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【UFC ESPN62】力の差は歴然。それでも不気味なメディーナを攻めあぐねたリースは、判定勝ち

<ミドル級/5分3R>
ザッカリー・リース(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
ホセ・メディーナ(ボリビア)

サッカーパンチ気味に左を振るったメディーナに対し、リースが左ミドルを2発入れる。すでに効いた感のあるメディーナだが、パンチをまとめたリースは攻め急がず距離を取り直す。組んだリースは簡単にボディロックテイクダウンを決めると、足を捌いて思い切り左のパンチを振り下ろす。その左から右で殴られたメディーナは背中を預けて立ち上がるが、リースはハイクロッチでリフトし前方に崩しにかかる。メディーナが踏み止まると、リースは固執せず距離を取り直す。

左ミドルを入れたリースは、メディーナは続く左ミドルを悶絶──も、組んでボディロックテイクダウンを決める。余裕を持ち過ぎたか、下になってしまったリースはギロチンをセットし、絞めというよりも首をひねり上げる。メディーナはこれを防ぐと、リースはスタンドを選択する。左ミドル、左インローはリースはスピニングバックフィスト、跳びヒザを見せるが空を切り時間を迎えた。

2R、すぐに左を伸ばし前に出たリースは、左ヒザを顔面に届かせミドルを蹴り抜く。明らかに効いた表情を見せるメディーナだが、すぐに臨戦態勢をとり、不気味な雰囲気を醸し出す。リースはミドルを続け、アッパー、さらにミドルを蹴り抜く。と、ここでメディーナは笑みを浮かべる。間合い取り直したリースは、構えを変えて右ストレートから右ローを繰り出す。

サウスポーに戻し左ハイ、そして左ミドルと攻め続けるリースが、ワンツーを打ち込む。手を広げて「来い」とアピールのメディーナに、慎重にならざるを得ないリースが軌道を変えるブラジリアンキックから、スピニングバックキックを見せる。直後にフックを振るったメディーナはほぼ攻撃はないが、それでも前に出ていく。ケージに詰まってエルボーを被弾したリースは、ついに右フックを打たれケージに押し込まれる。メディーナはダブルレッグを諦めて離れラウンド終了に。

最終回、大きく手を広げてハグをしたメディーナ──とにかく不気味だ。リースは一旦組みを見せて離れると、ミドルからヒザ蹴りを入れる。左フックを返したメディーナは、ダブルレッグでテイクダウンを許すとニーシールドから蹴り上げを見せる。立ち上がった両者、リースが即ダブルレッグを決めるが、自ら立ち上がる。と、リースの右ローに左を入れたメディーナがスピニングバックフィストを当てる。同時にボディロックテイクダウンを決めたリースはサイドで抑え、足を戻されて抑えに。ニーシールドが左腕を差そうとするメディーナにダースを仕掛けを見せたリースは、仕掛けを止めて抑えに。

スクランブル狙いにバックを取ったリースは、シングルに移行した直後にバック、さらに正対してダブルレッグへ。リースはここからバック、またもダブルレッグに切り替えてリフトと最早、焦点がズレたと感じるほど──ただ単に攻め続けたリースはタイムアップを迎えることとなった。結果は当然リースの判定勝ちだが、圧倒的な力量の差がありながら、勝負を纏められない難しさがMMAにあることを教えてくれた奇妙な一戦となった。


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