【出稽古紀行US】07:久米鷹介@ヒカルド・アルメイダBJJ
伊藤健一、漆谷康宏、北岡悟、久米鷹介、日沖発、水垣偉弥=JMT(JULIA Mount Team)は、23日(月・現地時間)中にニュージャージー州トレントン郊外に移動、翌24日(火・同)の午前9時にハミルトンにあるヒカルド・アルメイダ柔術アカデミーを訪れた。
【写真】マーク・ヘンリーとのパッディングに臨む久米鷹介 (C) MMAPLANET
ヒカルド・アルメイダは現在、カリフォルニアに滞在中だが、MMAクラスには前UFC世界ライト級王者フランク・エドガーも顔を出している。ボクシング・グローブをつけて、テイクダウンまでシュート・ボックスと呼ばれるスパーが壁レスリングも含め行われた。
そんなMMAトレーニングをよそに、日沖と久米の二人はエドガーのボクシング・コーチのマーク・ヘンリーのMMAボクシング指導を受けた。この日の夜にヘンリーのプライベート・レッスンを受けるJMT勢、その前にヘンリーは選手たちの欠点をチェックするため、MMAスパーの合間に彼らをランダムに読んで、癖をチェックする――はずだったが、指導に熱が入りすぎ、日沖と久米のマンツーマンの様相を呈することになった。
出稽古紀行第7弾、思わぬ個別指導を受けることになった久米にヘンリーのボクシング指導を尋ねた。
――今日はどのような練習をするつもりで、ヒカルド・アルメイダ柔術アカデミーを訪ねたのでしょうか。
「ブライアン・スタンのところでやった練習をイメージしていました。ああいう壁レスが入った練習になるんだろうなと。そうしたら、ヘンリーさんが来てくれて個別で、発さんと見ていただけることになって……。
最初はチェックするのでスパーをということだったのですが、『動きに変化つけろ』というところから、どんどん本格的な指導になっていきました(笑)。一番最初のところで、僕たちの大きな問題だったんだと思います。
僕自身、身長が高い方ではないので、大きな相手と戦う時に踏み込んだり、仕掛けることができないという悩みがあったので、その部分を早速、フェイントの掛け方や手の出し方を変えるなど指導してもらえて、凄く良かったです」
――これまで、そういう部分ではどのように解決しようと思っていたのですか。
「発さんから色々と言ってもらえることはあったのですが、細かく頭の位置や、足の位置の移動など指導してもらえて、今後に生かせると思います。特にヘンリーさんの指導は、僕の体形に合っていることが多いので。足を使いたいと思っても、これまではテイクダウンを仕掛けたり、四つに組みにいっていたので、パンチにつなげられるように日本に戻ってから工夫していこうと思います」
――特に印象に残った指導はありましたか。
「動いた後のもう一つ動きを加えることですね。これまで動いたところに、もらってしまうというイメージがあったので、もう一歩動く、もう一つ体の動きを加えることで、相手と面と面にならず、足も揃わなくなるということを教えていただけたのが、大きかったです」
――従来のMMAは、待ってカウンターという印象が強く、またそれが許されたスポーツなんですが、そのカウンターも誘い出すという動きが必要になってきたのですね。
【写真】マーク・ヘンリーの指導は、まだ2度残っており、この間に何を久米が掴むか非常に楽しみだ (C) MMAPLANET
「僕のような小さい選手は、待ちの態勢で戦うと、相手も待ってこられると攻めパターンがなくなり、後手後手になってしまう可能性があるので、自分から仕掛けることが大切なんです。そのなかでツーステップから入る、動きのなかでパターン、スピードを変えるという部分は凄いヒントになりました。
ステップの幅や高さを変えて、動きのパターンが変わるのにリズム、テンポは同じ、あるいは歩幅が同じでリズムが変わるなど、そういう攻めができると相手は嫌がると思います。ここで習ったことを今後に生かせるように頑張りたいです」
――ところで、この出稽古期間中、諸先輩に囲まれ随分とイジられキャラのようですね。
「先輩方に可愛がってもらって……、JJKって皆さんにニックネームまでつけてもらったんですけど、何の頭文字かは、あまり言いたくないです…………」