワフルなパンチも、レスリングで培った踏み込みや、テイクダウンがあるという意識が対戦相手に働いていることで精度が高くなる。仮にテイクダウンがない、ただのサウスポーであればヘンドリックスの打撃はこれほどの威力を持つことはなかっただろう。そして、前回の試合でヘンドリックスは右の上腕二頭筋を負傷しており、テイクダウンに本来の力を発揮することはできなかった。

パンチでダメージを与え、ローラーの頭が打撃戦一色になったところで、ようやくダブルレッグを決めたわけだ。つまり打撃戦だけで豪腕ローラーと対等に戦ったヘンドリックスは、今回の試合ではまずはテイクダウンを決め、組み&倒しがあることをインプットさせることが可能になる。もちろん、中間距離の打撃戦であれば、よりテイクダウンを決めやすいだろう。ローラーもテイクダウン能力は上がっており、がぶりからパウンドを入れるスピード&パワーは他の追随を許さないレベルにあるとはいっても、右手が使えるヘンドリックスのテイクダウンを、汗をかかないうちに切ることができるか。

そして、サウスポー同士ということで左ミドルや左ハイが使い辛いのもローラーにとってはマイナス要素となる。左アウトサイドローで前足を殺したいが、そこに左ストレートを合わせられるリスクも高い。基本、正面で殴り合うことで、サウスポー同士でも右の精度が高いローラーだが、今回ばかりはテイクダウンの防御も頭にいれ、角度をつけて戦いたいところだ。

■UFC181 対戦カード

<UFC世界ウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者] ジョニー・ヘンドリックス(米国)
[挑戦者] ロビー・ローラー(米国/1位)

<UFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者] アンソニー・ペティス(米国)
[挑戦者] ギルバート・メレンデス(米国/1位)

<ヘビー級/5分3R>
トラヴィス・ブラウン(米国/3位)
ブレンダン・シャウブ(米国)

<ヘビー級/5分3R>
トッド・ダフィー(米国)
アンソニー・ハミルトン(米国)

<ライト級/5分3R>
トニー・ファーガソン(米国)
エイブル・トゥルージロ(米国)

<バンタム級/5分3R>
ユライア・フェイバー(米国/3位)
フランシスコ・リベラ(米国/11位)

<ミドル級/5分3R>
エディ・ゴードン(米国)
ジョシュ・サマン(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
コーリー・アンダーソン(米国)
ジャスティン・ジョーンズ(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
ラケル・ペニントン(米国/13位)
アシュリー・エヴァンスミス(米国)

<バンタム級/5分3R>
セルジオ・ペティス(米国)
マット・ホバー(米国)

<フェザー級/5分3R>
アレックス・ホワイト(米国)
クレイ・コラード(米国)

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