【DWCS S08 Ep09】スティール、仕切り直しの一戦。豪州国内フライ級最強決定戦=ガウシー×ドリリッチ
【写真】ガウシー×ドリリッチの一戦はぜひとも、日本のファンに視て欲しいフライ級の一番だ (C)Zuffa/UFC
8日(火・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでDWCS S08ラスト2となる第9週が実施され、いつものように5試合が組まれている。
Text Manabu Takashima
コメインではEp05で計量も済ませながら、対戦相手ケムエウ・オットーニの欠場で試合が流れたコディ・スティールが仕切り直しの一戦=チェイスン・ブレアとの対戦が組まれた。
2019年にコンバット柔術ウェルター級GPを制したチェックマット系の柔術家スティールは、トップから掌底で削りOTで勝ち切るという徹底した戦略をやり切る実行力と、何よりも防御能力の高さをコンバット柔術では見せてきた。
その一方で、バック宙パスなど派手な動きをグラップリングでは繰り出していたスティールのMMAは、当然組み技主体だ。そのうえで、組んでからのダーティボクシングや首相撲&ヒザも巧みに活用している。加えてグラップリングで鍛えられたフィジカルを武器に、決してテクニカルではないボクシングでもKO勝ちをした試合もある。
そんなスティールの打撃を見せて組みという絶対の戦いを如何にブレアが凌ぐことができるか。
と同時にUFCとの契約に向けてスティールはアグレッシブな姿勢を持ちつつ、ガスアウトを絶対に避けることが重要になってくる。
これまで米国人、ブラジル人勢の同朋対決はコンテンダーシリーズ見られてきたが、今週はついに第1試合で豪州勢、しかもライバル・フィーダーショーのチャンピオン対決が組まれた。
それが第1試合のショーン・ガウシー×アンソニー・ドリリッチの一戦だ。ガウシーはHEX FSフライ級王者で、ドリリッチはEternal MMAフライ級チャンピオンだ。つまりUFCへのステップアップを掛けてDEEP、修斗、パンクラスのチャンピオンが日本人対決を行うようなもの。
またHEXとEternalは、日本の主要プロモーションのような冷戦、あるいは停戦状態でなくチャンピオンの引き抜きが見られるなど同国フィーダーショーの覇権争いを展開中だ。本人たちはもちろんのこと、両イベント関係者にとっても結果が絶対というマッチアップとなる。
日本関連ではガウシーは中務修良を右クロスでKOし、ドリリッチは猿飛流を倒している。力強い右の持ち主のガウシーと、対戦相手をフィニッシュ・ショットとなる左の間合いに必ず誘い込むドリリッチ。後者の巧みな誘導が、半歩リードという印象もあるが、絶対に当たる位置は何も結界のお札がぶら下がっているわけでもない。誘われた以上に動けば、ガウシーの間合いにもなるだろう。
オーソ✖サウスポー、一般的には外をどう取るのか。つまりは相手の中心を、両者の左右どちらのパンチが軌道を確保するのか。前足のつま先の位置関係から注目したい──そんな豪州最強決定戦 in コンテンダーシリーズだ。
■視聴方法(予定)
10月9日(水・日本時間)
午前9時~UFC FIGHT PASS
■ DWCS S08 Ep09対戦カード
<ヘビー級/5分3R>
アルテム・ヴァキトフ(ロシア)
イスラム・マサハフ(フランス)
<ライト級/5分3R>
コディ・スティール(米国)
チェイスン・ブレア(米国)
<ヘビー級/5分3R>
マリオ・ピント(ポルトガル)
ルカス・カマショ(ブラジル)
<ウェルター級/5分3R>
イスラム・ドゥラトフ(ドイツ)
ヴァニウト・アントニス(米国)
<フライ級/5分3R>
ショーン・ガウシー(豪州)
アンソニー・ドリリッチ(豪州)