【RIZIN LANDMARK11】RIZIN初陣&コレスニック戦へ、SASUKE「コレスニックと戦うためにRIZINに」
【写真】過去最強の相手と言っても過言でないコレスニック戦で、RIZIN初戦を戦う(C)MMAPLANET
14日(土)に札幌市南区の真駒内セキスイハイムアイスアリーナにて開催されるRIZIN LANDMARK11で、修斗世界フェザー級王者SASUKEがRIZIN初参戦を果たし、ビクター・コレスニックと対戦する。
Text by Manabu Takashima
2度に渡るRoad to UFC挑戦も悲願達成ならず、それでもUFCを目指し続けるSASUKEがRIZINを選択した。しかも対戦相手はRIZINで負け知らずの3連勝中のロシアン=コレスニックだ。5月8日の記者会見時は、まだ3月の椿飛鳥戦と半年以上に渡る因縁を引きずっている感もあったSASUKEだが、だからこそ自分を見つめ直すことができた。自分を取り戻したSASUKEのコレスニック戦に賭ける想いとは──。
怒りって、油断と同じことなんだと。未熟でした
──RIZINの記者会見、真面目一徹SASUKE選手が緊張しているように映りました。
「余裕こいて裏で(鹿志村)仁之介とヘラヘラしていたら、ステージに上がった瞬間は『おぉ』となってしまって(笑)。初めてだったんで、『こんな感じなのか』って」
──正直、実績とは別に場慣れしている人もいますよね。
「ハイ、めっちゃ喋んじゃんって(笑)。新鮮でしたね。選手としてRIZINに触れるのは初めてだったから。『こんな感じなんだな』って」
──SASUKE選手はUFCと契約するうえで、RIZINとUFCは繋がっていないという立場をとっていた選手だったと理解しています。それが一転、RIZINで戦うことになったのは?
「RIZIN云々という前に、悪口でなくて……ここ最近、ちゃんとした人と戦っていないんですよ。で、こんなヌルいことしてちゃいかんって」
──もうぶり返すのも何ですが、椿飛鳥選手との防衛戦ですね。ただし誰もが予想しなかった苦戦、それでも完勝した時バージョンのマイクをやりぬきました。あの試合内容で、あのマイクはないだろうというのが正直な感想でした(笑)。
「アハハハハハ。スイマセン。でも、言わないと気が済まなかったです。ただ、あの試合は記憶がないんですよ。『ダウンしましたよ』って言われても……。怒り過ぎて記憶がないのか、打撃をもらって記憶がないのか分からなくて。『本当にムカついていたから、怒り過ぎて覚えていないんだよ』と言って映像を見直したら、しっかりとダウンしていました(苦笑)。ダメですね」
──怒りは人を狂わせる。
「自分らしくなかったです。本当に怒っていたのもあるけど、無理していたところもある。実際はもっとクールにできていたはずです」
──素の椿選手と怒りで我を見失っていたSASUKE選手。結果が、あの内容になったのか。ただ椿選手は我々が思っていたよりも力をつけていたと感じました。
「いや、強くなかったです。マジで強くなかった。バックもすぐに取れるし、チョークの防御も甘い。そこから逃げることを得意にしているのかもしれないけど……」
──それで最初は極めきれず、反撃を食らうのかと皆が思いますよ。
「アレは……僕も焦りました。25分間の試合で、1分過ぎ。感覚的に50パーセント……極めに行くか、力を使わずに時間を使うか。その選択を25分あるなかで、最初の1分でしないといけない。で、あの時はギャンブルに行かなかったです。最後の一手を組ませないところは、必死こいてやっていましたね。僕もパワーを使って、ちょっと腕が疲れてしまった。冷静だったら、あんなミスは絶対にしなかったです。だた、どんな試合でも学ぶことはある。そう思うと、収穫にはなりました。自分を見失ってはいけない。それを学ぶことができた試合です。怒りって、油断と同じことなんだと。未熟でした。
あの試合で得たものは、自分が熱くなってはいけないということ。それ以上でも、それ以下でもないです。僕は今度戦うコレスニックにしてもそうですが、世界で戦うファイターにはリスペクトは持っているので。つまり、この先戦っていく相手に対しては、あの試合のような気持ちになることはないわけで」
──では今回RIZINからコレスニック戦のオファーが来た時、どのような気持ちになりましたか。
「悪い意味でなく、特に何も思わなかったです。オファーがあるということは、需要があった。求められたということだから、前回はあんな試合をしてしまったけど、創ってきたことが一つ評価されたのかという気持ちにはなりました」
──ずばりコレスニックだから受けたということはありますか。
「まぁ日本人選手なら、受けていなかったかもしれないです。日本という土壌でやっているなかで、TAPOLOGYのランキングでフェザー級は僕が2位だったのに対し、コレスニックは1位だったんです」
