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【UAEW50】藤田大和の挑戦以外も、見所タップリ。フィアーリョが再登場、アギラン・タニが初陣

【写真】ソルディとアギランが、砂漠のMMAに挑戦 (C)UAEW

藤田大和がイアゴ・ヒベイロとフライ級王座決定戦を戦うUAE Warriors50が、19日(土・現地時間)にアラブ首長国連邦 アブダビ首長国、ADNECマリーナ・ホールで開催される。
Text by Manabu Takashima

PFL MENAという中東&マグレブのイスラム社会に特化したMMA大会がスタートし、バーレーンのBRAVE CFは独自のグローバル展開を続けるなか、UAEWは中東の独特な風土と経済力を背景にしつつ、UFCを頂点としたMMAヒエラルキーにあって重要なフィーダーショーかつ、インターナショナル・イベントを展開している。


今大会はまさにUAEWの特徴と魅力が詰まったイベントといえる。藤田が戦うフライ級タイトル戦以外にフェザー級とウェルター級の2階級でもベルトが懸かった試合がマッチアップされた。

メインのUAEWフェザー級選手権試合は、ヨルダン人王者アリ・アルカイシにスウェーデンのサムエル・バークが挑むというもの。UFCベテランでDESERT FORCE、BRAVE CFと砂漠のMMAをリードしてきたアルカイシは、UAEWではアラビアと二つのベルトを巻く。

チャレンジャーのバークはCage WarriorsとOKTAGONという欧州内ビッグショーで戦ってきたキャリア9勝2敗のストライカーで、スウェーデンの国内キック王者でもあった。いわばメインはご当地ファイターがイベントを締めるという形になっている。

コメインのUAEWウェルター級王座決定戦はロシアのシェフバン・アルハソフとアゼルバイジャンのタフィル・アブデュラエフが激突する。アブダビといえばヌルマゴとの強いパイプがあるのは周知の事実、アルハソフはそのフルマゴ軍団のエース候補のダゲスタン・ファイターだ。対するアブデュラエフはこれが2度目のタイトル挑戦となる。

アルハソフは8勝0敗、アブデュラエフは16勝2敗で共にコンバットサンボがベースとなっているガチンコ対決だ。

タイトル戦以外にもアンドレ・フィアーリョ、エミリアーノ・ソルディ、アギラン・タニらの出場にも注目が集まる。UAEWからUFCにステップアップをしたフィアーリョは最高峰で2勝5敗と結果を残せず、再生の場にUAEWを選んだ。とはいえ対戦相手のジェコンギル・ジュマエフは戦績10勝4敗のウズベキスタン人ファイターで、ライト級王座挑戦に失敗し階級を上げての再起戦となる。フィアーリョにとって、生易しいファイトとはならない。

カザフのディヤール・ニュルゴウスキと戦うエミリアーノ・ソルディはフィアーリョとキルクリフCFのチームメイトで、PFL2019ライトヘビー級を制したミリオンダラー・ファイター。対するニュルゴウスキは2年振りのファイトとなるが、両者揃って計量に失敗しており、特に後者は4.7ポンドのオーバーとなっている。

キャリア12勝7敗のマレーシア人柔術黒帯のタニは、ONE日本大会で岡見勇信と対戦し、かつてはベン・アスクレンの持つONE世界ウェルター級王座に挑戦したこともあり、ある意味日本で馴染のある選手といえる。

これがONE以外での初めてのファイトとなるタニは、当初はヨルダン人選手のイマンシャピ・ムクタロフとの試合が決まっていたが、欠場により代役のアリベク・スレイマノフと戦うことに。

このスレイマノフはプロMMAは4勝0敗ながらアマチュアで24勝1敗のレコードを持つ実力者だ。アマからプロへと過去5年間負け知らず──15連勝中のスレイマノフとのファイト、アギラン・タニの苦戦は必至か。

この他、プレリミでもフィリピン=アリエル・オリヴェロス×ブラジル=ルーカス・ペレイラのバンタム級戦。女子124ポンド契約体重戦のスウェーデン=エリン・オウバリ×キルギス=アネリア・タクタゴノワなど、国際色豊かなカードが揃っている。

実にスウェーデン、ポルトガル、ロシア、ウクライナ、ジョージア、アゼルバイジャン、ヨルダン、レバノン、ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、マレーシア、フィリピン、日本、アルゼンチン、ブラジル──16カ国から22人のファイターが集結する砂漠のMMAの祭典といえるUAEW50、開幕まであと2時間だ。

■視聴方法(予定)
5月18日(土・日本時間)
午後11時00分~ UFC Fight Pass

■UAEW50対戦カード

<UAEWフェザー級選手権試合/5分5R>
[王者] アリ・アルカイシ(ヨルダン)
[挑戦者] サムエル・バーク(スウェーデン)

<UAEWウェルター級王座決定戦/5分5R>
シェフバン・アルハソフ(ロシア)
タフィル・アブデュラエフ(アゼルバイジャン)

<UAEWフライ級王座決定戦/5分5R>
藤田大和(日本)
イアゴ・ヒベイロ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ジェコンギル・ジュマエフ(ウズベキスタン)
アンドレ・フィアーリョ(ポルトガル)

<ライトヘビー級/5分3R>
エミリアーノ・ソルディ(アルゼンチン)
ディヤール・ニュルゴウスキ(カザフスタン)

<ミドル級/5分3R>
アリベク・スレイマノフ(ロシア)
アギラン・タニ(マレーシア)

<163ポンド契約/5分3R>
ニカ・クプラヴィシヴィリ(ジョージア)
ウラジスラフ・ルドネフ(ウクライナ)

<194ポンド契約/5分3R>
モハメド・オシイリ(レバノン)
マムルジョン・ハミドフ(ウズベキスタン)

<ライト級/5分3R>
ズバイル・ズバイロフ(ロシア)
アブダラ・ホツハエフ(タジキスタン)

<バンタム級/5分3R>
アリエル・オリヴェロス(フィリピン)
ルーカス・ペレイラ(ブラジル)

<124ポンド契約/5分3R>
エリン・オウバリ(スウェーデン)
アネリア・タクタゴノワ(キルギス)

<ライトヘビー級/5分3R>
ウユビイ・アミスハノフ(ロシア)
シミク・マフメドフ(キルギス)

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