【RFC15】ソ・ドゥウォン、ヨアキム戦へ。 「格闘技が分かってきた」
【写真】タイトル戦線に加わることもなく、特別な存在感を示すソ・ドゥウォン (C)MMAPLANET
31日(土・現地時間)、韓国ウォンジュのチアック体育館で開催されるRFC15で、ヨアキム・ハンセンと対戦するソ・ドゥウォン。
キャリア9勝7敗ながらTVタレントとしても活躍し、RFCでも別格のポジションにある彼の成長は、韓国MMA躍進の象徴ともいえる。ソウルの一等地にジムを開き、人材育成にも関わっているソ・ドゥオンは、昨年4月にハンセンと対戦し、あわやKO勝ちという展開に持ち込んだ。13カ月振りの実戦で、再びハンセンに挑む彼の現況を尋ねた。
──1年振りにヨアキム・ハンセンとの試合が決まりました。現在の調子はいかがですか。
「メンタル面を少し強化しているところです。自信を固めて、試合に臨みたいです。『勝つことが出来る』というマインドと『勝つ』というマインドには少し差があると思います。今回は『勝つ』という気持ちを持って準備しています」
──この試合に向けて、どのようなメンバーとどのようなトレーニングをしていますか。
「チーム・ワン(※ソ・ドゥウォンを中心にRFC ソ・ドゥウォン・ジムの所属選手、イ・ユンジュン、クォン・アソルなど結成されたチーム)の選手と主に練習しています。それ以外にはK-MAXのノ・ジェギル選手(韓国キックボクシング界の強豪選手)、柔術ワールドのチョ・ヨンスン選手(RFC14 Young Gunsに出場)、RFCフェザー級王者チェ・ムギョム選手なとども、一緒に練習しています」
──ヨアキム・ハンセンと戦うことで、ルーチン以外のトレーニングをしているのであれば、どのようなものか教えてください。
「今はチームのパク・チャンセ・コーチの指導の下、全てのトレーニングを行っています。まだ作戦は指示されていないです。試合当日のコンディションで決めようと。もう全ての準備は出来ていますので」
──実戦の場に戻ること自体が、13カ月振りですが、これだけブランクが空いていると不安はないですか。
「大丈夫です。実戦から長い間離れていても大きく変わることは無いと思っています。気持ちの持ちようが重要だと思います」
──昨年、ヨアキムと戦った後で彼のガールフレンドであるセリーナの肉親捜しのサポートをしていました。そのような関係になって、なおヨアキムと戦いたいと思った理由は何だったのでしょうか。
「まず喧嘩ではなく試合、競技ですので。何かこの1年で大きく変わったものを、対戦相手を通して見せたいと思っていました。今回はヨアキムを越えることでその変化を見せたかったからですね」
【写真】昨年4月14日のRFC11でヨアキム・ハンセンと対戦したソ・ドゥウォン。パンチの連打であわやKOというシーンを見せ、ギロチンでハンセンを追い込んだ。しかし、2Rに腕十字からフラワースイープのようにトップを譲り、肩固めで敗れた(C)MMAPLANET
──昨年のヨアキムとの試合で、日本のファンはソ・ドゥオン選手への印象が変わりました。当時はウェルター級で戦っており、体格も全く別人、戦績も正直、あまり良くなかったです。以前と比較しMMAとの向き合い方はどのように変化したのでしょうか。
「昨年と今を比較しただけでも大きく変わりました。精神的にも強くなり、技術もかなり良くなりました。やっと格闘技が少し分かってきました。今からが本当のスタートですので楽しみです」
──ソ・ドゥオン選手はTVタレントとしても活躍しているそうですが、日本のファンのその辺りの事情を知りません。もし、よければ、TVで活躍するようになったきっかけ、現在のタレント活動について説明してもらえないでしょうか。
「KBSの番組のオーディションに応募し、審査に合格したのがきっかけです。今はチュモギオンダ(RFC版TUF)を中心に格闘技を見せることの出来る番組に出演しています。出来るだけプロの格闘技選手として尊重してくれる番組に出たいです」
──RFCとともに力をつけ、名前を挙げたようにも感じられますが、ソ・ドゥオン選手にとってRFCとは?
「どこの取材でもいつもこの質問を聞かれます。ソ・ドゥウォンを名前以外で呼ぶのであれば、それはROAD FCだと思っています」
──また韓国MMA界にとってRFCとはどのような存在だと考えられていますか。
「韓国MMA界=RFCだと思います。今はもう韓国という枠を越えアジアのRFCと言った方が合っているかと思います。過去に日本でPRIDE、K-1が格闘技市場を引っ張ってきましたが、今はRFCがアジアの格闘技市場の成長に大きく寄与していると考えています」
──ソウルにRFCジムを開きました。そこでの役割、そしてジムの近況を教えてください。
「ジムの運営をしています。毎月会員数も増加しており、芸能人の方々も多く通っています。ジムでは自分が誰かに教えるというよりはクラス別に専門のコーチを配置し、そのコーチ達が一般の方々に、しっかりと指導できるように養成することが自分の義務です。
また少しでも格闘技というスポーツを馴染みやすいものにすることが自分の役割だと思います。ソ・ドゥウォン・ジムで働く皆が昨日よりも今日、より良い暮らしが出来るようにすることが目標です」
──MMAファイターとして、将来の目標は?
「韓国の総合格闘技界の代名詞になることです」
──では人間、ソ・ドゥオンとしての目標は何になりますか。
「少しでも多くの人に影響力のある大きな人間もなることです」
──ヨアキム・ハンセン戦、ファンにどのような試合を見せたいですか。
「勝つ試合を見せたいです。またジョン・ムンホン代表のメンタルトレーニングの成果もお見せします(笑)」
──最後に、日本のファンに一言お願いします。
「これからも韓国に関心を頂き、RFCもアジアMMAを引っ張っていきますので多くの皆様の応援、宜しくお願いします」
■RFC15対戦カード
<チュモギオンダスペシャ・ヘビー級/5分2R>
パク・ヒョンウ(韓国)
キム・ジェフン(韓国)
<フェザー級/5分5R>
ソ・ドゥウォン(韓国)
ヨアキム・ハンセン(ノルウェー)
<ミドル級/5分3R>
ミノワマン(日本)
パク・ジョンギョ(韓国)
<バンタム級/5分3R>
田村一聖(日本)
キム・スーチョル(韓国)
<フェザー級/5分3R>
キル・ヨンボック(韓国)
梅田恒介(日本)
■Young Guns14対戦カード
<バンタム級/5分2R>
キム・ホジュン(韓国)
チョ・ヨンスン(韓国)
<フライ級/5分2R>
キム・ソクヨン(韓国)
クァク・ジョンヒョン(韓国)
<ミドル級/5分2R>
キム・デソン(韓国)
イ・チャンホ(韓国)
<フェザー級/5分2R>
タイロン・ヘンダーソン(米国)
オ・ホテク(韓国)
<バンタム級/5分2R>
キム・ソンモク(韓国)
ユ・ジェハク(韓国)