【Eternal MMA99】フライ級チャンピオン谷口武が、あのアンソニー・ドリリッチを相手に防衛戦!!
11日(土・現地時間)、豪州は西オーストラリア州パースのパースHPCでEternal MMA99が開催され、メインで谷口武がアンソニー・ドリリッチを相手にEternal MMAフライ級王座防衛戦に戦う。
Text by Manabu Takashima
チャンピオンの谷口はGladiatorで3勝1敗、修斗で1勝を挙げた後、豪州に渡りゴールドコーストの南にあるCMBTトレーニングセンターを練習拠点に。昨年11月にフランク・ヤンコフスキーをグラウンドでのヒザ蹴りの減点がありながら、2-0の判定勝ちでベルトを巻いた。
終始ケージに押し込んでくるヤンコフスキーに対し、ケージ際でエルボーを入れ、倒されてもスクランブル。あるいはブレイクに持ち込み、自らが削れたヤンコフスキーをパンチや。テイクダウン狙いを切ってヒザを入れるなどし、2人のジャッジは49-45と一方的なスコアだった。
一方、チャレンジャーのドリリッチはこの階級で豪州を代表するファイターの1人、元チャンピオンだ。2023年8月に彼もまたヤンコフスキーをRNCで下しベルトを巻くと、2024年3月に元フライ級KOPの猿飛流、6月にはマックス・リアリを破って2度の王座防衛にも成功した。
この勢いを駆って王座を返上して出場したコンテンダーシリーズでは、なんとライバル団体HEX FSフライ級王者ショーン・ガウシーに敗れ最高峰到達を逃した。
失意のドリリッチは今年の2月にブライアン・ハイスロップに勝利して再起を果たし、今回は自らが保持していたベルトを取り戻すべき、谷口に挑むことに。
サウスポーの構えから、フィニッシュブローの左ストレートが当たる位置に対戦相手を誘い込む試合運びは絶品だ。谷口を比較すると経験値、ヤンコフスキー戦の2-0勝利と4R一本勝ちという違いからも、ドリリッチに一日の長があるか。
とはいえ異国に移り住み、MMAに掛ける気持ちが動きに通じている谷口。ヤンコフスキーのケージへの押し込みにアレだけ耐えた――技術だけでなく――精神的な耐久力をドリリッチの左の距離に入らないという部分で発揮すれば、大いに勝機がある。
とはいえ谷口が右を当て、組むために下がった頭にヒザを打ち込むには、ドリリッチの左が届く距離から、紙一重の踏み込みが必要になってくる。タイミングが少しで狂うと、ドリリッチの左の餌食になる。そのような位置取りとタイミングで勝負するには、理屈だけでなく想いの強さと勢いを融合させる必要がある。果たして、難敵相手の防衛戦で谷口がどのようなパフォーマンスを見せるのか、非常に楽しみだ。
■視聴方法(予定)
10月11 日(土・日本時間)
午後4時00分~UFC FIGHT PASS