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【UFC180】ラテンの血が騒ぐ?! スマート&アグレッシブ、ベルムデス×ラマスのフェザー級戦

Bermudez vs Lamas【写真】本来はもっと強くフェザー級タイトル戦線の重要な一戦として、フューチャリングされてもおかしくないベルムデスとラマスの一戦 (C)GONGKAKUTOGI

今週末15日(土・現地時間)は北米3大プロモーション=UFC、Bellator、WSOFがそれぞれメキシコ、カリフォルニア州サンディエゴ、フロリダ州タンパでイベントを開催し、いつぞやの大晦日を彷彿させるTVウォーが繰り広げられる。

全てのイベントのプレリミ開始時刻が米国東部時間の午後7時。UFCはFight Passと同午後8時からFOX Sport1で中継、ベラトールはSPIKE.COMでイベント開始時よりストリーミング中継される。そして、同午後9時からWSOFはNBC SNで、ベラトールはSPIKEでメインカード中継がスタート。UFCは同午後10時からPPVにスイッチされるが、ノーペイ・チャンネルのSPIKEが1時間前にメインカードの中継を始めていることで、どのような影響を与えるか。SPIKEはTUFとともにUFC発展の立役者、NBC SNはVersus時代にWEC、そしてUFCの中継をしていた元ズッファのパートナーだ。

それだけに三者がある意味、ファン不在のTVウォーに躍起になっている感がある。そんななかUFCはこの日、米国を離れ初のメキシコ大会=UFC180「Werdum vs Hunt」をメキシコシティのアレナ・シウダ・デ・メヒコで開く。TUFラテンアメリカの決勝を始め、メキシコ+ラテン色で勝負を賭けていた。しかし、メインは既報の通り、ケイン・ベラスケスの欠場を受けマーク・ハントが出場し、ファブリシオ・ヴェウドゥムと暫定世界ヘビー級王座決定戦に臨むことが決定。ベラスケスの他にもディエゴ・サンチェス、エリック・ペレスとことごとくチカノとメキシコ人ファイターをメインカードから失ってしまった。

ハント登場は日本のファンにとっては、日本大会後に少し増えた感のあるライト層にとって朗報だったかもしれないが、現地のファンは上記にあるようにメキシコの血が流れるUFCスター軍団を失い、意気消沈している可能性も高い。そんな同大会にあって、マイアミ出身でキューバとメキシコのハイブリッドのリカルド・ラマスが、プエルトリコ系米国人のデニス・ベルムデスと対戦するフェザー級戦は現地のファンも、日本のコア・ファンにとっても非常に楽しみな一戦といえるだろう。

ラマスは日沖発に勝利しており、今年の2月に世界王者ジョゼ・アルドに挑戦も、タイトル奪取に失敗。6月にハクラン・ディアズに勝利して、復活の一歩を示している。レスリングベースだが、それを感じさせないほどキックと柔術に長けているラマスは、特にオーソの構えから繰り出される前足=左ハイや左ミドル、えげつないパウンドからのパスと絶対的な武器を持つ。アルドにはローで苦しめられ、復帰戦となったディアス戦では負傷もあり戦術的な試合を金網際で見せていたが、本来は遠距離での蹴り、接近戦でのヒザ蹴り強く、加えてギロチンや肩固めでフィニッシュできる攻撃的な選手だ。

一方のベルムデスはTUF14フィナーレでこそ、ディエゴ・ブランダォンの腕十字に逆転負けを喫したものの、以来2年半で7連勝を飾っている。ベルムデスもレスリングベースで、そのテイクダウン能力はD-3レスラーのラマスよりも、D-1+フリースタイルでオールアメリカンに輝いているだけあって上をいく。ダブルやシングルからリフト、あるいはボディロックからトリップ系、さらにそれらのコンビネーションで次から次へとテイクダウンを奪うことができる。

加えて右ストレートの強さ、ヒザ蹴りも強力で、ブランダォン戦や辛くも勝利したマット・グライス戦のときのような荒っぽさが抑えられ、スマート&アグレッシブな戦いができるようになったことで、より強さを増している。ベルムデスの成長が如実に表れたのは、7月にはクレイ・グィダ戦だ。テイクダウンを切り、ヒザ蹴りでグィダを圧倒し、最後はテイクダウン狙いを潰してRNCによって一本勝ちを収めている。

ラマスが世界戦後、どのようにリカバリーしているのかディアス戦では不安が残ったのに対し、ベルムデスはまさに勢いに乗っており、右肩昇りの場外にある。打撃戦を制して強さをアピールしているコナー・マクレガーに注目が集まるフェザー級戦線だが、この両者はマクレガーに見劣りする点は一切ない。そんなラテン系実力者対決はメキシコのファンを熱くさせること間違いないだろう。

■ UFC180 対戦カード

<UFC世界ヘビー級暫定王座決定戦/5分5R>
ファブリシオ・ヴェウドゥム(ブラジル/1位)
マーク・ハント(ニュージーランド/4位)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・エレンバーガー(米国/7位)
ケルヴィン・ガステラム(米国/11位)

<フェザー級/5分3R>
リカルド・ラマス(米国/4位)
デニス・ベルムデス(米国/7位)

<ウェルター級/5分3R>
アウグスト・モンターニョ(メキシコ)
クリス・ヒースリー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
エドガー・ガルシア(メキシコ)
ヘクター・アビーナ(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
ジェシカ・アイ(米国/6位)
レスリー・スミス(米国/13位)

<TUF Latin Americaフェザー級決勝/5分3R>
ジャイー・ロドリゲス(メキシコ)
レオナルド・モラレス(ニカラグア)

<TUF Latin Americaバンタム級決勝/5分3R>
アレハンドロ・ペレス(メキシコ)
ホセ・キニョネス(メキシコ)

<フェザー級/5分3R>
ガブリエル・ベニテス(メキシコ)
ウンベルト・ブラウン(パナマ)

<バンタム級/5分3R>
エンリケ・ブリオネス(メキシコ)
ギド・カネッティ(アルゼンチン)

<バンタム級/5分3R>
マルコ・ベルトラン(メキシコ)
マルロン・ヴェラ(エクアドル)

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