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【RFC15】田村一聖と対戦キム・スーチョル。「負担が責任感へ」

Kimu Soo-Chul

【写真】手塚戦ではボディで試合を決めたキム・スーチョル、感情を爆発させた。とにかくシャイだったが、徐々に自信もつけてきているようだ(C)MMAPLANET

31日(土・現地時間)、韓国ウォンジュのチアック体育館で開催されるRFC15。本来は今月10日に行われる予定だったが、未曽有の海難事故セウォル号事故による自粛モードもあり、今月末に延期された同大会でキム・スーチョルが田村一聖と対戦する。

開催地ウォンジュのチーム・フォースに所属するキム・スーチョルは、OFC世界バンタム級王座を失ったものの2月の手塚基伸戦でKO勝ち、より一層の進化を見せてきた。日韓ともに激戦区のバンタム級で、RFC王座に向け負けられない一戦を前にしたキム・スーチョルの話を聞いた。

──日本の田村一聖選手との試合が近づいてきましたが、まず2月の手塚基伸選手との試合を振り返ってください。見事なボディショットで勝負を決めました。あの一発は狙っていたのでしょうか。

「狙ってはいませんでした。ただ、練習中にもパートナー達が僕のボディで倒れてくれたので、自信がつきました。本当はビビアーノ戦でも戦略の一つだったんですが、手塚選手との試合で活かせました」

──元UFCファイターの手塚選手に続き、今回も元UFCファイターの田村選手が相手です。どのような印象を持っていますか。

「UFCファイターという点では特に考えていませんし、その部分に特別な気を回すことはありません」

──ではキム・スーチョル選手が田村選手より明らかに勝っている点はどこだと思いますか

「試合をしてみないと分かりませんが、試合へ臨む姿勢、モチベーション。いつも信じてくれている同僚のサポート、たくさんの方々の応援が自分にはあります。もっと素晴らしいファイターにならなければいけないと、自分にとって大きなモチベーションになっています。あとは田村選手より情熱的だと思います」

──逆に田村選手にアドバンテージがあるとすれば、どの点でしょうか。

「経験的な面では自分の先を行っている選手です。自分より長くトレーニングしているので、力も強いと思いますし、筋力、身体的な面で自分より勝っていると思います」

──この試合に向けて、トレーニングはウォンジュのチーム・フォースだけで積んでいるのでしょうか。

「毎週金曜日、ソウルにある柔術ワールドに行っています。片道2時間かかりますが、柔術が自分の弱点だと思っているので1週間に最低2、3時間は柔術の技術を磨くようにしています」

──以前は海外での試合の方が戦いやすいと言っていました。今回は地元ウォンジュでの試合出場、プレッシャーはないですか。

「地元で試合をすると、プレッシャーを負担に感じていました。でも、今はその負担が責任感に変わっています。以前は友人・知人の関心を負担に感じる部分もありましたが、そういう部分でも責任感を持っています」

──ところで、先日のビビアーノ・フェルナンデス×上田将勝戦はチェックしましたか? 視聴したなら、どのような印象を持ったか教えてください。

「試合はライブストリーミングで視ました。上田選手は健闘されましたが、もう少し攻めるかと思いました。ビビアーノはやはり強いですね」

──OFCのベルトを失って半年、RFCのベルトを巻くために、この試合はどのような位置づけで、どのような試合を望まれていると感じていますか。

「OFCのベルトは運良く取れました。RFCのベルトは1試合、1試合を大切に臨めばいつかは……。しかし、まだまだですので今回の試合はその過程の1試合です」

──王者イ・ギル選手が実戦から遠ざかっています。現在、キム・スーチョル選手にとって国内に残るバンタム級ファイターのなかで、誰が一番のライバルだと思っていますか。その理由も教えてください。

「どの選手もライバルです。どの選手も皆強いので誰か特別にライバル、といったことは考えたことはありません」

──田村選手は前回、ソン・ミンジョン選手に一本負けを喫しています。自分もKOか一本で勝たないといけないという気負いはないですか。

「気負いというよりも、先ほども言いましたが責任です。KOで勝つのが責任です。KOまたは一本、フィニッシュすることは自分がファイターである以上、基本だと思っています。ただソン・ミンジョン選手が一本勝ちしたから自分も、ということは思っていません」

──このような状況で、大会自体も2週間延期され、調整面で難しさはなかったでしょうか。

「難しさは無かった、と言えば嘘になります。集中力が切れたこともありますが、負傷のために1年もブランクがあった経験あり、回復も早く出来ました」

──この試合、ファンに何を一番魅せたいと思っていますか。

「爆発力です」

──最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

「今回の試合ではファンの方々に失望させないように全エネルギーを爆発させます」

■RFC15対戦カード

<チュモギオンダスペシャ・ヘビー級/5分2R>
パク・ヒョンウ(韓国)
キム・ジェフン(韓国)

<フェザー級/5分5R>
ソ・ドゥウォン(韓国)
ヨアキム・ハンセン(ノルウェー)

<ミドル級/5分3R>
ミノワマン(日本)
パク・ジョンギョ(韓国)

<バンタム級/5分3R>
田村一聖(日本)
キム・スーチョル(韓国)

<フェザー級/5分3R>
キル・ヨンボック(韓国)
梅田恒介(日本)

■Young Guns14対戦カード

<バンタム級/5分2R>
キム・ホジュン(韓国)
チョ・ヨンスン(韓国)

<フライ級/5分2R>
キム・ソクヨン(韓国)
クァク・ジョンヒョン(韓国)

<ミドル級/5分2R>
キム・デソン(韓国)
イ・チャンホ(韓国)

<フェザー級/5分2R>
タイロン・ヘンダーソン(米国)
オ・ホテク(韓国)

<バンタム級/5分2R>
キム・ソンモク(韓国)
ユ・ジェハク(韓国)

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