【LFA201】ブラジルで女子ストロー級選手権&フライ級王座決定戦。そしてブラジル×ロシアの対抗戦
【写真】仕切り直しの王座防衛戦に挑むコンセイソン(C)Zuffa/UFC
7日(金・現地時間)、ブラジルはカジャマルのジナージオ・ド・ポビーリョでLFA201「Conceicao vs Silva」が開催される。前回大会で節目の200回大会を終え、2017年1月の活動スタートから300人以上のファイターがLFAを経て、UFCにステップアップを果たしている。
Text Manabu Takashima
現在UFCのロースターの14パーセントがLFA出身で、38人がランクイン。次なる節目となる300回大会を目指し変わらず精力的に活動するLFAにとって、今大会は20度目のブラジルでのイベントとなる。#01フィーダーショーの王座はUFCへのチケット、そのベルトを賭けて2階級の防衛戦が組まれているほか、今大会では3×3のTeam Challenge=国別対抗戦という新しい試みも実施される。
メインでラニー・シウバの挑戦を受ける女子ストロー級王者ホージー・コンセイソンは、2023年7月に暫定王者となり正規王者のジュリア・ポラストリと統一戦が組まれる予定だった。が、ポラストリがコンテンダーシリーズからUFCと契約したことで、正規王者に昇格している。
ブラジルのレスリング王者という肩書を持つコンセイソンは、昨年のコンテンダーシリーズで敗北を喫し、キャリアの仕切り直しとなる王座防衛戦に臨む。挑戦者シウバはキックのブラジル王者で、MMAグローブ着用のキックボクシングSFTでは女子ストロー級チャンピオンに輝いている。
そのシウバ、LFAで4勝1敗のレコードを残すと昨年8月にK-1 GPブラジル大会に出場して判定勝ち、続いて9月にはUAEWで戦いヒールフックで一本勝ちしている。砂漠から南北アメリカ大陸の#01フィーダーショーに戻ったシウバはまだ22歳、UFCが求める素材といえる。
王者エドゥアルド・シャポリン・エンヒッキが、20周年を迎えたTUFへの出演を画策中のフライ級戦線で、暫定王座が設けられることとなった。同王座をコメインで争うのはマルコス・デグリとリンコン・サントスだ。
タイランデス、つまりタイ人というニックネームを持つテグリは、ムエタイのブラジル王座を持つ一方でブラジリアン柔術でも黒帯──キャリア11勝(※3敗)のうち6試合がKO勝ちで、4試合が一本勝ちというウェルラウンディット・ファイターだ。
対するサントスはリオ最大、つまり世界最大のフェベイラ(スラム)=ホシンヤ出身のファイターだ。ドラッグが横行し、巨大ギャングの巣窟となっているスラムでは、子供たちの未来を切り開くためソーシャル・プロジェクトで長らく行われてきた。
サントスはそのなかで、ジエゴ・ブシェシャがムエタイを指導するというホシンヤ・プロジェクトに8歳で参加し、未来を切り開いた。ムエタイの国内王者となってMMAを戦うサントス、ホシンヤ・プロジェクトの成功例といえる。とはいえ富を求めるのであれば、今回の王座決定戦でデグリに殴り勝ち、LFAからUFCを目指すレールを敷いているに違いない。
世界を目指すための生き残り合戦の場で、ブラジルとロシアの3×3の対抗戦が組まれた。フェザー級、ライト級、ヘビー級で行われる王国×帝国のチーム戦。ジョゼ・デラーノ、パウロ・エンヒッキ、そしてアンドレ・ヴィエイラというブラジル勢の合計戦績は41勝15敗。一方、アブ・ムスリム・アリクカノフ、ウラジミール・カナヌコフ&ウラジーミル・デインコは40勝7敗……。
何もフィーダーショーでそんな勝負に出ることはないという声も聞かれそうだが、力があり、レコードも持つ彼らは更なるタフファイトを勝ち抜ぬくことでしか、世界最高峰から声が掛からないことが分かっている。楽な道がないことを知り抜いているからこそ、LFAでUFCとサインする力でなくUFCで勝ち残る力を養う。UFCのレベルアップが、フィーダーショーのレベルもあげ、より厳しい戦いが繰り広げられている。それがLFAの現状といえるだろう。
■視聴方法(予定)
2月8日(土・日本時間)
午前9時00分~UFC FIGHT PASS
LFA201「Conceicao vs Silva」
■ メイン対戦カード
<LFA女子ストロー級選手権試合/5分3R>
[王者]ホージー・コンセイソン(ブラジル)
[挑戦者]ラニー・シウバ(ブラジル)
<LFA暫定フライ級王座決定戦/5分3R>
マルコス・デグリ(ブラジル)
リンコン・サントス(ブラジル)
<フェザー級/5分3R>
ジョゼ・デラーノ(ブラジル)
アブ・ムスリム・アリクカノフ(ロシア)
<ライト級/5分3R>
パウロ・エンヒッキ(ブラジル)
ウラジミール・カヌニコフ(ロシア)
<ヘビー級/5分3R>
アンドレ・ヴィエイラ(ブラジル)
ウラジーミル・デインコ(ロシア)
<バンタム級/5分3R>
ハファエル・ペライア(ブラジル)
ジャンデルソン・バヘット(ブラジル)
<ライト級/5分3R>
フィリッピ・ギダーニ(ブラジル)
ジョン・ブライアン(ブラジル)
<フライ級/5分3R>
クレベルソン・ソウザ(ブラジル)
リンコン・サントス(ブラジル)