【Grachan76】福岡大会で野尻定由と対戦、徳弘拓馬「南戦は自分が変わるキッカケになりました」
【写真】とにかく回答も丁寧な徳弘(C)SHOJIRO KAMEIKE
31日(日)、福岡市中央区のアクロス福岡イベントホールで開催されるGrachan76のメインで、徳弘拓馬が野尻定由と対戦する。
Text by Shojiro Kameike
現在3連勝中でGrachanバンタム級3位の徳弘にとって、ベルト挑戦に向けて重要となる一戦を相手の地元で迎えることとなった。悔しい想いを抱くこととなった南友之輔戦から1年半、彼はどのように成長してきたのか。そんな徳弘が師・日沖発のペケーニョ戦、久米鷹介の引退、そして野尻戦とその先にあるベルトについて語る(※取材は8月中旬に行われた)。
――アウェイの地・福岡での試合を控える徳弘選手です。毎試合、名古屋以外で戦っていますが、ここで勝ったらグラチャン名古屋大会の開催を……。
「アハハハ。野尻選手に勝ったらベルト挑戦だけじゃなくて、名古屋大会をアピールしても良いかもしれないですね(笑)」
――昨年2月、ノーコンテストに終わった南戦以降は現在3連勝中でベルト挑戦も見えてきました。南戦を境として、徳弘選手の中で変化した部分はありますか。
「南選手との試合は、自分の中で大きいです。ファイターとして結果が残せず、自分の弱さが弱さが出た試合でした。今後もっと上に行くためには、その弱さを変えていかないといけない。自分が変わるキッカケとなったことは間違いないですね」
――南戦は徳弘選手が組もうとすると、その時すでに相手は目の前におらず、後ろに回られている場面もありました。つまり、それだけ差があった試合です。
「公式結果はノーコンテストですけど、それは南選手が計量オーバーだったためで、試合内容としては僕のTKO負けです。あの試合では『自分がやるべきことをやっていなかった』とは思っています。練習でやっていたこともあったのに、試合で出すことができずに終わってしまいました」
――やるべきことをやっていなかった、とは?
「一番は打撃ですね。自分の作戦としては組みが中心になるので、しっかりと打ちながら距離を詰める練習をしていました。でも試合になると自分が焦ってしまい、打撃を出せなかったです」
――確かに以降の3試合はある意味、答え合わせにもなりました。特に南戦に続く堀之内蒼斗戦では、同じ距離でも思いっきり飛び込み、組んでからスルッとバックに回ることができていて。
「堀之内選手との試合では、言い方は悪いかもしれないけど、『この相手に対して自分が打撃を出せず、南戦と同じように中途半端な組んでしまうようなら、もう辞めたほうが良い』って考えたんです」
――……。
「あの時点で堀之内選手は、まだプロデビューして2戦目ぐらいだったと思います。もしその相手に対してまた自分が焦ってしまうのなら――そう考えると、一番変わったのはメンタル面かもしれません」
――なるほど。試合内容でいえば、南戦以降はとても丁寧に打撃をやり込み、構えや重心から変わったような印象も受けます。
「そこまで構えは変えていませんが、とにかくジャブを突くことができるようになりました。練習の中でも自信がついてきたので、試合でもそういう印象を持ってもらえているのかもしれないです」
――それが日沖発stArt代表を師にもつ選手らしさ、と言えるかもしれません。ジャブひとつにしても、とにかく基本に忠実で。
「アハハハ、嬉しいです。自分はグラップリング寄りの選手だとは思いますけど、かといってサトシ選手やクレベル選手のように、突出した柔術の強さがあるわけではなくて。だから組みだけに頼っていてはいけない――と発先生からは、アマチュアの頃からずっと言われていました(苦笑)。ここ最近ようやく、発先生から頂いていたアドバイスを自分の中で消化して、試合の中で出すことができている実感はあります」
――その成果が、前回の田中智也戦で出たように思います。リーチが長く、ジャブもテイクダウンも、そして極めも強い。その田中選手に、まず如何にして自分の得意な形で組むことができるか。初回の序盤は、徳弘選手が右ストレートを中心に組み立てていました。
「田中選手の試合に向けて、打撃の距離やタイミングの練習をしていました。試合中には特に感じなかったのですが、結果的に練習の成果が出たんじゃないかと思っています」