手堅いですよね。まぁ、それを崩すのもMMAの妙ですから
──それだけコレスニックには力があるということかと。
「セコンドでRIZINの会場に行き、舞台袖から中原(由貴)選手の試合を見ました。あの時の大会で、一番レベルの高い試合だと思いました。2人とも相手のことを見て、打ち合える選手だったので」
──大崩れがない。それがコレスニックの強さかと。
「ハイ。手堅いですよね。まぁ、それを崩すのもMMAの妙ですから。自分は足技とか、他の選手にない武器を持っているので。そういうモノを上手く使っていけば、崩せるんじゃないかと。MMAをやれば、良い結果になると思っています。勝負の鍵はテイクダウンとしか会見では言わなかったけど、言ってみるとコレスニックはストライカーですよね。手足の長さも含めて。見て、打てます。
でもギャンブルはしないストライカーだと理解しています。そこにカウンターのテイクダウンとか、合わせていけば。MMAを戦うことで、活路が切り開けるかと思います」
──ここを勝つと、一気にRIZINフェザー級のトップ戦線と戦う機会を得ることができるかと。そこに向けてどのような内容で、どういう結果が出るのか。非常に大切な一戦となるのではないでしょうか。
「正直、先のことは考えていません。コレスニックと戦うためにRIZINに来たので。それよりも……やっと、ちゃんとした試合ができます。この相手に内容が伴って勝つと『まだやれる』と自信を持つことができる。自分を再確認できる試合になります」
──でも会見で緊張しているのを見ると、少し不安材料が……。
「観客が多いことが、どう影響してくるのか。ぶっちゃけ新宿FACEで戦おうが、シンガポール・インドアスタジアムで戦おうが、別に試合に向けての自分のメンタルは変わらないです」
──押忍。今回はLANDMARK大会ということで、リングでなくケージ使用です。
「そこは嬉しいです。コレスニックはリングカットが上手いので。でもケージになると、さらにそこが良くなるかもしれない。そこがあってもテイクダウンの攻防は、絶対にケージの方が良い。僕もケージワークが好きなタイプなので、ケージを有効活用します」
──これから先を考えると、イメージとしてはROAD TO UFCの2つの敗北を払拭できるか。
「そうですね。あのトーナメントにコレスニックが出ていたら、間違いなくUFCと契約できていた。それだけのファイターだと思います。だから、ここに来てこの相手と戦えるなんて……前回と比較すると絶対的にパフォーマンスは良くなります。いつもの自分、良い時の自分を創ることができます。
なにより前回の失態で失ったモノを取り返すという意味でも、気合を入れて戦います。やってやりますっ!!」
■視聴方法(予定)
6月14日(土)
午後12時30分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE
■RIZIN LANDMARK11 対戦カード
<フェザー級/5分3R>
ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
木村柊也(日本)
<ライト級/5分3R>
堀江圭功(日本)
西川大和(日本)
<フェザー級/5分3R>
ビクター・コレスニック(ロシア)
SASUKE(日本)
<RIZINワールドGPヘビー級T一回戦/5分3R>
アレクサンダー・ソルダトキン(ロシア)
プリンス・アウンアラー(フランス)
<バンタム級/5分3R>
中島太一(日本)
CORO(日本)
<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
鹿志村仁之介(日本)
<52.5キロ契約/5分3R>
ソルト(日本)
万智(日本)
<バンタム級/5分3R>
マゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン)
安藤達也(日本)
<フェザー級/5分3R>
イルホム・ノジモフ(ウズベキスタン)
新居すぐる(日本)
<ヘビー級/5分3R>
シナ・カリミアン(イラン)
荒東“怪獣キラー”英貴(日本)
<フェザー級/5分3R>
山本空良(日本)
鈴木博昭(日本)
<フェザー級/5分3R>
遠藤来生(日本)
ザーシバーディン(中国)
<キック 61キロ契約/3分3R>
上野奏貴(日本)
山川賢誠(日本)
<キック 64キロ契約/3分3R>
上野空大(日本)
ファーパヤップ・GRABS(タイ)
<キック 55キロ契約/3分3R>
としぞう(日本)
鵜澤悠也(日本)
<ウェルター級/5分2R>
成田佑希(日本)
能登崇(日本)
<フライ級/5分2R>
鈴木嵐士(日本)
早坂優瑠(日本)
<バンタム級/5分2R>
小林大希(日本)
森永ユキト(日本)
<キック 52.5キロ契約/3分3R>
西島恭平(日本)
林修斗(日本)