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【UFN227】王者グラッソが2Rにダウンを奪うもシェフチェンコが猛追。スプリットドローで王座防衛に

<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
アレクサ・グラッソ(メキシコ)
Draw.1-1 48-47.47-47.47-48
ヴァレンチーナ・シェフチェンコ(キルギス)

サウスポーに構え、左ミドルを決めたシェフチェンコ。さらに左を伸ばす。ステップインから左を見せるシェフチェンコは、左ミドルを続ける。右リード、グラッソの反撃にもパンチを続けるシェフチェンコが左を当てる。グラッソは右を伸ばすが、シェフチェンコがワンツーを入れ、左エルボーで前に出る。グラッソはワンツーをかわし、テイクダウン狙いを切るがエルボーを被弾する。

さらに右でミドルセクションを蹴り、ジャブを伸ばすシェフチェンコが右をかわして組みつく。ボディロックテイクダウンを決めると、ハーフで抑える前王者が現チャンピオンを圧倒する。マウントからバックに回ったシェフチェンコは、下に落とされないよう自ら着地しケージにグラッソを押し込み、初回をリードした。

2R、ジャブを当てたグラッソが、組まれてもテイクダウンを許さず離れる。ワンツーを決めたシェフチェンコが距離を詰めると、グラッソが右に右を当ててダウンを奪う。立ち上がったシェフチェンコに対し、グラッソはクリンチで捕らえダーティーボクシングでショートのパンチを連打する。

動きが止まったシェフチェンコだが、グラッソが間合いを取り直すとダブルレッグでテイクダウンへ。グラッソはギロチンを合わせるが、下になり頭を抜かれる。クローズドガードから立ち上がったシェフチェンコはローを蹴り、カカト落としは空振りに。残り1分を切り、飛び込んだシェフチェンコをニーシールドで止めたグラッソが、ヘビーショットを受けずにクローズドの中に収め時間まで下で過ごした。

3R、ローを蹴り合う両者。互いに慎重に間を測る展開に。右リードフックを入れたシェフチェンコが回ってワンツー、エルボーを見せてダブルレッグへ。グラッソはここも簡単に下になりパスを許す。スクランブルに持ち込んだグラッソだが、シェフチェンコはギロチンから後方回転しマウントを取る。グラッソは何とか耐えるも先を読んだかのようなシェフチェンコに、動いてバックグラブを許す。

メヒコ・チャントを背に、ボディトライアングルから逃れようとした動いたグラッソ。シェフチェンコは、巧みに背中に張りつく。胸を合わせにいくグラッソが、ついに上を取る――もシェフチェンコは腕十字を仕掛けラウンド終了を迎えた。

4R、グラッソが右ストレートを伸ばす。シェフチェンコは左のスーパーマンパンチを放つも、グラッソが距離を取る。再び距離を詰め始めたグラッソはサウスポーにスイッチして右ジャブ、左ローを当ていく。シェフチェンコのワンツーから返しの右フックがヒット。続いてシングルレッグで飛び込むも、これをスプロールしたグラッソがガブりながらシェフチェンコの頭部にヒザ蹴りを連打する。シェフチェンコは右手をマットに着いたが、グラウンド状態とはみなされず。そのままケージに押し込まれ、ボディロックからグラウンドに引きずりこまれた。

すぐさま腕十字の体勢に入るグラッソだが、これはシェフチェンコが反転して腕を抜き、立ち上がった。離れてケージ中央に戻ったシェフチェンコに対し、グラッソがサウスポーから右ジャブを当てる。反対にシェフチェンコの左ストレートはかわされてしまう。シェフチェンコが右ジャブを当て、さらに離れながら右フックを当てた。右のほうが当たるシェフチェンコは、ここでボディロックからグラッソに背中を着かせた。立ち上がるグラッソのバックに回る。グラッソはビクトル投げからシェフチェンコの左足を取りヒザ十字、さらに外ヒールへと切り替えたものの、ラウンド終了のホーンが鳴った。

最終回、オーソドックスに構えたグラッソの右ストレートがシェフチェンコの顔面を捕える。グラッソはサウスポーにスイッチしてダーティボクシングへ。シェフチェンコが離れるとジャブ&ローに切り替えたが、シェフチェンコの右ジャブ&右フックもクリーンヒットしている。スタミナ切れかグラッソの手数が圧倒的に落ちている。シェフチェンコが距離を詰めると左ローを当てたが、自身も左ストレートを浴びてしまう。

シェフチェンコは右サイドキックからワンツーへ。グラッソのシングルレッグを切ると、中間距離から右ジャブを突く。さらに距離を取ってサークリングするシェフチェンコに、グラッソの右は届かず。ここで組んだシェフチェンコだが、投げをかわされてしまい、グラッソがバックマウントへ。パンチで削りながら、シェフチェンコが腰を上げたところでRNCを狙う。これは極まらずも、四の字フックで固めたグラッソが、そのままバックからパンチを打ち込み続け、最後はフェイスロック気味で絞り上げたところでタイムアップとなった。

裁定は割れ――ユナニマスドローに。直後に公開されたスコアカードでは、ジャッジ1人が4Rをグラッソに、そして1人が5Rをグラッソの10-8としている点がポイントか。特に最終回はジャッジ3者とも10-9であれば、シェフチェンコの王座奪取となっていた。ここで10-8をつける要因は分かりかねるが、戦ったファイターは清々しくケージを下りていった。


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