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【UFC320】初戦38秒KOのユ・ジュサンがオクタゴン二戦目へ。「試合が難しくなるとは思っていないです」

【写真】2試合連続PPV大会出場。UFC Koreaの広報によると、試合に向けて以外の――普段の――ユ・ジュサンは常に大人しく謙虚だそうだ(C)Zuffa/UFC

4日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・センターで開催されるUFC320「Ankaraev vs Pereira 2」でユ・ジュサンがダニエル・サントスと対戦する。
text by Manabu Takashima

昨年12月にZFN02で河名マストを76秒でKOし、当初は会場に訪れる予定だったダナ・ホワイトに見初めらUFCと契約を果たしたユ・ジュサン。6月のデビュー戦ではジャカ・サラギを38秒でKOし、ボーナスも獲得した。

ブラジルのダニエル・サントスとオクタゴン二戦目を戦うユ・ジュサンにインタビューを試みると、いつも通り自信満々の言葉が続いた。


──ユ・ジュサン選手、今週末にUFC二戦目でダニエル・サントス戦を控えています。今の気持ちを教えてもらえますか。

「対戦相手が、何も特別なモノがないので凄く落ち着いています」

――7月のジャカ・サラギ戦は、28秒KO勝ち。ボーナスまで獲得した満点のUFC初戦となりました。

「UFCデビューでKO勝ちできたのは、嬉しかったです。UFCで勝利を手にできたことは、色々な想いあります。ただパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトは素晴らしいことは素晴らしいことですが、勝利と比較すると勝利の方が意味が大きいです」

――米国で最後の調整など、何か困難なことはなかったですか。

「それは大丈夫でした。しっかりと韓国で調整をすることができていたので。それに米国で練習経験もありますし、米国だからといって韓国でのトレーニングと大きく変わることはなかったです」

――UFCで勝ったことで、自分のことをUFCファイターだと胸を張って言えるようになりましたか。

「う~ん、確かにあの勝ち方は良かったですが、それで自分が『UFCファイターなんだぞ』という風にはならなかったです。UFC云々でなく、自分はファイターなので。ファイターとしてあるべき姿を追求したいと思っています。

コーチ、練習仲間、家族の方が自分よりハッピーだったみたいです。皆が少し興奮しているのが伝わってきました(笑)」

――ユ・ジュサン選手は距離の取り方が上手いですが、対戦相手との距離だけでなくケージとの距離なども含め空間把握能力が優れているように感じます。

「レンジ・コントロールは自分の戦いの鍵だと思っています。パンチを打ち込むタイミングも、ですね。これらの感覚はトレーニングで身に着いたモノではなくて……。もちろん、練習は必要ですが持って生まれたモノだと思います」

――では今回の対戦相手について「特別でない」と言われていましたが、改めて印象を教えていただけますか。

オフィシャル計量ではサントスと一触即発の場面も(C)Zuffa/UFC

「ハイ。特に気にしないといけないところもないので。

ダニエル・サントスとの試合が難しくなるとは思っていないです」

――いつも本当に自信満々ですが、その自信はどこから生まれてくるのでしょうか。

「試合に向けてハード・トレーニングを重ね、良い準備をしてきたことで自信を得ることができます。しっかりと準備ができると、落ち着くことができて集中力も増します。それも素晴らしいコーチと練習仲間のおかげです」

――ところでダニエル・サントスは前回の試合で、イ・ジョンヨン選手を破っています。同じ韓国人ファイターとして、この試合への想いが強くなることはありますか。

「正直なところ、それによってやる気が増すということはないです。ただ1つの試合、1人の対戦相手です」

――なるほどです。そのダニエル・サントスとイ・ジョンヨン選手との試合でサントスは打撃では劣勢でしたが、レスリングを交えてファイト・ジェネラルシップを握りました。

「イ・ジョンヨン選手はダニエル・サントス戦に向けての調整中にケガをしたと聞いています。あの時のイ・ジョンヨン選手は万全でなかったです。それにイ・ジョンヨン選手はアンラッキーでした。自分がダニエル・サントスと戦えば距離のコントロールで優っていますし、テイクダウンを狙われても色々と対抗手段を備えています。簡単にテイクダウンを許すことはないです」

――ダニエル・サントスはクリンチからの崩しなど。ムエタイ流の動きも見せていました。

「その印象はないです(笑)。特別な動きではありません。自分は彼のそういう動きを心配することはないですね」

――押忍。では土曜日にはどのような試合をファンに見せたいと思っていますか。

「この試合のために練習してきたことを出したいです。自分がどれだけダイナミックなファイトスタイルの持ち主か。皆が分かるような試合をします」

――では最後に日本のMMAファンにメッセージをお願いできますか。

「日本に自分のファンがいますか(笑)」

――河名マスト選手に勝った。そのことでコアファンは注目しているはずです。

「アリガトゴザイマス。アイシテル(笑)!!」


■視聴方法(予定)
10月6日(日)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS
午後11時~PPV
午前6時30分~U-NEXT

■UFC320対戦カード

<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] マゴメド・アンカラエフ(ロシア)
[挑戦者]アレックス・ポアタン・ペレイラ(ブラジル)

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] マラブ・デヴァリシビリ(ジョージア)
[挑戦者] コリー・サンドハーゲン(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
イリー・プロハースカ(チェコ)
カリル・ラウントリー(米国)

<フェザー級/5分3R>
ジョシュ・エメット(米国)
ユーゼフ・ザラル(米国)

<ミドル級/5分3R>
ジョー・パイファー(米国)
アブス・マゴメドフ(ドイツ)

<ミドル級/5分3R>
アテバ・グーティエ(カメルーン)
トレストン・ヴァインズ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ダニエル・サントス(ブラジル)
ユ・ジュサン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
パッチー・ミックス(米国)
ヤクブ・ヴィクワチ(ポーランド)

<ミドル級/5分3R>
エドマン・シャバジアン(米国)
アンドレ・ムニス(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
プナヘラ・ソリアーノ(米国)
ニコライ・ベレテンニコフ(カザフスタン)

<女子バンタム級/5分3R>
メイシー・シェエソン(米国)
ヤナ・サントス(ロシア)

<バンタム級/5分3R>
ファリド・バシャラット(アフガニスタン)
クリス・グティエレス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ラムズ・ブラヒメジ(米国)
オースティン・ヴァンダーフォード(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ベロニカ・ハルディ(ベネズエラ)
ブローガン・ウォーカー(米国)

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