――一方で初回はマウントを奪取されるなど、採点がラウンドマストであれば田中選手にポイントがついていたはずです。しかし2Rに入ると徳弘選手からテイクダウンして優位に進めました。
「マウントを取られた時、相手のほうが息が上がっていたんです。その前の打撃の攻防で僕が打撃を効かせていたと思います。とにかく初回は極められないようにして、2Rに持ち込めば行けるという感じは受けました」
――そして田中選手を下したあと、同級王者の伊藤空也選手とランキング1位のTSUNE選手との対戦をアピールしています。結果として野尻選手と戦うことになりましたが……。
「いえいえ、マッチメイクはタイミングも関わってくるし、自分が名前を出したからといって難しい面があることも分かっています。といっても、あの場では自分よりランキングが上の選手の名前を出し、アピールするしかないと思いました」
――3連勝で今回の野尻戦に至るなかで、師である日沖発選手がペケーニョと対戦。7月には久米鷹介選手が引退と、徳弘選手の周囲でも様々な出来事がありました。まず徳弘選手にとっては、日沖選手の試合前の練習を見るのも久々だったのではないですか。
「僕がプロデビューしてからは初めてですね。やはり試合前の発先生は、普段と動きのキレも違っていて。その発先生を見ることができて嬉しかったです(笑)」
――アハハハ。
「ペケーニョ戦はセコンドにも就かせていただいて、自分も最大限のサポートをする。そう決めていました。でもやっぱり子供の頃から見ていた選手の試合を、セコンドとして一番近い場所から見ることができたのは嬉しかったです。その過程で――たとえば練習中、『昔はもっとコレができた』とか悔しい想いをしている場面があって」
――ブランクがあるために自分の動きが以前と違う。そんな自分に対して悔しく、怒りもあったのですね。それも日沖選手らしいところだと思います。
「そういう面はあったと思います。そんな発先生の試合に臨む姿勢を見て、自分もプロとして見習うべき部分がありました。
久米さんについても……自分の憧れで、小さい頃から見ていた選手が引退するというのは寂しいです。でも自分が久米さんに対してそう感じるように、誰かが僕に対しても同じような気持ちを持ってくれるような選手になりたいと思いました」
――さらにこの取材直前、村元友太郎選手がDEEPのベルトを巻きました。
「凄いKOでした! よく一緒に練習したり、いろいろ教えてくださっている先輩がベルトを巻いたのは嬉しいし、自分も頑張らないといけないです」
――今回の野尻戦をクリアすれば、またベルト挑戦も近づくでしょう。
「グラチャンに出場するからには、そこでベルトを巻かないといけないと思い続けてきました。まだまだ向上させていかないといけない部分も多いし、今のままでは厳しいことも分かっています。そういう面を一つひとつクリアして、ベルトに辿り着きたいです。
野尻選手は修斗でキャリアのある選手です。アグレッシブな選手で、いろんな経験が強みになっていると思います。その相手にしっかりと勝って、もっと自分のことを知ってもらえたり、何かアピールできたら――今回も一本かKOしたいと思っていますし、そういう試合をすれば判定になっても勝つことができるので。しっかりフィニッシュしたいです」
■視聴方法(予定)
8月31日(日)午後1時30分~
GRACHAN放送局、GRACHAN公式YouTubeメンバーシップ
■Grachan76 対戦カード
<バンタム級/5分2R+ExR>
徳弘拓馬(日本)
野尻定由(日本)
<ストロー級/5分2R+ExR>
大城正也(日本)
三笠貴大(日本)
<無差別級/5分2R+ExR>
マイティー村上(日本)
上野勇貴(日本)
<グラップリング フェザー級/5分2R>
野瀬翔平(日本)
石橋佳大(日本)
<バンタム級/5分2R+ExR>
樋口正広(日本)
藤谷敦史(日本)
<フライ級/5分2R+ExR>
中島唯翔(日本)
森渕俊太(日本)
<バンタム級/5分2R+ExR>
明希(日本)
土屋諒太(日本)
<バンタム級/5分2R+ExR>
辻郁也(日本)
吉田樹宏(日本)
<フェザー級/5分2R+ExR>
福田侑飛(日本)
松本大知(日本)
<ストロー級/5分2R+ExR>
真生(日本)
尾崎蓮(日本)
<グラップリング フェザー級/5分1R>
池田貴一(日本)
今村豊(日本)
<アマチュア フェザー級/3分2R>
殿井唯人(日本)
佐藤修斗(日本)