【Pancrase367】松井涼戦へ、早々に来日していたたチェルバエフ「3Rを通してTDを続けるなんて無理だ」
【写真】試合の10日も前に来日して、準備を怠らない。その環境創りができているのが驚きだ(C)MANABU TAKASHIMA
本日23日(火・祝)に東京都港区のニューピアホールで昼夜興行として開催されるPancrase356&Pancrase357。夜の部=Pancrase357で松井涼と戦うアンドレイ・チェルバエフ。
text by Manab Takashima
31歳、4勝2敗の未知のロシア人ファイターにインタビューを試みると、キャッシュフローという言葉が出てくるほど自身のキャリアアップ、そして人生におけるビジョンが描けているファイターだった。
――来週の火曜日に松井涼選手と戦います。今の調子はいかがですか(※取材は19日に行われた)。
「凄く良い感じだよ。日本にきて約1週間、しっかりと最後の調整ができている。良い試合ができるだろう」
――もう1週間も前に来日していたのですか。
「プロとして違った環境で戦うのだから、より良い準備をしたくて1週間前に日本にやってきた。HEARTS KIX駒沢を紹介してもらって練習してきたんだ。毎朝、駒沢公園で毎朝散歩をしているけど駒沢は本当に良い街だよ」
――今日は涼しくなりましたが、東京は予想以上に暑くなかったですか。
「プーケットに住んでいるから、暑さは問題ない。でも、今日は急に冷え込んでこっちの方が大変だよ(笑)」
――長袖のパーカーを着ていますね(笑)。ともあれ、日本で準備をするにしても文化も違いますし、困ったことはなかったですか。
「体調は良いし、順調に体重も落ちている。駒沢公園には最高にヘルシーなヴィ―ガンフードがあるカフェに毎日通っている。ヴィ―ガンフードを食べているから、減量も問題ないよ」
――そんなアンドレイにとって、パンクラスで戦うのはどのような意味を持っているのでしょうか。
「日本に来ることは長い間夢だった。そしてパンクラスで戦う機会を得ることができたので、プロとして最高の準備をしないといけないと思った。僕は日本の文化、アニメが大好きでタトゥーも日本風なんだ。
何よりサムライの生き方、武士道から多くを学んだ。毎日、目標に向かって生きるということを日本の文化から知ったんだ」
――そんなアンドレイですが、格闘技のバックグラウンドは?
「子どの頃からハンド・トゥ・ハンド・コンバット、ボクシング、散打、パンクラチオンと色々な種類の格闘技をやってきた」
――そこは柔道、空手ではなかったのですね(笑)。
「アハハハハ」
――ともあれ、それだけの競技の経験がありMMAへ転向したと。
「たくさんの競技をやってきたけど、その影響もあってアマチュアでの活動が長くMMAに転向したのは遅かった。今から4年前、27歳の時にMMAを始めたんだ。でも、アマチュアの格闘技歴が長くて、成長も速かったよ」
――MMAを始めてからプーケットに移住したのですか。
「そうだよ。3年前からプーケットのタイガームエタイで練習するようになった。一つの場所で、多くの選手がいて凄くコンペティティブだ。より強くなり、より高見を目指すにはそんな練習環境が欠かせないと思った。今はロシアに戻っている家族も、一時期は一緒にプーケットに住んでいたんだ。
でも今はインドネシアのバリに拠点を置いている。今回はタイガームエタイのファイターとして戦うけど、この試合が終わればバリで自分のジムをオープンし、若い選手を指導して、練習していくことになる」
――プーケット、バリと東南アジアでの生活が合っていたのですね。
「もちろん母国はロシアだ。ただ東南アジアは人々もフレンドリーだし、このまま東南アジアで住み続けたいと思っている。バリでしっかりとジムを運営して、プロチームももっと大きくしていきたい。
ジムと共にファイターとしての自分をプロモートして、海外で戦っていきたいと思っている。今回パンクラスで戦うことで、自分のジムの名前もさらに広まる。結果、それが僕の新たなキャッシュフローになる。そうやって、現役生活を充実させていきたい。そして、いつの日かRIZINで戦う。それが僕の夢だ」
――しっかりとビジョンを持って、現役生活を送っているのですね。夢を実現させるために、今回のパンクラスの試合でどのような試合をしたいと考えていますか。
「ただ普通に勝つことは目指していない。テイクダウンして、コントロールするのではなく打撃で盛り上げる試合をする。エキサイティングな試合をするために、パンクラスで戦うんだ。
リョウ・マツイがレスラーだと知っているよ。彼は当然テイクダウンを狙ってくるだろうね。本音を言えば立って殴り合いたい。そうした方がファンも喜ぶからね。ただマツイが打撃戦を僕とするとは思えない。同時に3Rを通してテイクダウンを続けるなんて無理だ。できっこない。僕は15分間、集中力を切らさずに戦えるからね。僕の打撃はテイクダウン防御も含まれての打撃だ。
僕の拳を受けて、マツイはテイクダウンをする気持ちが萎えるだろう。ただ勝つために戦うんじゃない。ノックアウトする。それが日本で戦うチャンスを与えてくれたパンクラスへの恩返しになる。ファンが喜ぶ試合をすることが、僕の使命だ。
なにより、ずっとこの試合に向けてあらゆる誘惑を断ってきたから、マツイをぶっ倒して大きなケーキを食べることが何にもまして僕のモチベーションになっている(笑)。駒沢の街のカフェで見た、あのケーキを山ほど食べたい。今はそればかりを考えているよ」
■視聴方法(予定)
9月23日(火・祝)
Pancrase356 午後12時15分~U-NEXT
Pancrase357 午後4時55分~U-NEXT
■Pancrase357対戦カード
<フェザー級/5分3R>
平田旭(日本)
コシム・サルドロフ(タジキスタン)
<ウェルター級/5分3R>
村山暁洋(日本)
スパイク・カーライル(米国)
<フェザー級/5分3R>
石田陸也(日本)
岡田拓真(日本)
<ライト級/5分3R>
平信一(日本)
畑大晴(日本)
<バンタム級/5分3R>
松井涼(日本)
アンドレイ・チェルバエフ(ロシア)
<ライト級/5分3R>
張豊(日本)
斎藤主己(日本)
<バンタム級/5分3R>
梅原規祥(日本)
宮城成歩滝(日本)
<フライ級/5分3R>
小原統哉(日本)
嶺大基(日本)
■Pancrase357対戦カード
<バンタム級/5分3R>
遠藤来生(日本)
オタベク・ラジャボフ(タジキスタン)
<バンタム級/5分3R>
松井斗輝(日本)
山口怜臣(日本)
<フェザー級/5分3R>
貫井義規(日本)
大谷啓元(日本)
<フェザー級/5分3R>
星野柊哉(日本)
関翔渚(日本)
<バンタム級/5分3R>
増田怜央(日本)
水島和磨(日本)
<フライ級/5分3R>
齋藤楼貴(日本)
土谷 wisdom 勇斗(日本)